7月に入って、気仙沼港では大型サンマ船の艤装(ぎそう)作業が見られます。
乗組員が総出で集魚灯の設置作業に汗を流しています。
全国さんま棒受網漁業協同組合に所属する100トン以上の大型船の今季解禁日は8月20日だそうです。
サンマはこの2年連続の大不漁です。
春に会った「全さんま」の八木田組合長が「3年続けて不漁だったことはない。もし今年も不漁だったら、もうサンマ漁はおしまいかもね」と、半分冗談、半分本音で話していたのを思い出します。
それはともかく…
サンマ船の艤装風景は、気仙沼では湾岸道路の、こんな近くで見られるのです。
これはれっきとした観光資源です。
宮城県は、5メートルもの高さの防潮堤を造って、この風景をぶち壊そうとしています。
気仙沼市は、みすみすこの暴挙を見過ごしています。
よそ者の僕は毎日、この不条理に胸を痛めているわけですが、地元の人たちの多くも県の暴挙を非難しています。
それなのに、なぜ誰も止められないのでしょう。
被災地の七不思議のひとつです。 (7月11日)