気仙沼日記548回「亀の湯ついに解体」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

気仙沼内湾の名物銭湯「亀の湯」の解体工事が本日ついに始まりました。






港に面した魚町のかさ上げ工事のためです。

1886年(明治19年)創業の130年以上続いた老舗でした。

地域の人や入港した漁師、観光客、被災後はボランティアや工事関係者など、多くの人に愛された銭湯です。




僕も、気仙沼に移住する前から、この浴槽で疲れを癒やしておりました。





昨年5月に閉店し、漁師たちや常連客のために秋ごろまで湯を沸かしておりました。





4代目の齊藤克之さんと奥さんのちか子さんは、思い出が詰まる自宅兼店舗の最後の日を迎えて感慨深そうでありました。






高所作業車と玉掛けクレーンで煙突から解体開始。






酸素バーナーで鋼材と煙突を切断していきます。





レンガ柱の上で切断された煙突を吊り上げます。





「俺が小学生の時に、この煙突を外に建てたんですよ」と克之さん。







気仙沼の歴史のひとつが消えていきました。

たった7センチのかさ上げのために、です。

行政の病的ボーンヘッドには、開いた口がふさがりません。






地面に横たわった煙突です。


気仙沼は貴重な観光資源をまた失いました。





今はもう、煙をあげることのなくなった煙突跡です。 (3月7日)