認知症は生活習慣病である | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 これまで、認知症シリーズとして、以下のような記事を掲載してきました。


  ”物忘れ”が気になる人に・・
  認知症対策は、どのようにすべきでしょうか?
  認知症予防のための生活習慣
  海馬は繊細な記憶の司令塔・・壊れやすいのが特徴です
  海馬は繊細な記憶の司令塔 その2
  認知症予防のための食事 総説
  認知症予防のための食事 そのポイント
  認知症予防のための食事 血糖スパイク、デトックス

  マグネシウムの重要性・・認知症予防上
  ビタミン Dと認知症

 
  以上から、認知症が生活習慣病そのものである、ということが理解されたはずです。
  これを裏付けるために、これまでの過去の研究業績を多々掲載することになったため、多少とも専門的になってしまった”きらいがあった”ことは反省させられますが、これらの過去の研究業績は、現在、ネット上にあくまでも掲載されたものばかりであり、ということは一般の方々に対して記載されているものであり、この点はご容赦下さい。


  現在、厚生労働省の認知症対策は、認知症患者さんの介護が中心となっていることは、これまでも述べてきたことです。少なくとも認知症予防といった観点から施策が行われることは皆無であるというのが現状です。
 この理由は、アルツハイマー型認知症の発生機序が不明であり、このため、アルツハイマー型認知症を根本的に治す治療薬が存在しないことにあります。
 ただ、今回のシリーズを掲載中にも、いつものごとく、軽度認知障害(MCI)に対する乳酸菌飲料「カルピス」の素となる「カルピス酸乳」、その長年の研究の中で発見された「CS19ペプチド」のコマーシャルが常にくっついてきました。
 これとは、別にこれまでの認知症の治療薬のアリセプト以外の多くの認知症治療薬が販売されるようになり、正常人の物忘れと認知症の物忘れを厳然と区別すべきとされ、専門家の間でも、認知症を予防すべきであるとの観点が前面に出てくることがないのが実情です。
 このように、認知症の世界も、製薬メーカーの利益が優先され、アルツハイマー型認知症に移行した段階においても、認知症の治療薬の服用が重要視されることになり、少しでも、認知症の進行を遅らせるような生活指導が薬物療法と平行して行われることは皆無にも等しいといっても過言ではありません。
 これまで、こういった現状を踏まえて、「物忘れが気になる人に 改訂版」として、生活指導のあり方を提示してきました。  http://taku1902.jp/sub547.pdf


 認知症予防の基本的な考え方は、以下のようなものです。


 最近では、認知症の前段階として「軽度認知障害(MCI)」という状態があることが知られるようになりました。
 「軽度認知障害(MCI)」は、「認知症」との診断はつかないものの正常ともいえない、正常と認知症の中間といえる状態です。
  軽度認知障害は、「物忘れ」だけが主な症状です。物忘れの自覚があるものの、記憶力の低下以外に、明らかな認知機能の障害がみられません。
 このため、日常生活への影響はないか、あっても支障をきたすほどのものではない軽度のもの、というような状態です。
 「軽度認知障害(MCI)」は対処の仕方によって回復したり、発症が遅延したりすることがあります。
 「軽度認知障害(MCI)」を放置すると、認知機能の低下が生じてきて、5年間で約50%の人は「認知症」へとステージが進行すると言われています。
 しかし、移行しなかった人も半数存在し、その中の10%の人においては、なんとMCIから正常域に戻っていたのです。
 つまり、MCIと診断された人が、何らかのきっかけでMCIの状態から抜け出したのです。
  従来から、物忘れは「生理的現象」のほとんどの場合、心配することはないと一般的には問題にされることはなく、「物忘れ」と「認知症」とは厳然と区別されるとされてきましたが、「加齢による正常範囲の物忘れ」と「MCI(軽度認知障害)」と「認知症」は一連の連続したものと考えなくてはなりません。
 このような軽度認知障害(MCI)の状態は、東洋医学では、本来、”未病”ともいうべき範疇・段階にあるものです。
  このような”未病”とされる軽度認知障害(MCI)は、本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから病気の認知症へと進展するものと東洋医学では考えられています。
 このように考えれば、”未病”の段階にある、このような「軽度認知障害(MCI)」とは「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があるということです。
 このため「認知症」を改善させるためには「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”を改善することが重要になってきます。


