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と父イザナギに突き放されたスサノオ。
死ぬにせよ、
どこかに行くにせよ、
大好きな姉には一言挨拶だけしておきたい。
そう考えたスサノオは、
高天原に住むアマテラスオオミカミのもとに向かって歩き始めた。
ドォン!
ドォン!!
ドォォン!!!
高天原に向かうスサノオ。
一歩、一歩足を踏みしめる度に大地は揺れ、木々は荒れ、空には雷鳴が走った。
何といっても大海原の神である。
やろうと思えば、大地を引っくり返すぐらいのことは出来るのである。
スサノオと違い、
真面目に高天原を収める使命を果たしていたアマテラス。
地上界と違い、
高天原には温かく、平和な空気が広がっていた。
神々たちは真面目に働き、
それぞれがそれぞれの役割の中で支え合い、
全員が笑顔で明るく、正しく生命力に溢れた世界が広がっていた。
そんな中だった。
ドーン!!!!
その地響きは高天原にいる神々のもとにも届き、
当然の如く高天原は騒然となった。
「スサノオさまが高天原を奪いに来た!!」
悪い噂が神々の間で一瞬にして広まり、
そのことはアマテラスの耳にもすぐに入った。
何といってもこのスサノオという男、
散々ワガママを言って父に追放されたばかりである。
はっきり言おう。
「信頼0」である。
神さまなのに
緊急事態。
穏やかなアマテラスの心に一瞬にして緊張が走る。
いつも笑顔なあの太陽の女神が表情を厳しくして、
高天原全域に指示を出した。
アマテラス「戦闘態勢を!!」
そう言うと、
アマテラス自身も急いで男のように髪を結い、
手や髪に勾玉を巻き、
背中には500本の矢を背負い、
『完全武装モード』でスサノオを待った。
ドォォン!!!
更なる轟音とともに、
スサノオの姿はもうすぐそこまで迫っていた。
※この素敵なイラストは『描いて覚える古事記』さんのブログからお借りしています☆ぜひそちらもご覧ください♪―――――――――――――
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