【最速面白ライブレポ】笹口騒音フェス"NMNL"@大塚 | とかげ日記

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笹口騒音さん主催のサーキットフェス"NEW MUSIC NEW LIFE"の大塚編!

笹口さんが関わるイベントごとに思うのは、彼の音楽活動は本当に幅が広く密度が濃いということ(#笹口寝ろ)。後悔しないような生き方をしている笹口さんを後悔しないように僕は追いかけていく。

斜字は笹口騒音さんがライブ前に各バンド紹介としてツイートしていた文章です。また、埋め込んだYouTube動画は過去のMVやライブのものです。

●開演直後●

笹口さんが大塚名物おにぎり屋「ぼんご」をオマージュしたオモロいい弾き語りを披露する。(しかし、ぼんごは移転のために一時閉店になってしまっているのだった…。)

16:00〜
★太平洋不知火楽団


"説明不要の日本一のロックバンドです🎸復活…そしてアルバム発表を経た集大成的ライブになると思います🌊❤️‍🔥

大塚といえば〝よいまち〟なので、やっぱりこの曲はやるのかな〜?🍻"


「たとえば僕が売れたら」「売春歌」「サテライトからずっと」など、新旧の代表曲を惜しみなく披露。鉄板に盛り上がる代表曲「ダンヘル(Dancing Hell)」が諸事情で演奏されなかったのが残念だ。

「そうだ、海へ帰ろう!!」では大内ライダーの野太くアグレッシブなベース演奏がホットでクール! 笹口さんのギターもツガネさんのドラムもあわせ、三人ともが楽器と人馬一体となるような好演だった。

アクト最後で満を期して披露された"よいまち" は冒頭のダブが気持ち良すぎて脳内がドープに喜んでいた。

16:35〜
★tomodati


"太平洋と2008フジロックルーキー同期の元テングインベーダーズの中村むつおくんのエレクトロプロジェクト⚡️

VRも駆使した近未来のライブで初っ端からブチ上げてくれること間違いなしです!❤️‍🔥 "


ひたすらアッパーでハードコアなテクノがフロアで鳴り響いていた。音のアタックが凄まじく強烈で脳髄を揺さぶる。僕はクラブには行ったことがないのだけど、行ったらこんな感じなのかな。こういった音楽やクラブやEDMイベントで楽しくオシャレに踊れる方々が羨ましい。

17:10〜
★Khaki


"最近はじめて知ったんですが、あまりの新感覚にビックリしてその夜眠れなくなり、その翌朝、気づいたらライブにお誘いしてました…💫

キモチ悪いけど、キモチいい…ライブ楽しみ過ぎます💞"


下北沢ギターロックバンド的な風情だが、不協和音やアラビアンな音階も含んだ"あやしいワールド"のサウンドを展開していて無二の個性を放っていた。シューゲイザー的なギターの重なり合う音に酩酊することができた。太平洋のカバー「サテライトからずっと」も少し不思議(SF)な感じがしてツボでした。

17:45〜
★のっぺら


"笹口が勝手に現・中央線の女王と呼んでいる小棚木もみじさん擁するハートフルハードコア歌謡?パンクバンド😻

のっぺらの曲は聴くたびにいきなり心の最深部までグサッとさされてビビります💘"


歌謡的でアコーディオンもいる編成は、たまやソウルフラワーユニオンを彷彿とさせた。女性ボーカルの天真爛漫な笑顔と音楽性は、うみのて「砂漠です」に倣っていえば東京という砂漠に咲いた一輪の花のよう。笹オケの多幸感に負けないくらい享楽的で楽しいステージでした。

18:20〜
★salsa


"太平洋シモヤネ時代からの付き合いです💫
昔は硬派なイメージだったけど、最近なんだかバンドも人もおもしろい方向にいってる気がして👍

スズケンくんの大塚ラーメン情報にも大注目です🍜😋"


ザ・職人のロックバンド。次に何が起こるか分からないドキがムネムネ空間。マスロック的に計算されたタイトでトリッキーなバンド演奏に唸らされる。太平洋「ピント」のカバーもこのバンドの音楽と親和性があった。

このバンドにはユーモア的糖分は無いけど、トリプルファイヤーを想起させた。乾いたロマンティシズムが音の刃となってフロアを揺らしていた。

18:55〜
★笹口騒音オーケストラ


👆なんと、宇宙人も降臨!!


"もはや地球一の多幸感オーケストラですね?🎺🌏💞

敬老の日ならではのアノ曲👵やヤヴェ新曲もあるかも?🆕

そして、もしか宇宙と高円寺からSPゲストが大降臨?!㊙️🛸💫👽💥🍞🏃‍♀️"


最初に演奏した「ビリーバーズ」からして、笹口氏のあまりのうさん臭さに笑いが止まらない。讃美歌のようなメロディとサウンドの宗教的な匂い。宗教的な知覚をやり取りしている脳の部位があるのなら、間違いなくその部位を刺激している。笹オケの新曲は攻めてるぜ!

