(9)有害化学物質
有害物質が体内に多く残っていますと、全身の細胞の代謝が低下します。中でもエネルギー代謝に働く細胞内のミトコンドリアが有害物質の害を受けることによって、脂肪をエネルギーとして燃焼させる働きが低下していきます。
このように、有害物質は肝臓で分解・解毒されますが、代謝が低下することで有害物質の分解が遅くなり、肝臓に負担がかかり肝機能も低下していくようになります。有害物質は細胞を傷つけ、体内で炎症を発生させますが、その解消のために体内の酵素やビタミン、ミネラルが多く使われます。
また、有害物質を分解するときに活性酸素が体内で多く発生するようになります。この活性酸素を消去するためにビタミン、ミネラル、酵素が多く使われるため、さらに代謝が低下するという悪循環に陥りかねません。
水銀やアルミ、鉛といった有害ミネラルや化学物質に暴露しますと、体内に入り込んで、長年蓄積されてしまい、ミトコンドリアのエネルギー産生に支障をきたしてしまいます。
私達は、知らないうちに「有害物質」を口にしています。「公害」は過去のものではなく、有害物質は海底などに堆積する形で残っていますし、単位面積あたりの農薬の使用量の多さ、何でも焼却処分することから発生する大気汚染などはそのままです。
最終的に有害物質は、海の生物達に蓄積され、それを最後に人間が食べています。
私達の体には解毒機能が備わっているのですが、これらの有害物質は代謝されませんので体内に蓄積されていきます。その量が限界を迎えると、さまざまな症状となって現れます。
有害物質となるものは、添加物入りの食品や、農薬を使った野菜などです。食品には、添加物を使ったものがたくさんあります。このような有害物質になるものを体に取り込まないことが大切です。
現在は、無農薬野菜なども販売されているので、うまくそういうものを利用していくことが大切なのです。さらに、この有害物質となっているダイオキシンなどは、しっかりと、水洗いすることや火を通す作業を行うことによって、かなりその量が減少します。これが、環境ホルモンから体を守っていくためにできることのひとつです。
食事に含まれる危険な有害物質
食事とともに摂取される有害物質には、食品添加物のようにあらかじめわかるものもありますが、多くの場合、有害物質が含まれていることを知らずに摂取しています。
日常の食事から摂取される有害物質には次のようなものがあります。
●DDT、PCB、有機水銀、カドミウム、ダイオキシン類などの環境汚染物質
●タール系色素、亜硝酸塩、臭素酸カリウムなどの食品添加物
●OPP、TBZ、イマザリルなどのポストハーベスト農薬
●有機塩素系農薬、有機リン系農薬、爆蒸剤、除草剤などの残留農薬など
●ヒジキ、ワラビ、ふきのとうなどの天然食品、カビ類、調理法(直火で焼かれた食べ物、煉製、焼け焦げ、漬け物等)により含まれる発ガン物質など
これらは大別すると2つに分けることができます。
①食べると直ちに細胞などを傷つける細胞毒性が強い有害物質
②長い時間をかけて体に毒が貯まり、やがて毒性が発現する残留性有害物質
①の細胞毒性が強い有害物質は、毒性試験での因果関係がはっきりしていますし、食品への表示義務があるものも多いため注意しやすいはずです。
しかし、②の残留性有害物質の多くは、食べてすぐにその悪影響が現れることがないので厄介です。知らず知らずのうちに体が毒されていき、仮にその毒性が現れたとしても、その原因を明確に特定できません。多くの場合、「原因不明」とされるか、体質によるもの、あるいは別の病名がつけられることになります。
「酸化ストレス・炎症体質」の誘因物質となる、②の食品に含まれる残留性有害物質には、メチル水銀、ダイオキシン類、PCB、カドミウムなどがあります。
これらの残留性有害物質による病気には間違った病名がつけられることも多く、得てして難治性慢性病として扱われがちです。また、さまざまな生活習慣病の隠れた発症原因となっていると考えられます。
