ザ・ビートルズの最高傑作は「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」です。
発表アルバムは13枚だったかと思いますが、そのどれもが傑作です。
とりわけ「サージェント」は群を抜いて素晴らしい!
何がいいかと言うと、収録13曲が有機的に一体となっているところです。
それぞれの曲がばらばらに並んでいるのではなく、前の曲に何らかのつながりがあって次の曲に移っていくのです。
あるいは、気持ちよく次の歌を耳に迎えることができるのです。
しかも、1曲目のタイトル曲が最終版にも再演され、これに重なって続くフィナーレ(ア・デイ・イン・ザ・ライフ)ではジョン・レノンとポール・マッカートニーの歌唱の絶妙な遠近感とリンゴ・スターの胸に響くドラムを聴けるのです。
ジョージ・ハリスンの「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」も異質な音楽なので、アルバム全体のアクセントになっていて貴重な一曲です。
これに次いで作られた「マジカル・ミステリー・ツアー」も、同じような理由で僕の好きなアルバムです。
このころはザ・ビートルズの「傑作の森」(ベートーヴェンの中期作品群に対しての表現)と言っていいと思います。
若いころ聴き込んだLPは、とうの昔に手を離れ、この2枚のCDは最近、一関の楽器店で買ってきたものです。 (8月30日)