学会抄録集が届きましたが・・ | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 本年度の学会が11月に迫ってきました。これに伴い一昨日、学会抄録集が送付されてきました。本日は、1日がかりで、眼を通しましたが・・
 例年のごとく、目新しいものは何ひとつありませんでした。
 このなかで、生活指導を徹底して行うようにと、散見されました。とくに子供の片頭痛には重要であると述べてあったことが、目を引きましたが・・
 しかし、「慢性頭痛診療のガイドライン」には、このような「生活指導」の項目が一切、記載されていないにも関わらず、このようなことが書いてありました。
 どの程度の「生活指導」をされておられるのか、極めて興味がありましたが、内容は、一言も書かれていませんでした。


 これまでも再三述べていますように、今回の学会でも、慢性頭痛とは一体何なのかといった論点からの発表は皆無であり、さらに緊張型頭痛と片頭痛とはまったく別の範疇の頭痛であるとの考え方が一般的のようでした。
 そして、自然治癒力といった論点から述べる発表もまったくありませんでした。
 また、前回の記事で述べましたように、慢性頭痛とミトコンドリアおよび腸内環境(腸内フローラ)との関連から論ずる方もどなたもおられませんでした。
 私が、もう10歳若ければ、以前、脳卒中学会で議論をふっかけていたように、勇ましく挑戦したはずでありながら、体力の限界があり、既に無理なことが残念でなりません。


 このように、今回の抄録集を見る限りは、学会も安泰のようです。
 ということは、現実に慢性頭痛でお悩みの方々は、つんぼ桟敷に置かれ、どうでもよいような状況はまったく変わらないようです。


 それにしても、学会員すべてに共通して言えることですが、慢性頭痛とは何か、自然治癒力と病気の関係、さらに未病とは何か、健康的な生活を送るためには、ミトコンドリア、およびセロトニン神経系、腸内環境、生理活性物質のなかの必須脂肪酸であるオメガ3とオメガ6という脂肪酸からつくられ局所ホルモン(エイコサノイド),この3つが重要な役割を果たしている、こういったことをすべて総合して考えれば、慢性頭痛のなかの片頭痛がどのようなものなのかは、簡単に見当がつくはずのものです。

 
 そして、現在では、人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していると言われ、さらに、感染症以外の、ほとんどの現代病である生活習慣病(動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、「後天性ミトコンドリア病」と考えられています。
  このように、自然の摂理に従って、慢性頭痛を考えれば、自ずと片頭痛の本態がどのようなものなのかが明確になるはずです。
 ここには、科学的エビデンス云々の問題ではないものと思われます。
 なぜ、このように考えないのかが不思議でなりません。
 また、「体の歪み(ストレートネック)」と頭痛が、果たしてエビデンスがあるのかどうかも、まったく検討されることはありません。

   このような基本的なことを抜きにして、慢性頭痛を論じている方々の頭のなかはどのようになっているのでしょうか。

 何も、自分の頭を使って、考えようともされないような結果でしかないようです。

 これが、頭痛を専門的に考える学会なのかと、呆れてしまいます。