どうすればいいの? 細胞毒性の強い有害物質への対応
有害物質が含まれていると思われる食品は食べないのが一番ですが、実際には食べる物がなくなってしまうというのが現状です。しかし、一般に細胞毒性の強い有害物質には危険性が比較的わかりやすいものが多く、加工食品には表示義務もありますので、注意することである程度回避することができます。
注意したいのは「カビ毒」です。穀類、豆類、ナッツ類、落花生、そば、生コーヒー豆、香辛料、ナチュラルチーズなどのカビに含まれ、現存する天然物では発ガン性が強いアフラトキシンや、リンゴの腐敗菌であるパツリンなどです。
カビそのものは熱により殺菌できるのですが、カビ毒の多くは、調理時の温度ではほとんど分解されません。「カビが生えたものは食べない」のが鉄則です。
それから、「焦げ」に発ガン性があることはご存知でしょう。バーベキューや煉製の際の黒煙や焦げには、発ガン性の強いベンソピレンやヘテロサイクリックアミンという有害物質が含まれています。少なくとも直火で調理された魚肉類や野菜類の焦げは食べないことです。
あとは、野菜や漬け物と一緒に魚を食べると発ガン物質ができます。これは、野菜類に含まれる硝酸塩や漬け物などに含まれる亜硝酸塩が、魚などのタンパク質成分と反応してニトロソアミンという発ガン物質を生成するという仕組みです。
だからといって野菜を摂らないことは健康維持のために好ましいことではありませんので、亜硝酸塩の添加が明らかな加工食品を食べることを極力控えるとよいでしょう。
亜硝酸塩は、肉や魚の発色剤として用いられるほかに、ソーセージやハム、チーズ、いくら、すじこ、タラコといった生鮮品、干しブドウなどのドライフルーツにも用いられています。魚肉ソーセージには第二級アミンと亜硝酸塩がたっぷりと含まれていますから、古くなった魚肉ソーセージは特に気をつけたほうが無難です。
根本的な対応方法としては、これらの食事のときにはビタミンCやポリフェノールを一緒に摂ることです。私の絶対のお勧めは「ラブレクラウト」。魚や肉類、ハムやソーセージを食べるときには必ずI緒に摂るようにしてください。
輸入農作物は大丈夫?
輸入の果物や野菜、穀類(小麦など)も気になるところです。これらの農作物にはポストハーベスト(収穫後の農薬)といって、長期移送や貯蔵中に品質不良を起こさないように特別な農薬が使用されています。
これらの農薬には、日本国内基準を大幅に超える量の農薬が使用されていることや、国内で認可されていない農薬もありますので特に注意が必要です。ポストハーベスト農薬が使用されているものは極力摂らないか、少なくとも継続して摂らないことが重要です。
野菜などの残留農薬は、水洗いや煮こぼし等である程度は除去が可能です。しかし、果物には浸透性の高い農薬が使用されている場合があり、皮をむいたからといって安全が確保されるわけではありません。また、小麦に含まれる残留農薬は意外なほど多く、パンやケーキを食べたりするときにも影響が及びます。
ポストハーベスト農薬については、たとえ残留農薬量が基準内だとしても、その基準自体に大きな問題があることを知っておいたほうがいいでしょう。たとえば、輸入の小麦と玄米を比べると、小麦のほうが玄米の50倍~100 倍もの緩い基準が設けられているのです。こうしたことから、小麦アレルギーや大豆アレルギーの幼児・子供の中には、ポストハーベスト農薬などによって症状を悪化させている場合が多いのではないかと思っています。もし、小麦や大豆のタンパク質に対してはアレルゲンの反応が出ないのに、パンや納豆を食べるとアレルギーが酷くなるという場合は、輸入農作物の残留農薬の可能性を疑ってみてください。
このように、意外と怖いのが輸入穀類や豆類に含まれる残留農薬です(有機リン系農薬一サリンと同じ作用があります)。ところが多くの場合、このことに気づかずに片頭痛の隠れた要因となっています。さらには、自律神経失調症、メニェル症候群、更年期障害、うつ病、パニック障害、不安神経症などといった症状の原因になっている可能性もあるのです。
