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スサノオで~す
小春「……」
あ「雨が大変だね」
ス「何とか早く収まればいいねんけどな。
人が辛い思いをするのを見るのも知るのも、いつだって辛い」
あ「本当に…。心が痛くなるね」
ス「今日はお悩み相談室行こか」
あ「そうですね。
溜まりに溜まってるので、少しずつでもお答えしていかないと。
今日の質問はこちらです」
あ「なるほど。
結構、こういう説を求める種類の質問は多いですね」
ス「せやな。
質問してもらえるのは、本当に有り難い。
でもな、一つだけ申し訳ないこと言ってもいいかな?」
あ「どうしたんすか?珍しい」
ス「こういう『実際はどうだったんですか?』っていう説の答えを求める質問、
これは神々が、一番答えにくい質問やねん」
あ「なぜ?
あなたが偽物だから?
パンケーキが好きな神さまってどうなんですか?みたいな?」
ス「失礼なことを言うな(笑)
そうじゃなくて、当然神話というのは神々の話ではある。
ただ当然それを伝え続けてきたのは『人間』である以上、
歴史的背景、政治的背景を含めて、
実際にたくさんの説がある。
そして、確かにその中でも事実はある」
あ「なら教えてよ」
ス「だから、例えば今回の場合で言えば、
『北方騎馬民族征服説』の話をしてると思うねん」
あ「ほっぽうきばみんぞくせいふくせつ?」
小春「…?」
ス「まぁ要は、
アマテラスを始めとした天つ神たちは、
実際は進んだ文明を持った部族の象徴であり、
海の向こうから渡ってきて、
オオクニヌシを始めとした従来の日本土着の民族の象徴でもある、
国つ神たちが頑張って作ってきた国を、
九州北部から制圧していったんじゃないかって話」
あ「ほう。
で、実際はどうなの?」
ス「だから、それを言いたくないの(笑)」
あ「何でよ、ケチか」
ス「そうじゃなくて、
今、俺がその『北方騎馬民族征服説』の答えをここで出すとする。
そうしたら、何が起きると思う?」
あ「賢い俺が、また少し賢くなる」
ス「アホのお前だけの話で済んだらいいよ(笑)
そこで起きるのはな、
『争い』やねん」
あ「どうして?」
ス「まずここのコメント欄で、
『いやいや!この説は!!』とか、
『間違ってますよ。実際はこうですよ』とか、
『あなたが間違ってる。事実は…』とかな、
そういった争いが起きるねん。
俺たち神々はな、それを見るのがイヤやねん」
あ「有り得るかもしれないけどね」
ス「実際に、その争いに何の意味があるのか?って話やねん。
さらに、神の立場でもある俺の立場から答えを出しても、
それは決して『全員が納得する答え』には成り得ず、
ただ余計に『争いの種』を生むだけやねん。
ましてや、いかがわしくて変態のお前を通したら余計にな」
あ「誰がいかがわしいねん。
そして、変態は関係ない。変態でもない、多分」
ス「いつも言っているみたいに、
日本の神々のスタンスは、『八百万』。
『生きとし生けるもの、すべてが神』。
みんなを認め合い、誰も否定したくないし、誰とも争いたくないねん。
神というのも、歴史というのも、
ハッキリ言って、この現代という時間軸に生きる人間から見たら答えはない。
だから、それぞれがそれぞれの知識や情報を手がかりに、
自分だけの『神』や『歴史』を見つけて、
時に、伝えられてる説と検証しながら、
時に、自分自身の生き方や生活に落とし込みながら、
それぞれがそれぞれのやり方で、
人生の糧にしたり、楽しんだり、学んだりするのが一番やと思う。
決して『答え』を振りかざして、人に強要するものではない。
それを俺たち神々は、君ら人間に望んでる。
神の見え方も、歴史の見え方も、
その性質も、その事実も、
どこまで行っても見る人によって違うんやから」
あ「なるほどね。
って、神の見え方が違うっていうの、もう少し聞きたい」
ス「何や?(笑)
ロクでもない質問すんなよ(笑)」
あ「神の見え方が人によって違うっていうことは、
あなたの姿カタチや性質も、人によって違うということ?」
ス「そらそうよ。
でも、それは『神が見える、見えない』に関わらず、
人間の話でもよくあることやん」
あ「例えば?」
ス「だから人によっては、
『桜吹雪はきれいだから好き』って人もいれば、
中には、『散り際が悲しくなるから嫌いだ』って人もいてるやん。そういう話よ」
あ「理解不能」
ス「…このアホだけは…ほんまに…(笑)
要は同じものでも、
見る人や見る角度が違ったら、
全く違うものとして認識したり、違う印象を受けたりするってこと。
ちょっと一つ試したるわ。
この絵、見てみ?」
あ「?」
ス「これ何に見える?」
あ「柵」
ス「そうやろうな。
でもな、中にはこれが『女の人が立ってる』っていう人もいてるねん」
あ「何それ?ホラー?キモッ」
ス「簡単にキモいとか言うな!笑
ほら、見てみぃ!!」
…。
……。
………。
…………。
あ「うぁ!ほんまやっ!!」
ス「な?
