鍛えただけでは、できなかったことが、できるんですね。

●　鍛えただけでは、できなかったことが、できるんですね。

こんにちは。川村義之です。

胸椎の可動性を回復させると、腕を動かさずに、腕を通して、腕力以上の力を、使うことができます。

腕を使うとき、手首・肘・肩への負担を、減らすことができます。

触れた瞬間、気づかれないうちに、相手を崩して、相手が抵抗する力を、弱くすることができます。

空手をされているＴさまの、初級第１回目のようすを、ご紹介します。

胸椎の可動性を回復させる方法として、胸のエクササイズのうち、胸の動きの大きいほうを、お伝えしました。

胸椎の可動範囲を、目いっぱい使って、胸郭を動かします。

これを、合気上げに応用してみました。

腕を全く動かさず、胸の動きだけで、相手に押さえられた手首を、上げることができました。

次は、相手に両手をつかまれ、下から押さえられた状態で、使ってみました。

腕を全く動かさずに、相手を腰砕けにして、体勢を崩すことができました。

「凄いですね！動き始めた瞬間、普通とは違うのが、わかりますもん！」

これを、お互い組手構えになり、相手の前の手への、掛け崩しに応用してみました。

腕力を使ったのでは、相手の前の手を下ろすことができず、かえって、自分に隙が生じます。

胸の動きを使うと、相手の足腰まで重さを伝えて、居着かせた上に、前屈みに崩すことができました。

「ああっ！重い！重いですね！全然違います！」

続いては、胸のエクササイズのうち、胸の動きの小さいほうを、お伝えしました。

胸椎の動きで、胸骨を、小さく、リズミカルに動かします。

相手と手刀同士を交差させ、お互い前進して、押し合います。

胸を小さく動かすと、相手をのけ反らせ、後退させることができました。

相手がラッシュしてきたときを想定して、相手の胸板への、プッシュにも使ってみました。

腕力だけでは、下がらない相手を、軽く押すだけで、数メートルも、吹っ飛ばすことができました。

「これ、力がこの辺（背中）にきますよね！」

合気上げで、相手に何をされたかわからせずに、いきなり引っくり返すことも、できました。

「ああ、これはウエイトやっちゃ、ダメですね！今、わかりました。ウエイトやってたら、これ、できないですもん」

胸椎を動かすことで、体軸を確立するやり方よりも、腕からの力を、強くすることができます。

相手の体軸を狂わせ、相手が、思うように力を働かせられなくすることができます。

野生動物と同じ体の使い方に近づいて、鍛えただけでは、できなかったことが、できるんですね。

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