ヒジキのヒ素には要注意!・
健康によいと思われるヒジキには、発ガン性の強い「無機ヒ素」が含まれています。
ヒ素といえば、昔から人に気づかれずに殺すときに用いられてきた毒です。殺鼠剤としても使われていますし、「和歌山毒物カレー事件」で使われたことでも有名です。あれと同じようなヒ素(無機ヒ素)がヒジキには含まれているのです。しかも決して少ない量ではありません。ですから、余程ヒジキが好きな人でないかぎり、食べるのは避けるようにしたほうが無難です。妊婦や授乳中の場合には厳禁です。
特に、乾燥ヒジキを粉砕し、ふりかけにして摂ることは大変危険です。ちなみに体重50キロの人の週間許容摂取量は1日4.7グラム。ふりかけたと一度の食事で許容量を超えます。
「ヒジキはほとんど消化吸収されないので気にすることはない」という人もいますが、無機ヒ素は水溶性ですから、摂取すれば必ず吸収されることになります。
また、「無機ヒ素」は米にも含まれます。特に、私たちが主食とするジャポニカ種は無機ヒ素の含有割合が高くなっています。ヒ素はヌカの部分に多く含まれますので、玄米を常食としている人は注意が必要です。また、ヌカにはカドミウムも含まれるので、玄米を常食としていて肌が黒ずんできた人、高尿酸血症など腎臓の機能が低下した人は、ヌカに含まれるヒ素やカドミウムによる健康被害を疑ってみるべきです。
健康ブームで玄米を推奨する食事法があります。玄米は非常にバランスのとれた食品ではあるのですが、カドミウムやヒ素の問題を含んでいることだけは忘れないでおいてください。
どうしてもヒジキや玄米を食べたいという人は、にんにくやタマネギ、ネギなどを一緒にとるとよいでしょう。これらに含まれるイオウ化合物は、体内でヒ素と結合し、ヒ素の細胞毒としての作用を抑制したり、排泄させたりする働きがあるからです。
なお、ヒ素はヒジキ以外にも昆布やエビ、力二にも含まれますが、それらは無毒な「有機ヒ素」なので心配いりません。有毒な「無機ヒ素」は、ヒジキにだけ特異的に含まれています。
もつとも危険で残留性の高い有害物質とは?
ここまでお読みになり、「こんなに危険なものを食べていたなんて!?」と驚かれた人も多いはず。でも、食品に含まれる有害物質の本当の怖さはここからです。
食品に含まれている残留性の高い有害物質には、PCB、DDT、ダイオキシン類、メチル水銀、カドミウムなどの環境汚染物質があります。これらはごく少量とったからといって、ただちに症状が現れるわけではありません。しかし、一旦摂取されると解毒代謝されることがなく、体の中に長期にわたって蓄積されます。蓄積された有害物質は、コップの水のように、限界を超えて溢れたところで症状となって現れます(その限界量を闘値といいます)。このように、すぐに病気になるわけではないので因果関係を正確に知ることが難しく、多くの場合、遺伝的な体質や原因不明の病気として扱われることになります。
メチル水銀が原因の水俣病、カドミウムが原因のイタイイタイ病などがその例です。
これらの環境汚染物質は、化学的に安定しているため自然界で分解・浄化されること がなく、植物やプランクトンなどの食物連鎖を通じて濃縮されていきます。自然界では、食物連鎖が一段階上がるごとに10倍に濃縮されます。たとえば、わずかな有害物質を含むプランクトンを食べた小魚は、プランクトンの10倍の有害物質を含むようになり、その小魚を食べたイワシはその10倍、そのイワシを食べたブリはその10倍というふうに濃度が高くなるのです。食物連鎖の最上位に位置する私たち人間は、一体何倍の有害物質を摂ることになるのでしょう……。
日本では、環境汚染や公害はすでに過去の出来事であり、心配する必要はないと考えている読者も多いと思いますが、果たしてそうでしょうか?
