西和賀日記625回「よでだうえ宴会の輪」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

大野地区の田植え(5月24日~6月7日)が終わるころ、リョウイチさんが「よでだうえやるぞ」と言いました。

「よでだうえ」は、田植えという春の大仕事を終えて開く慰労の宴のことだそうです。

「さなぶり」の沢内方言でしょうか。

 

 

ドラム缶でつくったバーベキュー台の登場です。

リョウイチさんは何としても焼き肉をやりたかった様子。

夕方4時の開始に、田植えに携わった11人が集まりました。

 

 

ミチヒロさんが朝一番にスーパーオセンで買い付けてきた牛、豚、羊、鶏が、さっそく鉄板の上で弾けます。

 

 

雨予報の空は明るくなって、もっこり会館の外に輪をつくりました。

 

 

酔っ払う前に、今年の田植え男衆の〝よでだうえ記念写真〟をパチリ。

オペレーター(田植え機運転手のことです)が例年のマサルさんとリョウイチさんに、カズヒサさんとヒロシさんが加わり4人態勢になったのが今年のハイライトでした。

主食米と飼料用米を合わせて15ヘクタールの田んぼに1台の中古田植え機をフル稼働させての2週間でした。

 

 

肉の次は魚(鯛のアラ)

「鯛の鯛」を見つけ出して、おじさんたち子どもみたいに大はしゃぎです。

 

 

田植えは、田植え機が田んぼに入る前にいくつもの作業があります。

雪が消えてからネズミ穴をふさぐ畔(くろ)塗り、トラクターでの田起こしや代掻き、苗の手配、畔の草刈り、そして水の管理。

去年より3ヘクタールほど増えたので、人手不足も何のその、総力戦でかかったのでした。

 

 

鉄板を替えてホタテのバター焼き。

スーパーオセンは何でも手に入ります。

 

 

陽がとっぷり暮れて、炭火をブロアーでかき立てて、締めのやきそばです。

寒い日が多かった田植え期間を振り返りながら、話は尽きない「よでだうえ」となりました。

方言がさらに訛(なま)って「よで田植え」になったのでしょうか。

「よで」って何でしょう。

 

 

そんな疑問はいつしか忘れ去っていました。

盛岡のチャグチャグ馬コは、農作業に疲れて沢内から滝沢の神社に逃げて行った馬が発祥だという話が面白かったなぁ。

昔の田植えや農作業がつらかったことを馬を介して伝えているような気がして、来年のチャグチャグ馬コをぜひ見物したいと思いながら、カズヒサさんが盛岡の酒蔵「あさ開(びらき)」で入手した純米生原酒大吟醸をしみじみ味わいました。 (6月10日)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よで田植え」