慢性頭痛とは・・”未病”の段階にある
私達は、仕事が忙しかったり、ストレスが重なりますと日常的に「体調不良」を感じます。このような「体調不良」は、具体的には、疲れやすい、胃腸の調子がよくない、身体が冷える、身体がだるい、疲れがとれない、よくめまいを起こす、肩こりが酷い、食欲がない、よく眠れない、頭が重い・頭が痛い、足がつる、耳鳴りがする、夢をよくみる、喉のつかえ、むくみやすい、風邪をひきやすい、顔色が悪い、気分が落ち込む・優れない、活力がでない、元気がでない、何となく調子が悪い、寝起きが悪い、等々の訴えです。
このように頭痛とは、「体調不良」のなかの訴えの一つに過ぎないものです。
「体調不良」とは、病気とは診断されませんが、健康でもない、謂わば、“半健康・半病気”の状態に身体はあるのです。半健康・半病気の状態を、東洋医学では病気になる一歩手前だとして、「未病(みびょう)」と言っています。
絶対的な健康ではなく、私たちの身体のバランスがどこか歪んでいるのです。
これは「ホメオスターシスの乱れ(自然治癒力の低下)」を意味しています。
このような”未病”とされる病態は、本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから「病気」へと進展するものと東洋医学では考えられています。
このように考えれば、”未病”の段階にある、このような「体調不良」の訴えとは「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があるということです。
脳のなかに異常のない頭痛の代表格とされる緊張性頭痛、片頭痛、群発頭痛、その他の一次性頭痛(「慢性頭痛(一次性頭痛)」)は、頭部のCT・MRIなどの画像検査では何も異常が見当たらず、これはまさに、典型的な”未病”と考えるべき頭痛です。
ということは、”脳のなかに異常のない”「慢性頭痛(一次性頭痛)」は、東洋医学でいう未病の段階にあり、すなわち「健康」と「病気」の中間に位置しており、この”未病”は本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから「病気」としての「慢性緊張型頭痛」・「慢性片頭痛」へと進展するものです。
ですから脳のなかに異常のない”慢性頭痛”とは”未病”の段階にあり、「健康的な生活」を送ることを阻害する生活習慣に根本的な原因があります。
そして、「ホメオスターシスの乱れ(自然治癒力の低下)」によって慢性頭痛という「症状」が出現し、さらに様々な生活習慣の問題点が加わることによって、難治性の頭痛という「病気」にまで進展していくことになります。
それでは、「健康的な生活」を送るためには、どのようなものが関係しているのでしょうか。
「健康的な生活を送る」ためには
「健康的な生活を送る」ためには、ミトコンドリア・腸内環境・生理活性物質が重要な”鍵”となり、生命の根源ともなるべき役割を果たしています。
(腸内環境・生理活性物質も基本的にはミトコンドリアに関与したものです)。
このなかでもミトコンドリアはその”要(かなめ)”となり、私達の体を構成する細胞の中にあり、食事から摂取した栄養素から生きるために必要なエネルギーを作り出しています。
エネルギーを常時たくさん使う細胞であるほど、ミトコンドリアの数が多く存在し、ミトコンドリアは、私たちの”活力源”とも言えるものなのです。
私達が日中活動している際に、常時活動している神経系がセロトニン神経系です。このようにエネルギーを常時たくさん使うセロトニン神経系は、ミトコンドリアの働きが悪くなりますと、ミトコンドリアでエネルギー産生が十分に行われないために、同時にセロトニン神経系の働きまで悪くなってきます。
「セロトニン神経系」の神経核は、脳の中心にある「脳幹」の、さらに中央に位置する「縫線核」という部分にあります。そして、大脳皮質や大脳辺縁系、視床下部、脳幹、小脳、脊髄など、あらゆる脳神経系と結合し、脳の広い範囲に影響を与えている神経系です。
