スサノオで~す
ス「今日は神社の始まりを教えたるわ」
スサノオの言葉で、今日僕らは浅草は浅草寺に来ていた。
ス「揚げ饅頭さいこー!!」
そして一通り観光を終えて、
僕らは東京名物もんじゃ焼きに舌鼓をうっていた。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170520/15/yuji-arakawa/ea/f4/j/o0960054013941642874.jpg?caw=800)
あ「っていうかさ、」
ス「ん?」
あ「何で神社の始まりを知るのに浅草寺?お寺やん」
ス「まぁそれはそれとして、食いながら話そうや。お、もう焼けるで」
あ「おっとっと、ありがと」
ス「まぁ敢えてお寺に来たのにも理由があってやな。
神社の始まりとお寺は実は密接に関わってる」
あ「ふむ」
ス「その前に神と仏の話をせなあかんねんけど、神と仏の違いは?」
あ「神道か仏教?」
ス「まぁ当たり前の答えやわな。その他は?」
あ「宮司さんは髪の毛があって、住職さんは坊主」
ス「まぁあながちそうとも限らんけど、相変わらずお前の頭の中どないなってんねん」
あ「(笑)」
ス「元々の神社の始まりって、前話したやん?」
あ「古代の人々は大いなる自然の営みに神さまの存在を見て、お社を作って奉ったって奴ね」
ス「そうそう。
昔はそうして巨木や巨岩の周辺とか山、海に神々が集まると考えられて、そういう場所が作られてきた。
神籬(ひもろぎ)は分かる?」
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170520/15/yuji-arakawa/cf/c8/j/o0640048013941650454.jpg?caw=800)
あ「こういうの?」
※画像はコトバンクさんより。
ス「そういうの。
今ではそれは野外で神さんを招く時とかに使われてるんやけど、
神社が建てられる前は、
こういった常緑樹の周りに『玉垣』と呼ばれる柵をめぐらして、神聖な場所としての目印としていた」
あ「ふむふむ」
ス「それは7世紀(飛鳥時代)より前の話。
実はこの時期より前、日本にとって超重要な出来事が起きていた」
あ「?」
ス「仏教伝来や。
その年自体は、確か538年か552年やったかな?」
あ「その仏教伝来がどうしたのだぃ?」
ス「仏教が広まったきっかけは、
朝鮮半島にあった小国の1つ『百済(くだら)』が、日本に仏像を送ったのが最初だと言われている。
その仏像を見て、古代の日本人たちはたまげた」
あ「仏像がぶつぞう!!って?」
ス「『こんな信仰の仕方があったんか!!』って」
あ「(無視された…笑)どういうこと?」
ス「そらそうよ。
それまでの日本人にとっての『神』は大いなる自然なわけや。
そこに姿はない。
形もない。
『目に見えないものが神』やってん。
そこに金ぴかの仏像がやってきた。
『マジか。こんな風に擬人化みたいなんしてええんか…』って。
そもそも、その発想が日本人にはなかってん」
あ「だからか!!」
ス「声がでかい。うるさい。何がや?」
あ「今でも、『神さまを擬人化しちゃいかん』っていう人いてるやん!」
ス「そういうこと、そういうこと。
日本の神さまの始まりと成り立ちを本当に忠実に守るのであれば、当然そうなる。
まぁ擬人化してしまったら、
『自然由来の壮大な神々の神性が失われる』ということもあるし、
『全知全能の神々感が出て、人間に良くない依存を産んでしまう』ということもあるしな」
あ「納得。
何か特殊能力のある存在だと思うと、つい頼ってしまうもんね。姿形が見えないとそれがしづらい」
ス「そうして仏教が伝わって来たその中で、
当時の為政者たちが大がかりに仏教を広める策をとった。
まぁ、これに関して長くなるからまた今度話すわ。
とりあえずそれによって、法興寺や法隆寺などの大規模な寺院が作られるようになった」
あ「なるほど。それでか」
ス「そう。
その影響を受けて、神籬(ひもろぎ)だけだった場所に神社が作られるようになり、
神の像や肖像画とかも作られるようになった。
これが今の神社の始まり。
まぁ当然今では神社にも色んな建築様式があるけど、それは時代の流れの中での進化の話よ」
あ「はぇーーー。何事にも歴史ありやな。
だから敢えてお寺に連れて来てくれたのね」
ス「いや、単純にもんじゃが食べたかっただけや」
あ「おい」
ス「まぁそれはそれとして、
俺たち神々は別に知識の強制はせーへんけど、ちゃんと歴史を知った方が単純に面白いわな」
あ「本当に。神社やお寺に行く心持ちが変わるよね」
ス「まぁ神と仏のちゃんとした違いとかも、歴史とその時の時代の流れ、民衆の信仰の変化とかを追っていくと、めっちゃ面白いで。
そこら辺もまた今度教えるわ。
・・・ということで今日も、はい!せーの!!」
あ「これやっぱり流行らないんじゃないすかね…」
ス「そんなことはない!継続や!『継続は力なり』や!!
これは明治と大正、昭和の時代を生きた、仏の道の求道者『住岡夜晃』の言葉や!!」
あ「(この神は頭が良いのか、悪いのか分からん…笑)」
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