たとえば、40年以上前に日本では製造や使用が禁止された有機塩素系殺虫剤のDDTは、今でも中国やインドで製造されています。自然界では分解されず、気化はしないものの粉末となって大気中に気散、それが落下して海洋を汚染、分解されることなく蓄積し、食物連鎖を通じて私たちのロヘと運ばれてくるのです。他の有害物質に関しても同じような経路を辿り、ずっと前に使われたものが自然界に蓄積され、今も循環しているのです。地域や時間を超えた世界規模の問題だといえます。
魚介類を食べるなら「小さな青魚」がお勧め
このように、残留性の高い有害物質は、食物連鎖の結果として魚介類に多く含まれることになります。そのほとんどが脂溶性なので脂分とともに存在し、解毒代謝にかかわる肝臓などの内臓に蓄積されやすいことから、魚介類の脂身や内臓は極力食べないことが大切です。
魚介類の中でもキンメダイやアナゴなどの水底棲息魚、マクロやブリなどの大型魚類、イルカ、鯨などの大型海棲哺乳類、あん肝、ホタテうろ、イカのワタ、カニミソなどの内臓類は嗜好品程度にとどめておいたほうがよいでしょう。
一方、魚介類は不足しがちなEPAやDHAなどのオメガー3系脂肪酸の摂取源でもあります。そこで、食物連鎖の影響の小さい、イワシ、サンマ、サバなどの「小さな青魚」、いわゆる「手先から肘までより小さな魚」を目安にすると、安全・健康の両面から最適ではないかと思います。
ここで紹介した有害物質は、ほとんど解毒代謝されないにも関わらず、解毒にかかわる酵素、補酵素、ビタミン、ミネラルを大量に消費します。したがって健康であり続けるためには、これらの有害物質を極力とらないようにすること、腸内環境を整えて腸内細菌を健全化することによって、体内で発生する有毒物の解毒負荷を軽減することが大事になるわけです。
これらの有害物質は、ミトコンドリアの働きを悪くさせ、「酸化ストレス・炎症体質」を形成させるものです。有害物質ゼロが理想です。
さらに、活性酸素の増加させる”環境の悪化”があります。
環境ホルモンとは?
環境ホルモンが問題となりはじめたのは、1980年頃に世界各地で異常が発見されることによって、研究がされるようになりました。環境ホルモンは、外因性内分泌攪乱物質または外因性内分泌攪乱化学物質と呼ばれています。
環境ホルモンという呼び名は、あるひとつの物質の名前ではなく、”生物のホルモンの働きを狂わせてしまう物質”の総称です。環境ホルモンは、体内の正常な働きをするホルモンの働きを壊すことで、様々な異常を引き起こします。
体内の”ホルモンの働きを乱し”、生殖機能への影響などが心配されている環境ホルモンは、人工的に作りだされた化学物質で、正しくは「内分泌攪乱化学物質」といいます。環境ホルモンの多くは有機合成化合物で、環境庁が1998年5月に策定 、2000年11月に改定した「環境ホルモン戦略計画SPEED'98」では、“動物の生体内に取り込まれた場合に、本来、その生体内で営まれている正常ホルモンの作用に影響を与える外因性の物質”とし、疑われる化学物質として65物質をあげています。
また、ゴミの焼却の際に生ず環境ホルモンも大問題になっていますが、私たちの周りには 医薬品、農薬、食品添加物、合成樹脂、合成洗剤など、人が作りだした化学物質がたくさんあります。
問題は人体がダイオキシンなど環境ホルモンである有機化合物を受け入れやすく、分解・排出しにくい点です。そのために体の中に残って害をもたらすのです。たとえば、女性ホルモンに似た環境ホルモンが体内に入り込むことで、ホルモン本来の働きが乱されることになります(エストロゲン様環境ホルモン)。環境ホルモンは、前立腺ガンとの関係が心配され、免疫力を低下させるのではという不安もいわれています。
食物では、アメリカの肉牛や養殖の魚に環境ホルモンの残留が見られますが、これは家畜の飼料やエサに成長を早める成長ホルモンが混ぜられているからです。
私たちはゴミを出さないなど、身近にできることから取り組み、これ以上環境ホルモンを作らないようにすることも重要ではないでしょうか。
環境ホルモンの原因