セロトニン神経系は、”大脳皮質を覚醒させ、意識のレベルを調節する、自律神経を調節する、筋肉へ働きかける、痛みの感覚を抑制する、心のバランスを保つ”などの重要な働きをし、「健康的な生活」を送るためには欠かせない働きをしています。
「健康的な生活」とは、生まれつき体に備わっている「生体リズム」に沿った生活ということを意味しています。
この「生体のリズム」は「ホメオスターシス(自然治癒力)」によって維持され、「体内時計」により刻まれ、「体内時計」は「ミトコンドリア」・「セロトニン神経系」により制御されています。
「ホメオスターシス・恒常性(自然治癒力)」には自律神経、内分泌系、免疫系の3つの働きが深く関わっており、3つの相関関係は「ホメオスターシスの三角」と呼ばれます。
ホメオスターシスはストレスなどに大きく影響されます。例えば自律神経を失調させるストレスは内分泌を乱し、免疫力も低下させてしまいます。
この3つのバランスが崩れてホメオスターシス機能が保てない状態になると、”頭痛”を肇とするいろいろな”体の不調”が現れることになります。
先述のように、私達の身体の細胞にはミトコンドリアという小器官があり、ミトコンドリアは糖と脂肪酸の代謝とアミノ酸の代謝などエネルギーを産生するのに必要不可欠な働きを担っていることから、「自然治癒力」を正常に保つにはミトコンドリアを働きを良好に維持することが必要です。
私達の生活環境は活性酸素・有害物質に満ち溢れており、ここ50年間の間のうちにミトコンドリア自体の働きが人間界において、悪化していることから、同時に起きている「セロトニン神経系の機能低下」と相まって、以下のような理由から「姿勢の悪さ」を引き起こしやすい状況にあります。
すなわち、ミトコンドリアは、全身を支え、姿勢を整える筋肉グループ脊椎起立筋群に多く存在し、ミトコンドリアの働きが悪くなれば、当然のこととして「姿勢の悪さ」を引き起こしてきます。
さらに、セロトニン神経系は直接体を動かすのではなく、筋肉を緊張させることによって、「脊椎起立筋群」に働きかけていることから、セロトニン神経系が低下してきますと、セロトニン神経系本来の働きである「正しい姿勢の保持」が困難となり、「体の歪み」を招来し、結果的に「姿勢の悪さ」を引き起こします。
このように、「脊椎起立筋群」に対して、ミトコンドリアの働きの悪さは、”筋肉そのもの”への関与、さらにセロトニン神経系は、”神経系の要因”として、関与し、姿勢を保持しています。
こういったことから、ミトコンドリアの機能が悪化している現代社会では、「姿勢の悪さ」が起きやすい生活環境に置かれています。
このような「姿勢の悪さ」は、猫背や前屈みの姿勢ですと、胸郭を大きく開いての深呼吸ができなくなり、結果的に「低酸素状態」となり、ミトコンドリア優位のエネルギー産生にならなくなることから、「健康的な生活を送る」上に、さまざまな悪影響を及ぼします。
当然、頭痛を起こす原因にもなります。
ここに、さらに「運動不足」、「栄養のアンバランス」は「健康的な生活」を送ることを阻害する要因になってきます。
そして、ミトコンドリアの機能を悪化させる要因としては、以下があります。
1.生活習慣の問題
睡眠不足・・睡眠の重要性
運動不足
食べ過ぎ・過食
早食い・ドカ喰い・・インスリン過分泌
薬剤による影響・・とくに市販の鎮痛薬
2.食事内容の問題
マグネシウム不足
必須脂肪酸の摂取のアンバランス
鉄不足
野菜不足・・抗酸化食品の摂取不足
食生活の欧米化・・腸内環境の悪化
3.生活環境の問題
活性酸素
有害物質
4.年齢的な問題
女性ホルモン(エストロゲン)の分泌低下
このため、「健康的な生活を送る」ためには、このような「ミトコンドリアの機能を悪化させる要因」を取り除いておく必要があります。
このような「ミトコンドリアの機能を低下させる要因」を取り除かなければ、最終的に、「酸化ストレス・炎症体質」を形成させてきます。
慢性頭痛は未病の段階にある
