福島県白河市の小峰城は僕が好きな城のひとつです。
平成3年に、三重櫓(さんじゅうやぐら)が忠実に木造で復元されました。
4月3日に訪れたのですが、桜はまだ2分咲きくらいでした。
小峰城は江戸時代に築かれた石垣が素晴らしかったのです。
関東からも近かったので何度も訪れました。
それが、2011年の大地震で貴重な石垣が大規模崩落してしまいました。
震災から7年が経ち、崩れた石垣の修復が進んでおります。
うれしくて、しばらくこの場所でうっとりと眺めておりました。
三重櫓の中の床にある、戊辰戦争の時の弾痕です。
なんで床に弾痕があるのか…
再建の時に、戊辰戦争激戦地だったところの杉を伐採して資材として使ったら、弾痕があったのです。
生々しい歴史の証言者です。
かつて僕は、自分の現状に悩んだりした時、栃木や東京から電車を乗り継いで白河に行き、この弾痕を見つめて、自分の立ち位置を黙想していたのです。
石垣の修復工事はもうしばらくかかるそうです。
2010年夏ごろ、僕は自分の生涯のテーマとして「東北」を調べようと決めました。
それまでも旅行や遊びや仕事でずいぶん訪れていましたが、福島からスタートして徐々に北上して、いろんなことを知りたくて、うずうずしていました。
それが、翌年に大地震が起きました。
小峰城の石垣が崩れたのはショックでしたが、それどころではない、とんでもない被災が東北を襲ったのでありました。
上の写真はファサード切妻の三角屋根が情緒たっぷりの白河駅です。
ここを何度出入りしたか…
数年ぶりに訪れた白河市は、桜が咲き始めて、春の息吹が満ちあふれておりました。 (4月5日)