気仙沼日記560回「福島県の久ノ浜を訪ねる」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

7年ぶりに福島県の久ノ浜を訪ねました。

栃木県の小山(おやま)から水戸線で水戸に出て、常磐線で福島を目指しました。






いわき駅からの富岡行は各駅停車なのですが、なんと豪華特急車両なのでありました。





久ノ浜駅です。

7年前に訪れた時には、いわきからの下り電車はこの駅までしか運行していませんでした。

もちろん、原発事故の影響があったからです。





駅から久之浜町の大久(おおひさ)地区に向かう道路は新しくなっておりました。

津波で道の南側(向かって右)の住宅地が全滅した地域です。





その一角に「浜風きらら」という商店街ができておりました。






まだ全壊家屋やガレキがあったころ訪れた時、地元の人に言われた言葉が忘れられません。

「マスコミの人たちは、原発事故が起きたらすぐに誰もいなくなってしまった。危険だからと、本社の命令で安全な所に行ってしまったのでしょう?! 非難するわけじゃないけど、私たちは今もここで暮らしているんです。現場にいなくて、どうやってこの現状を伝えてくれるのでしょう…」




久ノ浜では無粋なコンクリートの防潮堤ではなく、「防災緑地」を造りました。

幅は50メートルもあります。

海側は少し急な斜面ですが、潮風に強いクロマツを植えました。






街側はかなり緩い斜面にして、ドングリがなるようなクヌギやコナラや、スダジイ、タブノキなどの広葉樹を植えました。

園路もあり、数年経てば快適な散策路になるでしょう。

素晴らしい!





ここにもありました。

周囲は津波で壊滅したのに、壊れずに残った神社。

地元でも「奇跡の神社」と言われているそうです。






防災緑地を整備したので、かさ上げも段階的に低くする方法で、住宅地を造成しておりました。





昨年4月1日に、元の場所に再建された「からすや食堂」で昼食。






ビール(この1本のためだけに電車を乗り継いで行くんです)とソースかつ丼をいただきました。

ラーメンや中華メニューがあり、良心を感じる店でありました。

女将さんが「気仙沼もまだまだ大変でしょう?」と気遣ってくれました。





帰りは普通電車の車両でありました。


常磐線は富岡までしか行きません。

その先がつながるのはいつのことになるでしょう。 (4月8日)