荒川祐二で~す
スサノオで~す
ス「おい」
あ「はいな?」
ス「何かお前最近、またやけにブログのアクセス伸びてるらしいやん」
あ「おかげさまでm(_ _)m 本当におかげさまでm(_ _)m」
ス「もう分かってるやろうけど、決して自分の力やと思ったらあかんで」
あ「はい」
ス「昨日の龍神ガガちゃんと小野寺夫妻もそうやし、
前出てくれたタケミカヅチやこれまで取り上げさせてもらった神々もそう、
いつも質問送って下さる皆さん、
コメントして下さる皆さん、
リブログ、紹介して下さる皆さん、
何よりもいつも見て下さっているみなさんのおかげ。
これ、本当に忘れたらあかんで」
あ「はい。本当に胸に深く刻み込みます」
ス「そして何より感謝すべきなのは…」
あ「?」
あ「(これが無かったらなぁ…)」
それはそれとして…
今日、僕らは実家の墓参りに来ていた。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170524/15/yuji-arakawa/af/ef/j/o0960064113944742913.jpg?caw=800)
あ「(墓前に手を合わしてから)ふぅ~」
ス「ご苦労さん。お前これほんまに毎月行ってんの?」
あ「え?まぁ…。神社と違って、さすがに毎日は行けないすからね。月1ぐらいは…」
ス「すげぇな」
あ「そうっすか?普通のことなんじゃないんすか?」
ス「いや、それがそうじゃないねんて。
パワースポット巡りは大好きでも、一番の自分にとってのパワースポットを忘れてる人は意外に多い」
あ「自分にとっての一番のパワースポットってお墓参りが?」
ス「そう。先祖の墓参り。言い方がよくないけど、これが実は一番の自分にとってのパワースポット」
あ「なぜ?」
ス「日本では古来より、『死んだ者はすべて神になる』と言われている」
あ「聞いたことあるね。
って、でも、それって何か偉業を成し遂げた偉い人だけなんじゃないの?」
ス「それは時代が発展してきた後の話。
元々の考え方として、
『人間も自然の一部として、大いなる神の魂を分けてもらってこの世に産まれてきた。だから死ぬ時に自分の魂は、また元の大いなる神の魂に戻る=神になる』っていうのがある」
あ「ふむふむ」
ス「その考え方が時代の流れと歴史の中で発展して、神社という場所の発展とともに、
自然神以外でも偉大なる功績を残した人を『神』として祀ろうってなった。後は怨霊としての念が強いものを鎮めるという意味もあったけど、それはまた別の話。
神さま事を知るには、時代の流れと歴史の発展というものを同時に見ていかないと分からなくなることがたくさんある。
まぁとにかく偉大なる功績を遺そうが遺すまいが、人は死んだら神になる。
このことを分かりやすい神道式の葬儀の話で言うと、神式の葬儀(神葬祭)は、終えると死者の御霊を自分の家の神棚にとどめて祀る。そのことで、その家の守護神になってもらう儀式のこと。
ちなみに仏式の場合は、家にとどめるではなく故人を極楽浄土に送る為の儀式な」
あ「なるほど、わかりやすい。全然知らんかった」
ス「と同時に、それはどういうことか?」
あ「どういうことか?」
ス「自分や自分の親を命をかけて産み、育ててくれた『先祖』という、一番身近な存在が神になるということやねん。
もう一つ言うと、『身近な大切な人の死は、自分をこれまで一番愛を持って大切に思ってくれた人が、一番身近な神として自分の周りに現れる』ということでもあるねん」
あ「なるほど。それで墓参りが一番のパワースポット巡りってことか」
ス「まぁ敢えてそういう言い方はしたけど、やっぱり何度見てもパワースポット巡りって字面は良くないな(笑)
先祖の神っていうのは、確かに俺たち伝説と言われている神々に比べたら、多少力は劣るかもせーへん。
でも、誰よりも自分のために、親身になって助けてくれる、動いてくれるのは『先祖神』を於いて他にはおれへん」
あ「何となくわかる気がするぜ、兄貴。ちなみに、生前仲が悪かった場合はどうなるんだい?