環境ホルモンの原因となっているのは、化学物質です。化学物質を大量に摂取しているとは、誰もが思わないのでしょうが、日々の生活の中で環境ホルモンは、身体の中に取り込まれているといってもよいでしょう。殺菌剤・防腐剤・殺虫剤・農薬・食品添加物・ダイオキシンなど、約70種もの化学物質があげられています。さらに、環境汚染された状態の川や海などからも有害物質が検出されています。産廃処分場の侵出水から、30種以上の環境ホルモンが検出されたという例もあります。
環境ホルモンの影響
環境ホルモンは、知能低下・学力障害・注意力欠如・ストレスへの過剰反応・ 拒食症・強迫神経症・様々な不安症・鬱状態・アレルギーなど、人や生物に、多大な悪影響を及ぼすことがわかっています。さらに、環境ホルモンの影響を受けている動物の肉などを食べることも環境ホルモンの影響があります。そして、人間への影響として、キレやすい子供が増えたことも環境ホルモンの影響ではないか?と言われています。
私たちが、なにげなく食べているジャンクフードには、着色料や保存料といった食品添加物(化学物質)が大量に入っています。さらに、カップメンやお弁当などの容器や缶ジュースの缶には、化学物質が使われていて、微量ですが、溶け出しています。私たちが、安全だと思っているものには、実際、多くの化学物質が入っているというのが現状なのです。しかし、そういったものは、私たちの目に見えるものではなく、見逃してしまいがちです。
このように私達の身の回りには「有害物質」に満ちあふれている生活環境におかれています。このため有害物質に対する対策を考える必要があります。
「エストロゲン過剰症」
エストロゲンとは単独の化学物質を示す言葉ではなく、エストロン(E1)、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)、エステトロール(E4)などと、それらと同様の生物活性を有する化学物質の総称です。分泌源は主に卵巣の卵胞ですが(したがって卵胞ホルモンとよばれます)、副腎や精巣からも分泌されます。
エストロゲンは「女性をつくるホルモン」で、第二次性徴の発現、子宮内膜の増殖、月経周期の成立の媒介、乳腺管の増殖分泌促進などの作用がありますが、副腎や精巣でも分泌されることからおわかりのように、男性の体の中にも存在しているのです。
もちろんエストロゲンは男女ともに必要なホルモンですが、現代ではプロゲステロン(黄体ホルモン)やテストステロン(男性ホルモンの一種)との比率が、本来あるべき姿から逸脱し、エストロゲンが過剰に人体に存在するようになってしまいました。
「エストロゲン過剰症」とは、この状態を示します。
そして、これが次のような、さまざまの病気や症状の原因の一つとなっています。
子宮筋腫・子宮がん・子宮頚部異形成・乳がん・前立腺がん・デプレッションや不安・気分の動揺・いらいら感・不眠・頭痛・疲労・むくみ・性欲の減退・甲状腺機能障害 の一つの症状である手足の冷え・不活発な代謝・生理不順・PMS・不妊・乳房の圧痛・多嚢胞性卵胞・喘息、蕁麻疹、湿疹、鼻づまり といったアレルギー症状・加齢亢進、特に腰まわりと太ももの脂肪の蓄積・胆嚢の病気 ・血栓の増加(脳卒中の危険性の増大)・低血糖・銅の過剰と亜鉛の欠乏・マグネシウム欠乏・ビタミンB群の欠乏・閉経前の骨密度低下・骨粗鬆症・全身性エリテマトーデス、橋本病、シェーグレン氏病といった自己免疫疾患・無精子症や新生児の尿道下裂。
以上のように現代人が罹患する多くの病気にエストロゲン過剰が災いしているのです。
これだけの病気や症状を述べると、いかにもエストロゲンが悪役のような印象を与えてしまいますが、問題はバランスなのです。もちろんエストロゲンも必要です。
しかし、現代は、男女ともに他のホルモンと比較すると、相対的に過剰なのです。
その理由の一つは、内分泌攪乱物質、つまり環境ホルモンです。
環境ホルモンと考えられるものは、約70種類あるといわれています。
代表的なものは、①ダイオキシン ②DDT ③PCB ④ビスフェノールA⑤ノニルフェノール ⑥フタル酸エステル ⑦有機スズ⑧スチレンダイマー ⑨スチレントリマー ⑩合成エストロゲン などがあります。
環境ホルモンはビスフェノールA、ダイオキシンの2つを始めとして、殺虫剤、工業廃棄物、自動車の排気ガス、石けんやシャンプー、ネイルポリッシュ、家具や建材の塗料にも環境ホルモンが含まれており、これがエストロゲン様作用を示すのです。