 健康的な生活を送るためには、ミトコンドリアが重要な鍵を握っています。


  こうしたことから、「アルツハイマー型認知症」は「後天性ミトコンドリア病」と考えるべきもので、軽度認知障害(MCI)の段階で、健康的な生活を阻害する要因・・「ミトコンドリアの機能を悪くする要因」を取り除くことが大切です。
 このように、「アルツハイマー型認知症」は、糖尿病・高血圧症・脂質異常症を基盤として発症してくる「脳血管性認知症」とともに、その発症の基盤は「酸化ストレス・炎症体質」があり、共通しているということです。

 
  「加齢による正常範囲の物忘れ」→「MCI(軽度認知障害)」→「アルツハイマー型認知症」 へと進展していくと考えなくてはなりません。


 こういったことから、「アルツハイマー型認知症」 の場合は、スタートはミトコンドリアの働きは、まったく問題はなく「正常」の状態にあります。
 ところが、片頭痛の場合は、スタートの段階から、生まれつきミトコンドリアの働きが悪い状態にあります。


 「アルツハイマー型認知症」 の場合は、生まれた後から、以下のようなミトコンドリアの機能を低下させる要因が加わることによって機能が低下してきます。


1.生活環境の問題


  活性酸素・・抗酸化食品の摂取不足
   有害物質の摂取・・デトックスを怠る


2.生活習慣の問題


   不規則な生活・・睡眠不足
   運動不足
   食べ過ぎ・過食
   インスリン過分泌・・早食い・ドカ喰い
   薬剤による影響


3.食生活の問題


   マグネシウム不足・・マグネシウムの重要性
   鉄不足
   必須脂肪酸の摂取のアンバランス 


 こうした様々な要因が加わることによって、「酸化ストレス・炎症体質」を形成してくることになります。
 このような「酸化ストレス・炎症体質」を背景・基盤にして、認知症発症と進行の原因となる異常なタンパク、アミロイドβが、ミトコンドリアの内部で他のタンパク(アルコール脱水素酵素(ABAD)というタンパク)と結合し、細胞を壊す毒性を持つようになったのではないかと考えられています。


  ミトコンドリアは細胞のなかにある小さな器官で、糖と酸素を利用してエネルギーをつくり出す、いわばエンジンのような役割を果たしています。
 ところが、このミトコンドリアは、エネルギーを出すとき、同時に排気ガスのような「活性酸素」を発生させます。
 ミトコンドリアを増やすと、体全体のエネルギー発生量を増やすことができます。ミトコンドリアを増やし、元気にさせると、エネルギー合成時に発生する活性酸素の消去する機能も高まります。
 しかし、弱ったミトコンドリアの活性酸素を消去する機能は低く過剰の活性酸素が発生し、その活性酸素によってミトコンドリアがさらに弱っていくという悪循環が始まります。


  活性酸素が体の中で増える一方ですと、人間はたちまち死んでしまいます。

 
 私達の体には活性酸素を取り除く手段として、抗酸化物質が備わっています。
 ところが、このなかで、スーパー・オキサイド・ディスムターゼ SOD産出能力は25歳から下降しはじめ、40歳を過ぎて急速に低下することがわかってきました。
 コエンザイムQも同様に40歳を境に減少してきます。
 このように年齢とともに抗酸化物質は減少し、この手段では手に負えない量の活性酸素が発生したとき、活性酸素の発生が”抗酸化作用(抗酸化力)”より常に優位な状態が、いわゆる「酸化ストレス」になります。
  「酸化ストレス・炎症体質」とは活性酸素の発生が除去しきれないほど発生してしまう状態のことで、これらが原因で細胞が傷つけられ、さまざまな病気・認知症を引き起こしてしまう状態のことをいいます。


  このようにして、30歳以降になって、私達の体には活性酸素を取り除く手段としての抗酸化物質の産生の低下する段階から、認知症発症の素地が形成されることになります。


「ミトコンドリアの機能の低下」を来す要因に対する対処として、
 

 生活習慣では、「規則正しい生活」を心掛け、睡眠を十分にとり、運動不足にならないことです。
 食事摂取については、過食・食べ過ぎに注意し、早食い・ドカ喰いのようなインスリン過分泌を来す食事の摂り方はよくありません。ゆっくりと・よく噛んで食べましょう。
  食事の内容は、以下のような内容が勧められています。

 