さらにもう一つやったるわ。
この絵は?」
あ「何をいちゃついてんねん。
しばくぞ、こら」
ス「やめろ、アホ(笑)
これは大分難しいパターンやけど、
これも赤ちゃんの絵に見える人もいる」
あ「嘘つきは閻魔さまに舌を抜かれます」
ス「いや、ほんまやって(笑)
ほら」
あ「ぎぇぇぇぇぇぇ!!」
ス「まぁこれは大分極端な例やけど、
何が言いたいかっていったら、
物事はすべて、
自分の脳やこれまでの経験というフィルターを通して、
見る人や見る角度が変われば、全く違って見えるということ。
だから、世の中に絶対的に『正しいもの』なんてないねんから。
人の信じているものを否定してもいけないし、
人に自分の正しさを強要してもいけない」
あ「なるほどね~、納得」
ス「だから、
お前から見たら、
俺は『面白おじさん』かもせーへんけど、
人によっては『イケメン爆発☆スサノオノミコト』やし、
まぁ中には、
世に言われている通りの、『荒ぶる神』に見えるかもせーへん。
そのどれも正しくないし、どれも正しい」
あ「『面白おじさん』とか、自分で言うのやめろや(笑)
ってことは、神さまの姿カタチやその性質も、
それぞれの人の持つ知識や経験、イメージによって変わるということか」
ス「まぁそういうことよ。
だから『塩ジイ(塩椎神)』なんかも、
お前というフィルターを通せば…」
ス「これやけど」
あ「(笑)」
ス「人によっては、これかもせーへん」
あ「なるほど(笑)」
ス「まぁ要は、お前の頭の中身がおかしいって話よ(笑)だから、変な神ばっかり寄って来んねん(笑)
もう一発いっとくと、
俺なんかも、
お前という頭のおかしいフィルターを通せば、
これやけど」
あ「ふむ」
ス「人によっては、こう見えてるかもせーへん」
あ「それはない」
ス「何でや!!あるかもせーへんやろがぃ!!」
あ「それはない(断言)」
ス「ま、まぁ(笑)
とにもかくにも、
神の道を知る上では、
『答えなんかない』ということをまず知ることが、
一番大切なことやねん。
その上で、自分なりの道を求め続けていく。
だから、神の道と書いて『神道』というんやから。
決して、答えは与えられるものではない。
それぞれが、それぞれの人生の中で、
時に知識として学び、
時に日々の中で実践し成長し、
自分の中での、『神』というものの生き方と道を求めていく。
そして、それを自分の人生に落とし込んでいく。
その姿勢が、一番大切なことやと思う」
あ「いつも言ってる、
『主人公はいつも自分自身』ってことね」
ス「そういうこと。
だからこのブログもそうやし、
世の中に溢れてる書籍や情報もすべて、
君ら自身の人生を、豊かにするためのツールやねんから。
自分にとって必要なことを取捨選択して、
それぞれの人生に活かしていけばいい。
それが神の助けでもあるし、
それで一人一人の人生が幸せになってくれるなら、
俺たちはそれだけでいい」
あ「何だかんだ大分長くなっちゃったね(笑)
思いがこもると、いつもこうなる(笑)
そろそろ、『神さま言葉』行きましょうか」
ス「今日は質問者さんが求めていたような答えじゃなかったかもやけど、ごめんな」
あ「夏さん、この度はご質問ありがとうございます」
ス「他にご質問頂いている皆さんも、時間かかっていてごめんな。
少しずつでもお答えしていくので、これからもよろしくお願い致します」
あ「あ、今日の話を踏まえて、
一個聞きたいことがある」
ス「何や?今日は長くなってるし、皆さんもお疲れやから、また明日にせい(笑)」
あ「は~い(笑)」
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