フォークリフトプロフェッショナルスクール みずおち

フォークリフトプロフェッショナルスクール みずおち

フォークリフトの実技訓練校の開校に向けて軌跡を綴っていきます

【実践トレーニング】

30分に何枚乗せられるか!?

タイムアタック訓練、スタート!

新人に最初に任されることが多い仕事――
それが「昇降機にパレットを乗せる」というシンプルだけど大切な作業です。


■ 1日に何百枚も扱うパレット

物流倉庫では、パレットの積み下ろしは日常茶飯事。
ただの繰り返し作業に見えて、
実は“効率”と“正確さ”のバランスが問われるプロの技術です。


■ 安全第一、でも「速さ」も武器だ!

もちろん、安全が最優先。
しかし現場では、ただ丁寧なだけでは通用しません。

「速く、正確に、そして安全に」――この3つを同時にこなせて、はじめて一人前。


■ タイムアタックで“実戦感覚”を鍛える!

この訓練では、実際に時間を計って何枚パレットを昇降機に積めるかを競います。
ただのゲームじゃありません。

  • 焦る感覚

  • 緊張する場面

  • 汗ばむ手のひら

  • 判断力と操作スピードの勝負

これらすべてが本番で役立つ“感覚の訓練”になります。


■ 焦ってミスした?それでいい!

訓練だからこそ、失敗していい。
焦ってフォークをズラした。
パレットがまっすぐ乗らなかった――

それこそが、成長の種です。


現場では、“完璧”より“リカバリーできる力”が大事。
焦っても、事故を起こさず、落ち着いて持ち直せる人が現場を支えるのです。


「30分で何枚積めるか?」の中に、本当のプロフェッショナルへの道がある。

あなたもチャレンジしてみたくないですか?
体と頭と心をフル回転させて、自分の限界を超えていきましょう!

【教習所では教えてくれない実践スキル】

ギリギリ行けそう? ―― その判断が事故を呼ぶ

ギリギリを“知る”ことで、安全な幅を持つ。


■ ギリギリは「経験が浅い人ほど」危険な判断をしやすい

フォークリフトでありがちな事故のパターンに、

  • 「行けると思って通ったらぶつけた」

  • 「パレットを抜いたら荷物が崩れた」

  • 「隙間に刺そうとして棚をこすった」

という“ギリギリ判断の失敗”があります。

経験が浅いほど、「自分の感覚」を信じてしまいがちですが、
“ギリギリ行けそう”という感覚は、ほとんどの場合、間違っています。


■ 「ギリギリ訓練」で、安全な判断力を身につける

私たちフォークリフト・プロフェッショナルスクールでは、
この“ギリギリ”をあえて訓練に取り入れます。

【訓練例】

◆ パレットの間隔を数センチずつ狭くして通過訓練

最初は余裕のある幅から、徐々に狭めていきます。
「この幅ならいける」「これは無理」――その境界線を体で覚える

◆ 高さ制限バーでの上下感覚訓練

ラックの棚板すれすれにパレットを入れる訓練を通して、
上下のクリアランス感覚を養います

◆ 壁ギリギリの旋回訓練

壁にテープを貼って、こすったら即アウトの実践形式。
「回しすぎ」や「引きが足りない」感覚をリアルに体験できる場所を作りたい。


■ ギリギリの先に事故がある

「いけるかも」は、いかない勇気に変えること。

私たちが教えたいのは「操作の上手さ」だけではありません。
“やめておく勇気”こそがプロフェッショナルの証です。


■ なぜギリギリを訓練するのか?

教習所では、余裕のあるスペースで操作を教えます。
でも実際の現場では、通路も棚の隙間も、ギリギリが当たり前

だからこそ、本当にギリギリの限界を知る訓練が必要なんです。
「知っている」からこそ、「やらない」という選択ができる。


■ 経験でしか得られない“止まる勇気”

ギリギリを攻めるのではなく、
ギリギリの手前で“止まれる人”が現場を守る。

私たちは、ただリフトを動かす人を育てたいのではありません。
**「一秒先を想像し、危険を回避できる人材」**を育てたいのです。


フォークリフトの仕事は、派手さではなく、

一つひとつの“止まる判断”で、安全を築いていくものです。

【教習所では教えてくれない実践スキル】

「見えないものを見る」力が、現場を守る


■ リーチフォークは「死角の塊」

リーチフォークは、その構造上、

  • マスト(支柱)

  • 荷物

  • フレーム

  • 狭い視界

によって、前方や足元、反対側が見えにくくなっています。

また、座って運転するカウンターフォークとは違い、立ち乗りでの運転となるため、
体の位置で見え方が変わりやすいという特徴もあります。


■ 死角は「あるもの」として運転する

見えないからといって、ないものとして扱えば事故のもと。
プロは逆です。

「死角には何かあるかもしれない」
そう考えて動ける人が、安全を守れる人です。


■ 死角に気づく具体的なテクニック

①「しゃがむ・のぞく・止まる」を習慣にする

荷物が邪魔で前が見えないとき、立ったまま無理に進むのは危険です。
一歩しゃがんでのぞく、または一度止まって確認する習慣をつけましょう。

② ミラーやカメラを過信しない

ミラーを付けている現場もありますが、補助具はあくまで“補助”。
「人間の目」と「違和感への反応力」が最後の砦です。

③ 動く前に「周囲に誰がいるか」を確認する

とくに後進時や旋回時は、死角から人が出てくることがあります。
動く前に、見えない部分を“想像”して確認するクセをつけましょう。


■ 見えない死角を「感じる」には

最も大切なのは、“空気の違和感”に気づく力です。

  • さっきまで聞こえていた音がしない

  • 荷物の反対側に何か気配を感じる

  • 誰かの足が少しだけ見えた

こうした微細な変化に反応できるのが、本当のプロです。


■ 死角があるからこそ、「仲間の声」と「連携」が命を守る

死角の向こうにいるのは、仲間かもしれません。
だからこそ、周囲とのアイコンタクト、声かけ、ルールある連携が必要です。

「見えていないことを共有する文化」をつくる――
これが、私たちが目指す安全文化の一部です。


■ 最後に

リーチフォークは便利で高効率な機械ですが、
その力を活かすには人間の意識の高さが求められます。

私たちフォークリフト・プロフェッショナルスクールでは、
こうした目に見えない危険への感覚を鍛える訓練を徹底的に行っています。


「見えないものを見る力」――それが、現場を守る本当の力です。