   1) 加工食品・インスタント食品をできるだけ減らす
    2) 脂肪・油をできるだけ減らす(オメガ3を摂る)
    3) 肉・乳製品・卵を摂らないか、ごく少量にする
    4) 砂糖をごく少量にする。白砂糖を摂らない
    5) 主食を精製度の低い穀類にする。雑穀を加える
    6) 豆類を摂る。種子・ナッツ類を摂る
    7) 野菜をたっぷり摂る。果物を摂る。海藻を摂る
    8) 魚貝類を少量摂る
    9) 発酵食品を常に摂る
    10) 食材・調味料は自然で新鮮なものを使う

 

 これに加えて、マグネシウム不足・必須脂肪酸(オメガ3とオメガ6)の摂取のアンバランス・鉄不足・野菜不足に配慮することが大切です。
 必須脂肪酸(オメガ3とオメガ6)の摂取のアンバランスは、ミトコンドリアの機能の悪化に繋がるため極めて重要になっています。
 結局、”バランスよく摂取する”ことが重要になっています。
 生活環境によって生み出された活性酸素および有害物質などの外部の生活環境要因に対しては、活性酸素を除去させるためには、抗酸化食品である野菜や果物を十分に摂取することです。
 そして、有害物質に対しては、避けれるものは極力避けるべきです。避けられないものは当然ありますので、デトックスが必要になります。
 このためには、水分を十分に補給し、食物繊維を摂取し、デトックス効果の高い食品を摂取するように努めることです。

 
 このように、「食事内容」が極めて重要になっています。

 

ミトコンドリアを効果的に増やすには
 

  運動をして筋肉の量を増やせばミトコンドリアの量も増え、 体全体のミトコンドリアの働きも活性化します。
  1分間の軽めの運動と30秒間の強めの運動を繰り返すサーキットトレーニングが、ミトコンドリアを増やすのに効果的とされています。
 毎日の生活習慣や運動時でミトコンドリアを増やすにはコツがあります。例えば、ミトコンドリアは持久力を司る筋肉に多く含まれると分かっていますから、筋肉痛にならない程度の運動を行うことです。ここが一番大切な点です。決して無理をしないことです。

 

   <背筋を1分間伸ばす>
   <毎日1分片足立ちをする>
   <短時間で効果的な有酸素運動>
   <古来伝わる不自然な動き>
   <寒中稽古、サウナ後の水風呂>

 

 背筋を伸ばす、片足立ちを行う。この二つを習慣化するだけで1週間で体の調子が変わってくることを実感できるでしょう。先ずは、ほんの少しの努力でミトコンドリアを増やす習慣をつけることから始めてみてください。
 

 以上が、認知症予防の基本原則です。


  ここに、記憶の司令塔とも言える重要な器官される海馬が、酸素不足やストレスによって傷害されることによって、「アルツハイマー型認知症」を発症してくることになります。


  ストレスが加われば、マグネシウムが低下し、活性酸素が異常に産生されることになり、この両者はともにミトコンドリアの機能を低下させることになります。
 マグネシウムは糖尿病などの生活習慣病を予防することが知られています。
 日本人は慢性的なマグネシウム不足です。マグネシウムが不足すると糖尿病や高血圧などの生活習慣病を引き起こしやすくなり、ひいては認知症になりやすくなります。
 アルツハイマー型認知症は、海馬の萎縮が原因となり、この萎縮の最大の原因はストレスです。ストレスによってマグネシウムは消費されます。マグネシウムは、私達が日常生活を送る上で、容易に不足する生活環境に置かれていることを忘れてはなりません。
  このため、常にマグネシウムの補給を念頭におく必要があります。


  さらに、「酸素不足」の問題があります。これを引き起こす最大の要因は脳虚血の原因となる動脈硬化があります。
  このため、動脈硬化を防ぐためには、血管内皮細胞が正常で健康な状態であれば、血管はイキイキして血管年齢を若く保つことができます。
  血液循環を促進するためには、血管を若返らせて血液循環を高め高血圧や動脈硬化を予防することです。


  そして、姿勢を正しくする必要があります。
  姿勢が悪ければ、「浅い呼吸」となり、海馬など、認知症と関係する脳の組織にも十分量の酸素がまわっていかず、認知症になるリスクになってきます。
  さらに、貧血の問題が加わります。
  電子伝達系があるミトコンドリア膜には鉄は必須です。貧血や鉄欠乏貧血など鉄の不足があると、TCAサイクルや電子伝達系での反応が進みにくいため、鉄分の不足は、ミトコンドリアのエネルギー代謝がスムーズに行かなくなります。その結果、ミトコンドリアの機能低下を招くことになります。
  葉酸は、赤血球をつくるのに必要なビタミンで「造血ビタミン」とも呼ばれます。鉄分と同様です。