つまり、私たちはエストロゲンの大海に住み、乳飲み子の時から、いやもっと正確にいうと、胎児の時から過剰なエストロゲンにさらされているのです。
特にアメリカ産の肉には多く含まれており、食事からもエストロゲンが入ってきます。
本来月経期間中はエストロゲン濃度が低いはずですが、肉・乳製品・環境ホルモンの摂取でエストロゲンが高濃度になると、マグネシウムの体内濃度は低下し、子宮収縮が強まります。
「化学物質過敏症、電磁波過敏症」とは・・
私たちは、日常生活の中で、私たちを取り巻いている様々な環境因子に絶え間なく曝されながら、毎日の生活を営んでいます。
環境因子として、太陽からの光や放射線などに由来する物理的因子や火山などの自然要因に由来して発生する地学的因子や、人為的に産生された化学物質や生物的因子をはじめ様々なものが挙げられます。
これらは人の活動を通じて私たちの生活環境に発生し、増幅されながら、空気、水、土壌を通して、呼吸器や皮膚や消化器から私たちの体内に入ってきます。それらは体内に取り込まれて、体内を循環するとともに、大部分のものはもともと私たちの体(からだ)に備わっている代謝機能や免疫機能などによって、私たちの生体の機能に対する作用を緩和しつつ、体外に排池されてゆきます。
このように外界からの刺激を受けても、私たちの体内の生理的な状態は一定に保たれており、これを恒常性の維持機能と呼んでいます。
しかしながら、私たちにかかってくる刺激がより強まったり、慢性的に起こったりしますとその機能にも限界が出てきます。
その結果として、体内に入ってきたそれらの因子の一部が特定の臓器や器官に蓄積され、それが蓄積された臓器の機能障害をおこし、特定の病気を発生させる原因となります。
いずれにしても、このように、私たちは、絶えず外からの環境因子に曝されながらも、それとうまく対応して健康な日常生活を送ることが出来ます。
すなわち、私たちの体内には、免疫機構、神経機構、内分泌機構といった特異的な調節機構が備わっており、外界からの刺激に対してそれらが適切にネットワークを作って対応することによって恒常性の維持が保たれています。
このようにして、私たちは外界からの刺激に対応する遺伝子を引き継ぎながらホモサピエンスとして、現代に至るまで生命を継続させてきました。
しかしながら、近年、私たちは私たちの社会の構造や生活のあり方を急激に転換させてきました。その変化は、私たちの生活や社会を安定させ、より豊かで快適なものにすることに貢献してきたことは事実です。
しかしながら一方でこのような変化は、これまで私たちが経験しなかった様々な外界からの刺激因子を発生させてきました。大部分の人は、そのような刺激に対して遺伝子的に鈍感なところがあり、その刺激を感じ取ることが出来ませんが、より感受性の強い人では、それに対する過敏な反応を発生する人が増えてきました。このような状態は環境不耐症と呼ばれています。
そのような事例として、化学物質過敏症、電磁波過敏症、があります。
化学物質過敏症
化学物質過敏症とは、ごく微量の化学物質に曝露されることによって発症する多彩な症状が現れる症候群(ランドルフ、1951年)であり、すでに1950年代にその存在が提起され、さらに、慢性または大量の化学物質に曝露された後、特定の化学物質だけでなく多様な化学物質の微量な曝露により多様な症状が発現するという意味で、多種化学物質過敏症(MCS)(カレン、1960年)という概念で社会的にも浸透してきました。
症状は、粘膜刺激症状、皮膚症状、呼吸器症状、循環器症状、自律神経症状、中枢および末梢神経症状、視力の異常などの感覚器障害、運動障害、発熱、疲労、知覚障害など極めて多彩で全身性に出現します。
化学物質過敏症は、家具や建材などより発散する揮発性有機物質や化粧品、殺虫・殺菌の目的で公園や市街地でも散布される農薬の特定の化学物質に対する過敏な反応の結果として生ずる心身の様々な発作から発症することが多く、この意味で、本疾患は、典型的な環境性疾患です。さらに、このような症状が反復継続されるうちに、様々な化学物質に対して過敏な症状(MCS)が見られるようになってゆきます。また、化学物質だけでなく、地域の生活環境になかで発生する様々なにおい、ほこり、騒音・振動、電離・放射線などに対する過敏な反応が合併して起こるようになってきます。