日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛、その他の一次性頭痛(脳のなかに異常のない慢性頭痛)では、「自然治癒力の低下状態(ホメオスターシス三角の歪み)」の段階・すなわち”未病”の段階にあり、単なる「症状」でしかなく、「病気」に至る途中の段階にあり、ここに諸々の生活習慣の問題点が加わることによって、初めて「病気」としての「慢性緊張型頭痛」・「慢性片頭痛」へと進展していくものです。
そして、緊張型頭痛と片頭痛の基本的な差異は、「ミトコンドリアの活性低下」という”遺伝素因”の有無でしかありません。
片頭痛の患者さんでは、緊張型頭痛の場合と異なって、遺伝素因としてミトコンドリアの活性低下が存在しますので、ミトコンドリアの働きを悪くし、セロトニン神経を弱らせる要因の影響を、とくに受けやすいことになります。
このため、片頭痛では、緊張型頭痛に比べて、比較にならない程、頭痛の程度が極端に酷くなってきます。
ところが緊張型頭痛の場合でも、片頭痛のように遺伝素因としてミトコンドリアの活性低下が存在しなくても、生活習慣の問題によってミトコンドリアの働きが極端に悪くなり、さらに「脳内セロトニンが枯渇」してくれば、片頭痛と同様の難治性の頭痛(慢性緊張型頭痛)を引き起こしてくることになります。
これを図表で表せば、以下のようにイメージされます。
片頭痛の”緊張型頭痛”はsmall migraine
慢性片頭痛 ・・・・ 慢性緊張型頭痛
片頭痛 頻発反復性緊張型頭痛
big(true)migraine 稀発反復性緊張型頭痛
連続体 ↑↑
緊張型頭痛 ・・・・ 日常的に感じる極く軽度の頭痛
small migraine
ということは、片頭痛での緊張型頭痛はsmall migraine で、本格的な片頭痛はbig true migraine で、これが連続しているということです。
緊張型頭痛はこれとは別に、独立して、存在するということです。
この差異は、ミトコンドリアの活性低下という遺伝素因の有無で決まります。
このように緊張型頭痛も片頭痛も連続した一連の頭痛であるということで、緊張型頭痛と片頭痛の基本的な相違点は、ミトコンドリアの活性低下という遺伝素因の有無でしかありません。
以上のように、脳のなかに異常のない慢性頭痛とは、日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛、その他の一次性頭痛、これらを別個に個別に捉えることなく、すべてを一連の頭痛として、それもミトコンドリアの観点から考えることが重要になってきます。
従来から、片頭痛はミトコンドリアの機能低下によって起こる頭痛とされて来ました。
片頭痛は”ミトコンドリアのエネルギー代謝異常あるいはマグネシウム低下によって引き起こされる脳の代謝機能異常疾患”であると報告されています。
Welch KMA, Ramadan NM Review article; Mitochondria, magnesium and migraine. J Neurol Sciences 134 (1995) 9-14
そして、病気の90%は活性酸素が関与するとされています
活性酸素に関しては今から50年以上前に米国の生化学者フリードビッヒ博士によって解明され、その後世界各国で研究が行われてきました。
その結果、人が罹るあらゆる病気に活性酸素が関与していることが明らかになりました。
今や病気の90%は活性酸素が原因だということが判明したのです。
それでは残りの10%は何かといいますと、風邪やエイズ、また最近増えてきている結核などの菌が体内に入っておこる病気、現在大流行しているコロナ・ウイルスによる新型肺炎、すなわち感染症です。
このように、現在では人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していると言われ、感染症以外の、ほとんどの現代病である生活習慣病(動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、活性酸素が原因と考えられています。
活性酸素とは、ミトコンドリアがエネルギー産生を行う際に、必然的に生み出されてくるものです。
ところが、専門家が行っている医学は、アメリカ流の西洋医学が基本になっています。
