写真家・佐々木徳朗さんの写真展を見に気仙沼に行ってきました。
西和賀から気仙沼まで車で2時間半かかります。
途中、大谷翔平の生誕地、奥州市水沢の姉体(あねたい)地区を通ります。
その先にある道の駅みずさわの大谷翔平は今もエンゼルスのユニホームを着ています。
高台にある気仙沼市立リアス・アーク美術館が会場です。
美術館主催の企画シリーズ「食と地域の暮らし展」の第8回として、2年前から準備されたそうです。
4月10日に始まり、6月2日まで開かれています。
写真展は入場無料です。
気仙沼に住んですぐに佐々木さんと知り合い、茅葺屋根の家や農村の暮らしを記録した写真の数々を見せていただき感銘を受けました。
農業の傍ら、若いころから地域にレンズを向け続けているのです。
この人は中田俊夫さん。
大震災直後に知り合って、気仙沼で何かとお世話になった人です。
北洋船やマグロ船で活躍し、引退後は糸ノコ細工でからくり工作やキーホルダーなどを物産店などに納品しています。
アマチュア写真家でもあり、気仙沼の街角の変遷を撮り続けています。
中田さんの紹介で佐々木さんに出会えました。
(写真は、美術館のレストラン「夢の舎」の販売コーナーで労作のからくり細工にご満悦の中田さん)
写真展会場で、中田さん夫妻と佐々木さん㊥。
昭和10年生まれ88歳の佐々木さんにとって、約70年のカメラ歴で一番規模の大きな個展だそうです。
撮りためたフィルム700本、約2万5000枚。
その中から厳選して、フィルムからデータ化したそうです。
農村の生活、浜の暮らし、食の風景など約150点が紹介されています。
その一枚一枚に昭和が香り、人々の息吹が感じられ、時代をつなぐ民俗写真の要素が凝縮されています。
会場では「まるで土門拳だ」といった声さえ聞かれました。
5月下旬には図録も完成するそうで、そのころもう一度、じっくり一枚一枚を鑑賞したいと思います。 (5月12日)