一方、一般の生活環境だけでなく、学校環境においても様々な化学物質に曝露される機会が増え(シックスクール)、児童・生徒や教員のなかに本症に羅患する事例もみられています。また、産業の現場でも本症の事例について労災の認定が出された事例(2010年)も出ています。
本症の診断については一定の基準が提起され、厚生労働省は病名リストに化学物質過敏症を登録し(2009年)、根治的な治療法はまだ開発されていませんが、治療に関するガイドラインが出されるなど、本症に対する取り組みは少しずつ進んでいます。
しかしながら、専門医や専門機関は少なく、研究者も少ない状況にあります。
電磁波過敏症
近年、生活環境のなかに電子レンジ、携帯電話、パソコンなど電磁波を発生させる装置が様々なかたちで導入されています。また、室内だけでなく屋外における空調設備や太陽光発電装置なども電磁波の発生源となります。
これらの多くは、私たちの生活を快適にし、エネルギーの効率化に役立つ観点から開発され導入されてきたものでありますが、これらから発生する電磁波によると思われる不快な症状を訴える人が増えてきています。
症状は、神経症状、皮膚症状、粘膜症状、筋肉症状、関節の異常、目や鼻の異常、消化器症状など、化学物質過敏症とかさなっています。世界的には様々な事例の報告が見られ、WHOでは電磁波過敏症の事例を報告しています(WHOファクトシート296、2005年)。
このように、本症が地域住民のなかに見られるのは確かですが、未だ医学の領域でも統一された見解が得られておらず、社会的な関心も低い状況です。
治療法についても、病気の原因に即した方法は確立しておらず、基本的には化学物質過敏症と治療方針はほぼ同じもので、電磁波曝露量を減らす生活の工夫や、栄養や運動療法が採られています。
デトックスの必要性
以上のような有害物質を除去するためにはデトックスが必要になってきます。
デトックス(解毒)を行う上での基本的な対策は、次のようにまとめられます。
1.有害化学物質を摂らない、発生させない(薬、飲酒、魚介類、腸内細菌の健全化など)
2.有害化学物質を体内に吸収させずに排出する(食物繊維、硫黄を含む野菜類など)
3.吸収したものは排泄する(皮脂、含硫アミノ酸・野菜、キレート剤、水分不足など)
4.解毒代謝を向上する(ビタミン・ミネラル類、解毒負荷軽減など)
こういったことから、慢性頭痛を改善させるためには「デトックス」が不可欠となります。
デトックスを怠れば、ミトコンドリアの機能を低下させ、酸化ストレス・炎症体質を形成することになってきます。
デトックスとは
デトックスとは身体の中の毒素を外に出すということです。不要なものは出してしまうことが大事なことです。ちなみに便秘になると不快感を感じます。イライラしたり身体が重く感じたりしますが、快便の時は爽快じゃないですか。またサウナや岩盤浴で汗をたくさんかいた時も気持ちいいです。老廃物や毒素を出した時には爽快感を感じるのです。
もちろん毒はなるべく身体に入れないほうがいいのですが、現実的にはとても難しいことです。ですからなるべく出してしまうために「デトックス」が必要なのです。
体内の毒素や老廃物を外に出すこと。これは必要なことなのです。
ストレスが続いて血圧や血糖が上がるなど、新陳代謝が低下することで体に必要な栄養素などが届きにくく、老廃物などの不要なものが、排出しにくい状況になってしまいます。 つまりデトックスができにくい状況になってしまいます。
毎日の食生活で取り入れる食べ物(タンパク質・脂質・炭水化物・ミネラル・水)で私達の体が維持されています。その人間の体の70%前後は水でできていますが、水の使い方で体の中の老廃物や汚染物質を流しだすことに大きなヒントがあるのです。
人の体は、日々代謝を行い古いものと新しいものとに交換しています。細胞の数で5000億個の細胞が入れ替わるといいます。
その結果、不要物としてタンパク質や核酸が分解されて出てくる老廃物や、生命維持や代謝によって出てくるものなどの有害物質なのです。