ここでは、東洋医学での”未病”という領域はなく、ただ「健康」か「病気」だけしかありません。元々、片頭痛という頭痛は、病理解剖学的所見がないのが特徴です。
西洋医学では、一般的には「病気」とは病理解剖学的所見があるものを指しています。
1980年代に、トリプタン製剤が開発され、これを実用化するためには臨床治験が必要とされます。この治験で、実際の患者さんで、確かに有効であることを証明することが常に科せられています。このため、トリプタン製薬メーカーとその御用学者は、トリプタン製剤の臨床治験を行う際に、トリプタン製剤を意識的に評価する目的で”確実に効く患者さんを”症状”の上で、決め、一定の基準を作成しました。
この「基準」では、片頭痛の患者であっても、さまざまな条件のためにトリプタンの処方に向かない症状を示す場合には、その患者を片頭痛とは診断できないような基準を作ってしまったのです。たとえば、ほぼ毎日のように頭痛が起きる「変容性片頭痛」などは、この基準に従って診断しますと、緊張型頭痛になるように仕組まれています。
このようにして、臨床治験を終えて、1991年から臨床に応用され、極めて片頭痛という頭痛に有効であったため欧米では爆発的に売れるようになりました。
この当時作成された”一定の基準”をもとに国際頭痛学会が作成したものが「国際頭痛分類 第2版」です。日本にトリプタン製剤が導入されたのが、10年後の2000年です。
日本にトリプタン製剤を導入するにあたって、日本の専門家は、世界で最も権威あるものとしてバイブルとしたのが「国際頭痛学会」の作成した「国際頭痛分類 第2版」です。
「国際頭痛学会」が作成したものといえば聞こえはよいのですが、その生い立ちそのものは、トリプタン製薬メーカーとその御用学者が作成したものです。
結局、片頭痛を”症状”の上で厳格に定義することにより、片頭痛を見逃さないようにして、片頭痛を正確に診断して、トリプタン製剤を処方させる目的で作成されたものです。
ところが、日本の専門家は、この「国際頭痛分類 第3版β版」を現在では、頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準とまで定めるまでに至っています。
そして、片頭痛は、本来、症状の上で定義されたものでありながら「病気」とまで昇格し、さらにトリプタン製剤は片頭痛の”特効薬とまで祭りあげられました。
本来なら、片頭痛は”病気”ではなく、”症状・症候群”にすぎないものです。
西洋医学でいう、健康でも病気でもないものを、東洋医学では”未病”といっています。
冒頭から述べていますように、片頭痛は”未病”の段階にあるものです。
このように、西洋医学の致命的過ちは「症状」を「病気」と間違えていることです。
片頭痛はあくまでも、「国際頭痛分類 第3版β版」の診断基準で厳格に定義され、これに基づいて診断されます。ということはあくまでも「症状」にすぎないものです。
これを「病気」と思い違いをしていることになります。
専門家達は、片頭痛の特効薬とされるトリプタン製剤を処方します。
ところが、治癒反応である「頭痛(片頭痛)」をこうした薬剤で「ホメオスターシス(自然治癒力)」を一方的に抑え込むことによって、治癒反応が停止・固定され、その結果慢性化し、悪化してきます。
これが、片頭痛が慢性化する最大の原因になっています。
つまり、「症状(片頭痛という頭痛)」は「病気」の治癒反応にすぎません。
つまり、様々な「片頭痛という症状」は「病気」が治ろうとしている「現れ」なのです。
「病気」が治ろうとする「ホメオスターシス(自然治癒力)」である「命の振り子」を逆向きに押し返すことになります。こういったことから”逆”症療法とも呼ばれます。
このようにして、対症療法は、自然治癒力を奪うことにもつながります。
西洋医学の本質
西洋医学のスタート、それは「資本主義」のスタートと ほとんど同じで、西洋医学は「資本家がお金を儲ける為に作られた」ものです。
今世界で主流となっている西洋医学のスタート、 これは20世紀初頭のアメリカです。
