西和賀日記160回「クロカンで高下林道」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

山仲間が「クロカンで高下(こうげ)林道を徘徊しませんか」と誘うのです。

山の大御所シズオさん86歳、それに66歳の僕も念頭に”徘徊”とからかったのでしょう。

 

 

栃木で働いていた20年ほど前のころ奥日光の雪山でクロスカントリースキーで遊んでいました。

10年ほど前に道具を手放してしまって、久々のクロカン・ハイキングです。

シズオさんに一式を借りました。

 

 

クロカンやっぱりいいなぁ。

キツネ、テン、ウサギ、シカ、イノシシ…

いろんな動物の足跡がありました。

ニホンジカを何頭も見ました。

 

 

僕らに驚いて沢に逃げ込んだシカの、雪を勢いよく蹴ったホヤホヤの足跡です。

野生の力強さが雪によって形になったのです。

 

 

シズオさんは西和賀の山を知り尽くしています。

黒滝という小さな滝があり、その流れを「黒滝の沢」と言うそうです。

たぶん誰も知らないでしょう。

 

 

杉植林に関して、40年も前に植えたという記念のヤマザクラ。

手前の杭は、その時の関係者の名を記したものだそうですが文字は消えています。

「ヤマザクラの幼木を山で探してきて植えたのを覚えているよ」

 

 

樹木の皮が動物(たぶんニホンジカ)にかじられているのをよく見ました。

 

 

去年かじられて真っ白になっていたイタヤカエデの幹が、こんなふうに再生しています。

 

 

沢沿いの雪面をシカの足跡がかき乱しておりました。

ヤナギの幼木はほとんどが皮をかじられていました。

シカのレストランですね。

 

 

山女のミユキさんは高校時代にクロカン選手だったそうです。

ハイキングではなく、もちろん競技の方です。

でも皆さんスイスイ滑るというよりは、何か目につくたびに足を止めるのんびりした雪上散策でした。

高下林道8キロのほぼ中間まで行って戻りました。

4時間半ほどの”徘徊”…いや、生きた自然観察会を楽しみました。 (1月16日)