体の不要物質は、血液によって回収されますが、血液の循環がスムーズに行われないと回収されずに臓器や細胞の働きを邪魔することになります。
1.水を十分に補給しましよう
デトックスするうえで欠かせないのが水です。腸内の水分不足は便秘が起こる原因とも言われています。「それなら水を飲めば解決できる」と安易に考えてはいけません。大腸に届く水は、飲んだ量のわずか10分の1ほどです。便秘解消のためには、“1日1.5~2リットル”を目標にしましょう。特に、マグネシウムやミネラルを豊富に含むミネラルウォーターがお勧めです。
冷たい水が苦手な方はぬるま湯でもOKです。
また、やたらと水をガブ飲みしても、体が冷えて逆にむくみなどのトラブルが起こることになります。ポイントは、回数を多く、少量ずつ飲むことです。一度に水分を摂取するより、数回に分けることで、常に腸にも水分がある状態になります。体の冷えが気になる方は、冷たい水ではなく、ぬるま湯や常温の状態で摂るようにしましょう。
2.食物繊維を十分に摂取しましょう
食物繊維には2つの種類があります。海藻類などの腸の善玉菌を増やす『水溶性』と、さつまいもや大豆製品などに代表される『不溶性』。どちらもそれぞれ、違った効果を持っています。
さつまいもはヘルシーなおやつとしてもピッタリです!
3.デトックスからみた食事
デトックス効果が高い食べ物
排泄をスムーズに行うこと、デトックスを助けてくれる食べ物のことについて述べます。
先程の食物繊維ですが、食物繊維には不溶性と水溶性の2種類がありますが、特に水溶性の食物繊維はネバネバのゲル状になって体内の毒素を吸着して排出する効果が高いです。不溶性食物繊維は大きく膨張して腸の働きを活発にして排便をスムーズにしてくれます。
「水溶性が毒素を吸着する」「不溶性が便をスムーズに排泄する」、この二つの特徴がデトックスに役立つのです。
■ 腸内で毒素を吸着して排出する食材 としては
ごぼう、オクラ、レンコン、こんにゃく、トマト、海藻、玄米 などがあります。
キレート効果
また、包み込むだけでなく、外に出したい毒素と化学的に結合して、体外への排出を促してくれる、「キレート作用」がある食品もあります。
包み込むだけだと、また元に戻ってしまうこともありますが、キレート結合された有害ミネラルは体内で再吸収されることなく尿や便などから排出され、効果的なデトックスができます。
たとえば、魚介類や緑黄色野菜に含まれる亜鉛やセレンは 水銀 や ヒ素 に対してのデトックスを促進してくれることでよく知られますが、ビタミンA、C、E、や含硫アミノ酸(にんにくやたまねぎに含まれるイオウを含んだアミノ酸)などもデトックス効果が高いと言われます。
■ 血液中の毒素をキレートする食材
にんにく、アスパラガス、ブロッコリー、ねぎ、ほうれんそう、大豆、りんご などがあります。
■ 肝臓での解毒機能を強くしてくれる食品
たまねぎ、キャベツ、ブロッコリー、にんにく、ダイコン、わさび など
デトックスを考えるとき、何を食べるかということはとても大切なことです。
一つには、なるべく毒素を体に入れない食事をする。という考え方が大事です。食品添加物の多そうなもの、加工食品やコンビニのお弁当など、こうしたものはなるべく少なく済ませられるようにするとか、また、残留農薬などが少なくなるよう、野菜はよく洗って食べるなど、毒素が体に入らない配慮をすることは大事です。なるべく毒素を身体に入れないということです。
しかしあまり神経質になりすぎることもよくないです。上に書いてあるような食物繊維が多い食材、キレート効果のある食材を、なるべく増やすようにする、水分補給をしっかりするなど、できる範囲の努力をしましよう。
ここで、コマーシャルです。
頭痛が気になったら・・以下へアクセス
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12707523368.html
有害化学物質への対策・・デトックス
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12706216737.html