お金持ちにとって労働者は「部品」でしかなかったのです。しかし、過酷な労働のせいで労働者が身体を壊してしまう事が最も問題になりました。
労働者をできる限り安く、最大限に働かせるために、如何に素早く、壊れた労働者というパーツを素早く 労働力として復活させるのか、をポイントにして、そんなお金持ち達の希望を叶える為に発達した技術、それが日本中の医者が大学で学ぶ医学、つまり 『現代西洋医学』なのです。ですから、治すなんてまどろっこしい事には興味がありません 。
西洋医学は労働者を限界まで働かせる為にスタートしたのですが、当時のお金持ちは、『病気を治す振りをすればずっとお金が入ってくる』という事に気付きました。
病気の原因は取り除かず痛みだけを取れば、その場では 治ったように感じても、また痛くなり戻ってきます。 麻薬と一緒です。
使ったその瞬間は気持ちが良くても、長期的には どんどん身体が壊れていきます。
問題が増えれば増えるほど出せる薬が増え、 もっともっとお金が入ってくるのですから。
労働者を働かせる為に利用した手法が『医療』の名の下に 合法的な麻薬として成立してしまいました。
結果、大きな利益を生み出す『現代西洋医学』は 優先的に研究費が回り、国から優遇され、世界の医学の中心となりました。
例え一時的だったとしても、痛みを取ってくれるのだから、多くの人が現代西洋医学を求め、認めてしまったのです。
『今、この瞬間、すぐに痛みをとってほしい』その欲求を満たして欲しい人達とそれを満たせばお金が物凄く儲かる人達、それが組み合わさってしまった結果が金儲け主義医療です。
このように、西洋医学は病気を治す為に存在していません。西洋医学には、歴史的にみても、そもそも治す気がまったくありません。
この時代のアメリカの西洋医学は、ロバート・メンデルソンの「こうして医者は嘘をつく」で克明に記載されていたことです。
これが、西洋医学の根本的な・基本的な考え方であることを忘れてはなりません。
このような考え方に基づいて、トリプタン製剤が片頭痛治療の世界に導入され、寝込む程の辛い頭痛が緩和されたことから、片頭痛は「病気」と考えられるようになりました。
しかし、そもそも片頭痛を治す気がまったくなく、『今、この瞬間、すぐに痛みをとってほしい』その欲求を満たして欲しい人達とそれを満たせばお金が物凄く儲かる人達、それが組み合わさってしまった結果が”金儲け主義”の片頭痛医療となってしまったのです。
寝込んで、仕事を休むことなく、労働力が確保できるようになり、経済的損失は少なくなり、さらに片頭痛を根本的に治さないために、お金が物凄く儲かる人達にとっては申し分のないことになっています。
こういったことから、国際頭痛学会は、「国際頭痛分類」を作成し、全世界にこれを普及させることによって、片頭痛にはトリプタン製剤で対処させる基盤を作ったということです。
トリプタン製剤は、片頭痛を持つ”多くの”(すべてではありません)患者さんに対して、非常に効果があります。すなわち、片頭痛の発作期間の3日間の寝込む程の辛い頭痛が劇的に緩和させることができるようになりました。
こうしたことから、国際頭痛学会は、「国際頭痛分類」を作成して、慢性頭痛、とくに片頭痛の診断基準を作成し、片頭痛を厳格に定義することにより、片頭痛を見逃さないようにして、片頭痛を正確に診断して、トリプタン製剤を処方させるようにしました。
このようにして、片頭痛は「病気」と考えられるようになりました。
これが、国際頭痛学会が作成した「国際頭痛分類」です。誤解してはなりません。
本来、片頭痛は”病気”ではなく、単なる”症状・症候群”にすぎないものです。
このように、片頭痛が「病気」とされようとも、西洋医学は「病気」を治しません。
一般的には、西洋医学では、薬物療法で治療可能なものが、所謂「病気」として扱われており、そのほとんどは対症療法にすぎないものだからです。
このように、西洋医学の薬の多くは対症療法であり、病気を根本的に治しません。また対症療法は、自然治癒力を奪うことにもつながります。
このように、本来の「国際頭痛分類 第3版β版」の目的とするところは、片頭痛を明確に定義することによって、間違いなく、片頭痛に対してトリプタン製剤を処方させるためのものです。これだけの価値しかないものです。
