気仙沼大島につながる大島大橋(鶴亀大橋)が4月7日に開通するのに伴い、大島汽船の大島フェリーが廃止になります。
あの、下の方から伝わってくるディーゼル機関の振動音を最後に味わっておこうと思い、本日乗船してきました。
大島フェリーは、マグロ船やカツオ船と並んで気仙沼湾の主役でありました。
大島汽船のビルは津波被災の南町に最初に建てられた建造物です(表にセブンイレブンがあります)。
離島と本土の間を結んできた誇りをはらんだフラッグがはためいておりました。
大島「浦の浜」の歴史の一ページ。
内湾に入るフェリー。
気になったことがあります。
大橋開通まであと7日のボードはありました。
ところが、フェリーが廃止になることを伝えるボードなり看板なり貼り紙なりが、まったくないのです。
これは一体どうしたことでしょうか。
僕の勝手な想像ですが、不本意あるいは不条理もしくは失意の廃止に対してなんらかの抵抗感を含んだ状況から醸し出された光景なのではないでしょうか。
僕はフェリーの廃止に対して何も言うつもりはありませんが、なくなることのさびしさを感じて、乗船することだけを目的に、気仙沼湾の肌寒い風に身をゆだねてきた次第です。 (3月31日)