西和賀は今年初めての大快晴となりました。
真昼山地の主峰・和賀岳が平地から最もカッコよく見える長瀬野に急ぎました。
胸が研ぎ澄まされるような気がします。
地元・西和賀には和賀岳を「我が岳」と想いをこめている岳人もいるのではないでしょうか。
東京の方では知られていないからこそ、その存在価値は高いのです。
高下(こうげ)林道入り口からの高下岳。
きょうは、その五合目まで登ることにしていました。
前回ブログで書いたクロスカントリースキー板で高下岳の高畑登山口を目指します。
正面に高下岳を見ながら、まっすぐの林道を行きます。
ニホンジカ、イノシシ、キツネ、ウサギ、リス、何かのネズミ…いろんな足跡を見るたびに頬がゆるみます。
高畑登山口の手前で、ブナ林が雪面に描く雪山アートに見惚れました。
デザイナーのヒントになりそうですね。
高畑登山口からは斜面を登るので、クロカン板からカンジキに履き替えました。
夏山でしょっちゅう登っているところです。
うさぎの大行進あるいは悩み多きうさぎの行ったり来たり。
「コゲラ! 冬にうまい食い物あんのか?」
「人間には分からねえべ」
「木の中の虫だべ」
「だから人間はバカだってんだ」
二合目で、ひとりランチです。
キツネの足跡がありました。
赤いきつね(うどん)まめサイズがおにぎりのお伴です。
キツネって油揚げがホントに好きなんでしょうか。
高下岳の頂上が見える特等席です。
熱いコーヒーでくつろぎました。
陽が傾いてきたので、ここで下山しました。
もちろんのこと、誰にも会いませんでした。
帰宅したら、家の前から夕日を浴びた和賀岳が見えました。
晴れた夕方にほんの2、3分だけ見ることができるアーベントロート(残照)です。
オレンジ色に染まった和賀岳に胸を熱くしながらシャッターを切りました。 (1月19日)