西和賀日記525回「雪伝って羽後朝日岳」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

和賀山塊の中でひときわ異彩を放つ羽後朝日岳に登ってきました。

きのう根菅岳を見るために沢尻岳に登りましたが、そこから大荒沢岳を越えて秋田県側にある山です。

 

 

貝沢の登山口から、まず沢尻岳を目指します。

スノーシューの周りはウサギの足跡です。

 

 

沢尻岳(1260メートル)から望む羽後朝日岳㊨と大荒沢岳㊧です。

大荒沢岳までは登山道がありますが、羽後朝日岳に登山道はないのです(夏道の話)

灌木が生い茂っていて歩けないからです。

だから雪山となった稜線を伝って行くしか方法がなく、登ったことがある人は少ないようです。

雪の上ならどこでも歩けますから(もちろん崩れそうなところは別)

 

 

遠くに見えても山はどんどん近づいてきます。

登山者はほかに誰もいませんでした。

 

 

大荒沢岳の頂上(1313メートル)は標柱が10センチくらい雪面に出ていました。

羽後朝日岳が迫ってきました。

 

 

大荒沢岳の下りは急で凍結していました。

山ガイドのミユキさんがその下りに気をつけるようアドバイスしてくれて「アイゼンを持っていってね」と言ってくれました。

スノーシューをアイゼンにはきかえて慎重に下りました。

最後の登りは目の前に巨大ドームを見るようでした。

 

 

羽後朝日岳の頂上(1376メートル)からは大展望が広がりました。

僕にとっては初めての登頂です。

岩手山から秋田駒ケ岳が見事なパノラマでした。

 

 

和賀岳はボリューム感のある堂々とした山容です。

この山に登らなければ見られないアングルの数々でした。

 

 

羽後朝日岳は西和賀町の一部の平野から見えています。

和賀岳(写真では右)と高下岳(同左)の間に冬は真っ白い孤高の姿を見ることができます。

写真左端は根菅岳で、平野部からは高下岳の陰になって見えません。

 

 

大荒沢岳に戻っておにぎりの昼食と、毎度の雪カフェでくつろぎました。

真昼山地で初めてアイゼンを使いましたが、ホントに助かりました。

 

 

山の雪は少なく、気温も高めで(強風も身が縮むほどの冷たさではありませんでした)、2月中旬だというのにそろそろ雪山登りもおしまいかな…と感じました。

雪があるうちに2日間も快晴が続いて、天の神様に感謝しながら9時間の山歩きを終えました。 (2月18日)