スサノオで~す
あ「スサノオさん、こんな感じでどうかな?」
ス「何が?」
あ「昨日言ってた膝パッド」
それはそれとして
スサノオは今日も漫才番組を見ながら、ゲラゲラ笑っていた。
ス「あーひゃっひゃっひゃっひゃ!!」
あ「スサノオさん、一個質問が・・・」
ス「なに?今テレビ見てんねんけど?」
あ「昨日、『明るく、楽しく、元気よく、が一番の神の道』って言ってましたけど、あれもうちょい詳しく聞きたいっす」
ス「今!今!!今この瞬間のこと!!ギャーッハッハ!!以上!!」
あ「どアホ!」
ス「(ビクッ!!)」
漫才の突っ込みと見事にリンクした僕の突っ込みに、スサノオは驚き戸惑う。
ス「ま、漫才の心得もあるんかいな?」
あ「まぁ大阪出身やからね。それはえぇねん。
『明るく、楽しく、元気よく』のことについて教えてくれや」
ス「ふぅ・・・、まぁしゃあないな」
そう言うと、
スサノオはテレビを一時停止してから座り直して、僕に向き合う。
ス「お前『ムスヒ』って言葉知ってるか?」
あ「北欧の?」
ス「それは『ムーミン』や。俺も好きやけど」
あ「(好きなんか。ていうか、よくわかったな・・・笑)」
ス「『ムスヒ』っていうのは、漢字で書くと『産霊』。
これの意味は、新たな生命を産みだすこと」
あ「ふむふむ」
ス「昨日、『古代日本人は人間の創造を遥かに超える自然の営みの中に神を見た』って言ったよな?」
あ「うん。言ってたね」
ス「その中で、まったく生命の無い所に生命が現れる様子にも神を見たわけ。そらビックリするやろ。
昨日まで土の上に何もなかったのに、次の日見たら、何か緑色の芽出てんねんで?
昔の人間も目ん玉飛び出るわな」
あ「その時代には科学とかもないわけやしね」
ス「そうで、人間はその能力が自分たちにも備わっていることに感激した。
要は『出産』やな。
この生命を産みだす行為を、神さまと同じ行為として最も尊いこととした。
って聞いたら、何か思い出せへん?」
あ「・・・・・・あっ」
ス「そう、お前も『アウトロー古事記』で書いてるやん?
イザナギとイザナミ。俺の父ちゃん、母ちゃんな。
二神は、生殖行為によって日本列島を産み、神々を産み、人間を産んだ。
このことが神の最も主要な役割は、『生命あるものを産みだすこと=産霊(ムスヒ)である』ということを示している
ていうか、目ん玉飛び出るのもうええんちゃう?」
あ「だから、日本神話にはやたらそういう話が出てくるのね(笑)」
ス「そうそう(笑)しかも他にも下系の話やたら多いやん?
ただ、それは生命を産みだす部分の大切さを表している裏返しでもある」
あ「なるほど(笑)よぉくわかった」
ス「ただ『生命を産みだす』ためには、何が重要か?」
あ「?」
ス「それは自分自身を生命力で溢れさせること。
要は『元気いっぱいに生きること』やねん。
そらそうやろ。
植物も枯れてしまったら作物を実らせられない。
動物も気力を失うと、出産どころから動くことも出来ない。
その状態を一回は聞いたことあると思うけど、今の神道に於ける、『穢れ(けがれ)』って言うねん」
あ「穢れ?」
ス「要は『穢れ=気枯れ』。
元気が枯れている状態を、一番忌むべきこととした。
それを神社で祓って、元気な状態に戻る。まぁこれはまた今度話すわ。長なるし」
あ「だから、『明るく、楽しく、元気よくが一番の神の道』なのか」
ス「そういうこと。神自身が新しい生命を産むために、その生き方を求めてるわけやから。
だからたくさん笑って、たくさん喜んで、たくさん盛り上がってたらな、そこに神さんよぅけやってくるわ。
ってことで、『神の道』や!」
そう言うと、スサノオはテレビの『再生』ボタンを押した
ス「ぎぃやっはっはっはっはー!!」
あ「・・・・・・」
ス「ほら!!お前も一緒に!!ぎぃやっはっはっはー!!」
あ「…ぎぃやっはっはっはー!!」
あ&ス「ぎぃやっはっはっはー!!」
2階の人「うるせぇぞ!!何時だと思ってんだバカ野郎!!」
・・・神の道はまだまだ遠い・・・。
↓↓ここを1日1回『ポチッ』としてもらえると、物凄く喜びます( ☆∀☆)↓↓
現在『歴史部門』第2位!!
↑↑↑↑↑
―――――――――――――
※『笑って、泣いて、神話を学ぶ』、日本の国の始まりと神々のルーツを知る史上最古の連載ファンタジー『アウトロー古事記』、第1話目はこちら☆
※インスタグラム、twittterでは日々のより細かい日常を発信していますどうぞこちらもフォローしてくださいませ
インスタグラムID⇒arakawayuji0325
twitter ID⇒@arakawayuji
※ゴミ拾いや普段の講演活動について分かる映像はこちら
※講演会や書籍情報、各種お問い合わせについてはこちらからどうぞ
⇒『荒川祐二オフィシャルサイト』