敬老の日だから「ばあちゃん」を演奏したり、ゲストに小棚木もみじさん(のっぺら)を迎えて「地球の店員」を演奏したり、カバー集でボーカルをとった笹オケの大林いくおさんと雨ノ地晴太郎さんがそれぞれカバーした曲のボーカルを披露したりイベント盛りだくさんで楽しいステージでした!

西山小雨さんの天使のような笑顔とアコーディオン演奏も素敵でした。そして、トランペットのカトー直喜さんとトロンボーンのnappiさんの演奏は天国への渡し舟。ヘヴンリーな多幸感という言葉がこれほど似合うバンドは他にはいない。

19:30〜
★Ululu


"ヘビロテしてる新譜のレコ発も終えノリにのっているUlulUさんたち❣️

歌も音も想像を超えてくるのになんだか自然で心地いい♨️

先日のYouTube対談も限定公開中です💫"


女性3人組バンド。たたずまいからして凛々しくロックだ。歪んだギターの愉悦、ダイナミクスあふれるリズム隊、ギターロックとしての表現の強度があった。高速カントリー&ウエスタンみたな展開の曲が面白かったな。

20:05〜
★壊れかけのテープレコーダーズ


"こんなにもひたすら純粋にロックを愛し、ロックを信じ、ロックし続けるバンドがいるだろうか…?

日本におけるロックの良心=壊れかけ〜がいる限りロックは死なない🎸🔥"


ロックの核心を突くダイナミズムと激情。破天荒だったり、破滅的だったりするロックとは違い、誠実に一から構築していき、理性を持ったまま100まで爆発していくようなロックだ。うみのて「ぐるぐる回る」のカバーも、酩酊感を覚える気持ちよさの後、バンドサウンドが大爆発するシーンがあって、僕の日頃のうっぷんも消えていくような思いがした。これぞ、ロック!

20:40〜
★水中、それは苦しいSP


"笹口のギリギリの兄ことジョニー大蔵大臣さんが30年やってらっしゃる活ける伝説の活け作りバンド🐟🤢

水中がMステとか紅白でたら日本は絶対もっと美しいい国のはずです🙏"


最初はボーカルのジョニー大蔵大臣さんによる笹口騒音「あじさし」弾き語り。この日のために、曲後半はジョニーさんが自分で作詞して歌った労作だ。

パンキッシュで強靭なグルーヴに美しいバイオリンの音色。コミックバンド然としながら、真っ当なロックバンドやパンクバンドのカッコよさがある。

曲で描きこまれる具体的なシチュエーションがね、いちいち笑えるんですよ。ソングライティングを手がけるジョニーさんは、笹口さんとはまた違った天才だと思う。

21:15〜
★うみのて


"シン感覚の新曲も超久々のレア曲もアノ代表曲もヤりまくりますよ🆕㊙️🍉

イベントのトリなので気合い入ってます❤️‍🔥
当たり前に今のうみのてが1番ヤヴェので是非目撃しにきてくださいませね😉"


今日のベストアクト! 一曲目の「ONCE UPON A TIME in Songs」からして神がかっていた。笹オケからホーンセクションの二人をゲストに招いてウワモノが混線しがちな中で、リズムを支えるキクイマホさんの確かさのあるドラムを始めとしてそれぞれの楽器の意思を感じた。

うみのての知名度を上げた代表曲である「もはや平和ではない」を第二期のうみのてで初めて聴いたかもしれない。第一期のギタリストである高野さんのようにフリーキーで、高野さんとは違った個性を持ったムルアイさんのギターが炸裂していた。あと、ワタナベマイさんのギタリストとしての職人的なたたずまいと出す音も清らかで美しかった。

あきもとさんのベースもリズムに貼り付いてグルーヴィーで気持ち良いし、円庭鈴子さんによる鍵盤や鉄琴の装飾音も切実さを加味していた。これらの盤石なバンドメンバーが演奏し、第二期を代表する「砂漠です」はYouTubeで百万回再生されていてもおかしくない名曲だ。

アンコールで演奏された「UMINOTE LAST TRAIN」は言葉よりも演奏の音が説得力を持った傑作だ。僕もサウンドの渦の中に放り込まれて終電のことなど忘れそうになる。


"新しい生活様式"が喧伝される世の中。僕たちは自分たちが信じる新しい音楽で新しい生活を始めよう。盲目的で宗教的な「ビリーバーズ」とは違い、もっと風通しの良い場所で笹口さんの音楽を信じています。考えて感じるんだ…!


👆終演後、出演者皆でハイチーズ🧀

NEW MUSIC NEW LIFE 大塚編
@大塚Hearts Next、Hearts +
★太平洋不知火楽団
★tomodati
★Khaki
★のっぺら
★salsa
★笹口騒音オーケストラ
★Ululu
★壊れかけのテープレコーダーズ
★水中、それは苦しいSP
★うみのて