  このように、私達が何気なく無意識に行っている、生活習慣とくに睡眠・運動、さらに食生活の問題、姿勢などの問題が、アルツハイマー型認知症の原因となる、海馬の萎縮を引き起こすことになります。


 これまで述べてきましたように、アルツハイマー型認知症と片頭痛とでは、その発症要因は共通しています。両者ともに、後天性ミトコンドリア病と考えるべきもので、「酸化ストレス・炎症体質」を基盤として発症してきます。


  先程も述べましたように、アルツハイマー型認知症と片頭痛との相違は、ミトコンドリアの働きの悪さが、「生まれつき」存在するかどうかだけの差でしかありません。


  片頭痛では、ミトコンドリアの働きの悪さが、「生まれつき」存在するために、その発症時期が当然早くなり、極端にミトコンドリアの働きの悪ければ、早ければ小児期に発症し、平均して女性では、初潮の始まる時期に、男性では20歳前後に発症してきます。
  ところが、アルツハイマー型認知症では、ミトコンドリアの働きの悪さが、「生まれつき」存在しないために、生後、先述のような様々な「ミトコンドリアの機能を低下させる要因が」加わることによって、長年月に渡ってミトコンドリアが傷つけられることによって、30歳以降になって、私達の体には活性酸素を取り除く手段としての抗酸化物質の産生の低下する段階から、認知症発症の素地・「酸化ストレス・炎症体質」が形成されることになります。
 このようにして、早ければ30歳前後に、平均して40歳前後に認知症発症の素地・「酸化ストレス・炎症体質」が形成されることになります。


  しかし、これだけではなお、アルツハイマー型認知症を発症することには至りません。
  アルツハイマー型認知症になると、最初にダメージを受ける場所、それが海馬です。
  海馬が損傷されることによって記憶障害を起こすことになります。
  それも、先述のように酸素不足やストレスが加わることによって、海馬が傷害されることによって、徐々に、海馬の容積が縮小することによって、「記憶の引き出し」の容量が小さくなり、出しにくくなってくるために、「物忘れ」が起きることになります。
 これが、徐々に進展することによって、「加齢による正常範囲の物忘れ」→「MCI(軽度認知障害)」→「アルツハイマー型認知症」 へと進展していくことになります。
 そして、「アルツハイマー型認知症」 の段階では、「引き出しが無くなってしまった状態」を意味しています。
  このように、長年月にわたって極めて緩慢な経過をたどって、「アルツハイマー型認知症」へと進展していくことになり、平均して70歳前後から発症することになります。


  こういった定型的な経過をたどることになっています。
  この経過の途中で関与してくるものは、ミトコンドリアの機能を低下させる要因としての、生活環境であり、生活習慣の問題点(睡眠不足・運動不足・姿勢の悪さ)であり、食生活の問題です。
 このように、「アルツハイマー型認知症」は、生活習慣病そのものということになります。
 こういったことから、40歳以降になって、私達の体には活性酸素を取り除く手段としての抗酸化物質の産生の低下することによって、認知症発症の素地・「酸化ストレス・炎症体質」が形成される段階から、「アルツハイマー型認知症」の予防の対策を行っていくことが重要になってきます。
  このため、平成20年以降から行われている、生活習慣病予防のために行われている「特定健診」で、同様に「アルツハイマー型認知症」の予防を目的として、併せて行っていくことが重要になってきます。


  余談ではありますが、片頭痛の場合は、生まれつきミトコンドリアの働きの悪さは存在するものの、私達の体には「ホメオスターシス」という自然治癒力の機能が備わっています。
 この自然治癒力のおかげで、片頭痛患者さんの3割の方々は自然に治癒し、4割の方々は、片頭痛発作の終結する年齢の70歳までは、発作を繰り返すことになります。
 しかし、こうした「ホメオスターシス」を構成する3つの要因すべてが傷害されれば、3割前後の方々は、不幸にして、片頭痛そのものが慢性化することに至り一生難渋を強いられることになります。
 こうしたことから、片頭痛を治療していく場面では、「ホメオスターシス」を構成する3つの要因を健全化させることによって、自然治癒力を高めていくことが重要になっています。
 ということは、片頭痛を後天的なミトコンドリア病という観点から日頃から治療を進めていくことが重要です。
 従来のように、片頭痛治療が薬物療法がすべてであるといった考え方では、いずれ、こうした薬剤による後天的なミトコンドリア病をさらに形成させることになり、3割前後の方々は、不幸にして、片頭痛そのものが慢性化することに至り一生難渋を強いられることになります。
 このように至れば、ミトコンドリアの機能は益々低下することになります。
 そして、片頭痛をミトコンドリアの機能の低下することによって起きる頭痛と考えることなく、単純に、専門家の勧めるように、トリプタン製剤だけを服用しておれば、片頭痛は治ってしまうといった論点から治療を進めていく限りは、そのいく末は、アルツハイマー型認知症しかないことになるということです。