別にあんたなんかに見守ってもらいたくないぜ、みたいな」
ス「肉体から魂が抜ける時は、同時に自我もすべて取り払われてるよ(笑)
残るのは純粋な愛と優しさで構成された、魂という名のエネルギー体だけ。
ただ亡くなった者に対して、生きている者が持つ怒りや恨みというものは、死を契機に捨て去った方がいい。それは永遠と続く怒りと恨みの連鎖を産むだけやから。
むしろ祖先の代から続く怒りや恨みの連鎖というものを自分の代で止める、というぐらいの意識でな。それを教えるということが、もしかしたらその人が亡くなった意味かもせーへんしな」
あ「何にしても、身近な人の死には意味があるってことね」
ス「そういうこと。
だから遠くのパワースポット巡りもええけど、近くの先祖の墓参りも欠かせへんこと。気付きにくいけど、それが一番大切なことやねん」
あ「まぁでもそんな大げさなことじゃなくて、
小さかった時に優しくしてくれたばあちゃんに対する感謝の気持ちだけなんだけどね。
じいちゃんは俺が産まれる前にはいなかったし」
ス「それが大切やねんって。
例えばもしもやで、さっき言っていた『偉業を成し遂げた者だけが神になる』というのであれば、
自分にとって一番の偉業を成し遂げてくれた者、それは命を繋いでくれた親、ご先祖さまやねん」
あ「そう思うと、何だか心が温かくなるね。
って、あ……」
ス「どした?」
あ「うち、葬儀も墓も仏式よ?じいちゃん、ばあちゃんこの世にいないじゃん。極楽浄土?Go Go Heaven?」
ス「やめんか、アホ(笑)
まぁ結局それも考え方の問題でな、自分が何を知って、何を選択するかやねん。
幸せいっぱいで極楽浄土にいながら、自分たちのことも常に護ってくれるって考えてもいいねん」
あ「そんなんいいの?(笑)」
ス「それが君ら日本人の良いところやろ(笑)
初詣に神社行って、お盆に実家帰って、クリスマスに『メリークリスマスー!』言うて、教会で愛を誓っとるがな(笑)
今更、形にこだわるな(笑)おまえの実家にも、仏壇と一緒に神棚あるやろがい(笑)」
あ「確かに(笑)」
ス「だからな、神には本来礼儀はあるけど、ルールはない。ルールや強制的な縛りを作るのはいつだって人間やねん。
それぞれの宗教の神々の教えの良いところだけを取って、それで自分たちが実りある人生を送ってくれるなら、俺たちはそれでええねん。
ただ人の信じているものの批判をしたり、迷惑を掛けるようなことをせんかったらそれでいい。
という、俺の考え方も良いと思うなら取り入れればいい。違うと思ったなら無視すればいい」
あ「あんたら器大きすぎか」
ス「誤解を恐れず、『神』の俺が敢えて言うけどな。
神なんて所詮、神やねん。
大切なのは、今を生きている君たち人間なんやから。
時には神を心の拠り所にしたらいい。
時には世の不条理を神にぶつけたらいい。
時には神の教えを道しるべにしたらいい。
必要であれば縁も繋ぐ。
俺たち神々はすべて、君たち一人ひとりの『実りある人生』のために存在してるんやから」
あ「無償の愛。それが神ってことか」
ス「その通り。まぁ色々言うたけど、とりあえずどんな神さまも大切に。
そして、一番身近な神さま、自分の先祖を大切にってこと」
スサノオのその言葉と同時に、ふと記憶が甦って来た。
おばあちゃんが手を繋いで一緒にデパートに連れて行ってくれた時のこと。
親に内緒でハンバーガーを食べに連れて行ってくれた時のこと。
学校帰りに美味しいかつ丼を作って待ってくれていた時のこと。
夏に実をくりぬいたスイカの中にサイダーを入れてストローで一緒に飲んだ時のこと。
ふと風が吹いた。
柔らかい、優しい風だった。
ス「ばあちゃん、来てるで」
僕らが帰ろうとしたその時まで、風は優しく吹き続けていた。
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