いま日本の医師の大多数は、「この症状ならこのような診断で、この薬を出す」というものがパターン化され組み込まれています。まさしく典型的な対症療法です。
このように、片頭痛と診断されれば、トリプタン製剤が処方されることになります。
片頭痛の原因を取り除かず痛みだけを取れば、その場では 治ったように感じても、また痛くなり戻ってきます。麻薬と一緒です。
トリプタン製剤を服用した瞬間は気持ちが良くても、長期的には どんどん身体が壊れていきます。すなわち、発作回数が増えてきます。
問題が増えれば増えるほど出せる薬が増え、もっともっとお金が入ってきます。すなわち、予防薬が次々と追加されてくることになります。結果、薬漬けになってしまいます。
このようにして、製薬メーカーが儲かるしくみになっています。
労働者を働かせる為に利用した手法が『医療』の名の下に トリプタン製剤は合法的な麻薬として成立してしまいました。
結果、大きな利益を生み出す『現代西洋医学』は 優先的に研究費が回り、国から優遇され、世界の医学の中心となりました。
このようにして、「国際頭痛分類 第3版β版」は全世界の頭痛を担当する医療関係者の共通の言語とされ、日本でも、この「国際頭痛分類 第3版β版」は頭痛診療および頭痛研究の絶対的な”教義・教典”とされるまでになっています。
例え一時的だったとしても、トリプタン製剤が辛い頭痛を取ってくれるのですから、多くの人が現代の「臨床頭痛学」を、認めてしまったのです。
しかし、そもそも片頭痛を治す気がまったくなく、『今、この瞬間、すぐに痛みをとってほしい』その欲求を満たして欲しい患者さんとそれを満たせばお金が物凄く儲かるトリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者 それらが組み合わさってしまった結果が”金儲け主義”の片頭痛医療となってしまったのです。
寝込んで、仕事を休むことなく、労働力が確保できるようになり、経済的損失は少なくなり、さらに片頭痛を根本的に治さないために、お金が物凄く儲かるトリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者 にとっては申し分のないことになっています。
このようにして、国際頭痛学会は、「国際頭痛分類」を作成し、全世界にこれを普及させることによって、片頭痛にはトリプタン製剤で対処させる基盤を作ったということです。
西洋医学は治療が主体で、病気の予防には目が向けられていません。
治療内容も一部の療法を除いて、ほとんどが症状を緩和する対症療法で、原因を解決する治療法ではありません。
現在の臨床頭痛学では、片頭痛は原因不明の不思議で神秘的な”遺伝的疾患”とされていることから、病気・片頭痛を予防することなどは、考えもつかないことになります。
戦前の日本では、ドイツ医学の系統が主流でしたが、戦後から現在まで、日本の医師が学ぶのは、ほとんどアメリカ医学の知識です。
アメリカは手術、放射線、化学療法、合成化学薬品全てにおいて、現代的な医学が最も進んだ国でもあります。
こういったことから、日本の頭痛診療の場面では、アメリカ医学である、「国際頭痛分類 第3版β版」は頭痛診療および頭痛研究の絶対的な”教義・教典”とされるまでになっています。
さらに、国際頭痛学会が作成したのもという「おまけ」つきです。
このことも素人の私達を納得させるには十分過ぎるものになっています。
こういったことから、片頭痛発作時に、毎回、トリプタン製剤を服用しようとも、片頭痛が治ってしまうことはありません。
以上のように、専門家は片頭痛という辛い頭痛という痛みと取り除くことしか念頭にはありません。ですから根本的に治すことなど、サラサラ考えてはいません。
そして、慢性片頭痛という悲惨な頭痛地獄に陥ろうとも我関せずです。
ということは、片頭痛とミトコンドリアの関係など、どうでもよいことになっています。
ですから、私達は専門家に幻想を抱いてはならない、ということです。