  頭痛大学という頭痛の老舗とされるHPでは、「頭痛もちはアルツハイマー病と関係ない」と以下のように記載されています。


  ノールウェーの5万人を対象とした疫学調査によると、頭痛もちはアルツハイマー病と無関係ということでした!  

 しかし血管性痴呆は2.3倍増加したということです。
 やはり頭痛は治療しておいたほうがよさそうです。

 

 出典 Hagen K, Stordal E, Linde M, et al.: Headache as a risk factor for dementia: A prospective population-based study. Cephalalgia 34: 327-335, 2014.

  
 ということは、このHPでは、片頭痛をミトコンドリアの機能の低下することによって起きる頭痛と考えることなく記載されているために極めて曖昧でしかありません。
 いずれにしても、片頭痛という頭痛そのものも理論的に考えるべきものです。


 しかし、片頭痛治療の世界のトリプタン製剤が導入されてから、いまだ30年足らずでしかありません。ということは、このような疫学的なデータそのものは存在しません。
 今後、現在のように、頭痛の専門家の申されるような論法の正否は、将来、疫学的調査で明確にされることになります。
  ただ、私達一般の素人は、あくまでも理論的に考えることによって、指をくわえて、疫学的な調査を待っていてはならないということです。
 こうしたことは、過去のキノホルムや水俣病が明らかにしていることです。このような過ちを二度と繰り返してはなりません。


  一般的には、西洋医学では、薬物療法で治療可能なものが、所謂「病気」として扱われており、そのほとんどは対症療法にすぎないものです。


  このように、西洋医学の薬の多くは対症療法であり、病気を根本的に治しません。また対症療法は、自然治癒力を奪うことにもつながります。
 ただし、すべての薬を使ってはいけないというわけではなく、命にかかわるときや、激しい痛みなど辛い症状が強い場合は、一時的に使うべきです。
 なるべく避けたいことは、長期にわたって薬を使用することです。食事や生活を見直すことを最優先させなくてはなりません。
 そうすることで、今飲んでいる薬を減らすことも可能になります。
 このことは、認知症・片頭痛治療を行う際に、極めて重要な点であり、食事や生活を見直すことなく、漫然と服用してはならないということです。
 トリプタン製剤は、”辛い頭痛を緩和させている”だけのことです。
 病気を治すために飲む薬(市販の鎮痛薬や病院で処方される薬剤などすべてです)これらのものは、つい最近まで、人類の体内に入ることはなかった物質なので、体は異物と理解してしまいます。
 そして、異物を解毒しようと、ある酵素を出します。この酵素が働く過程で、活性酸素が発生してしまうのです。このため、過剰に服用した鎮痛薬は異物そのものであり、これを解毒するために過剰に活性酸素が発生することによって”ミトコンドリアを弱らせる”ことになります。
 このようにして、薬剤による後天的なミトコンドリア病を作ってくることになります。
 以上のように、長期間にわたる薬剤の服用は、その種類は問わず要注意ということです。


 現代医学は、その大半は薬物療法です。これは医学界が製薬メーカーに依存する体質にあり、このため薬がすべてになっています。
 こういった根源的な問題が存在するために、最終的に、アルツハイマー型認知症が生み出されてくる宿命にあるものと考えなくてはなりません。
 このようなことから、厚生労働省の認知症対策に如実に示されているということです。
 私達は、このような現実を直視する必要があります。

 

 そして、片頭痛治療の世界では、単に目先の鎮痛効果だけしか考えず、トリプタン製剤を、発作頻度が多ければ、次々と予防薬を手を変え品を換え追加して処方する現状では、将来、アルツハイマー型認知症の危険性があることは全く念頭に置かれることはありません。

 このような極めてお粗末な論理で行われていることを私達は、決して、忘れてはならないことです。

 片頭痛という頭痛を、理論的に考える段階に既に突入していると考えるべきであり、いつまで時代遅れのことをされるのでしょうか???