慢性頭痛患者さんに未来はあるのでしょうか | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

  「片頭痛の正しい知識」
    
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12295754420.html


 これまで、「片頭痛の正しい知識」のシリーズを終了してからは、以下のような記事を記載することによって、頭痛診療の問題点を明らかにしてきました。


金儲け主義”の片頭痛医療
  
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12295975428.html


食品産業界と片頭痛
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12296232999.html


無視される緊張型頭痛患者さん・・その結末は
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12296268443.html


時代錯誤も甚だしい人達
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12296534405.html


片頭痛根治を思い立ったら・・
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12296614596.html

 

 最後の記事でも明らかにしていますように、同じ専門家の間でも見解の隔たりが極めて多く、片頭痛の根治療法を希望しても、このような指導をいくら行おうとも診療点数が挙がらず、診察時間という時間的な制限があることから、このような指導は現実には受けることはできません。ここにも、医療制度によって、片頭痛根治の道は閉ざされており、片頭痛が温存されるシステムになっています。

 

 唯一私達が片頭痛の情報を知りうる手段は、「慢性頭痛診療のガイドライン 市民版」だけですが、これは「国際頭痛分類 第3版β版」に準拠して作成されているため、すなわち、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の影響もあり、片頭痛が後天的ミトコンドリア病ではあってはならないことから記載されておりません。


 専門家は、「国際頭痛分類第3版」を頭痛診療および頭痛研究の”「絶対的な基準」”とされます。
  少なくとも、自然科学を扱う学問の世界に、「絶対的な基準」が設けられること自体、不条理そのものであることは誰でも理解されることです。
  そして、専門家が金科玉条のものとされる「国際頭痛分類 第3版β版」は世界で最も権威ある国際頭痛学会が作成したものと、私達一般人に公言されます。
 しかし、この国際頭痛分類は、1980年代はじめに、片頭痛の治療領域にトリプタン製剤が開発された時に、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者が、1980年代はじめにイギリスで合成されたトリプタンを意識的に評価する目的で作成したものです。
  このような製薬メーカーの作成したものを絶対的な基準としているということです。


  このため、製薬メーカーの不利益になる考え方は一切しないということです。


  ということは、「臨床頭痛学」の領域では、「国際頭痛分類第3版」は、謂わばカルト宗教の”教義・教典”としての役割を果たすことになっています。
 このため、「国際頭痛分類第3版」に反するものはことごとく排除される運命になっています。これまで幾多の業績が排除されてきたというのでしょうか。
  例えば、「人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していると謂われ、片頭痛がミトコンドリアの機能低下による頭痛(後天性ミトコンドリア病)である」とか、”「体の歪み(ストレートネック)」は頭痛と因果関係がある”、といったようなことです。これ以外にも枚挙の暇もない程です。

  
  このようにして、製薬メーカーの利益を第一にして、片頭痛が論じられてきたために、いつまで経っても、片頭痛は原因不明の不思議で・神秘的な”遺伝的疾患”とされています。


  トリプタン製剤導入以前は、脳のなかに異常のない慢性頭痛である「頭痛持ちの頭痛」は、たかが頭痛として軽く扱われてきました。
  ところが、片頭痛のときに起こる脳の変化(閃輝暗点)が、PET、MRI(BOLD法)といった脳の新しい方法で、脳の病気が画像として確認され、群発頭痛の発作時には、視床下部が異常に活性化する事がPET、MRIなどの新しい測定法で発見されたことから、頭痛持ちの頭痛といわれるもののなかに「頭痛そのものが脳の病気」であることがわかってきたとされています。このように本来、脳のなかに異常のないものと定義されたものでありながら、「頭痛そのものが脳の病気」といった独特な・奇妙奇天烈な考え方をされます。


 まさに、人を小馬鹿にしたような煙に巻くような言い方をされます。
 片頭痛の病態をトリプタン製剤の作用機序の面から説明してきたことによって、諸々の疑問点が生まれてきているところから、最近では、脳のなかに異常のない頭痛と”定義”される片頭痛が、”片頭痛発生器”というものを脳幹部付近に想定することによって、”中枢性疾患”という脳のなかに異常のある頭痛とまで、”基本的な定義”さえ覆されています。


  このようにして私達は専門家によって、片頭痛とはまさに奇妙奇天烈な・不可解な頭痛として混迷を深めさせ、トリプタン製剤を服用するしか、苦しみを逃れるスベはないと諭されてきました。

 こうした考え方に基づいて、小児の片頭痛にまでトリプタン製剤の適応を拡大させようとされます。本来、すべきことを全くすることもなくです。このような片頭痛とも緊張型頭痛とも断定しがたい段階において、このようなことされ、頭痛を慢性化させ不登校まで追いやっています。
  そして、私達が頭痛地獄の辛酸を味わおうとも知らぬ存ぜぬの態度を専門家はとってきました。
  これが、現在の専門家のあり方であることを確認して置かなくてはなりません。

 

  片頭痛は緊張型頭痛に比べ一般的には頻度は少ないとされていますが、5年前に、大和田潔先生が関西頭痛懇話会で講演された際に、「私が若い頃は、慢性頭痛患者さんは緊張型頭痛ばかりでしたが、最近では、逆に、緊張型頭痛が少なく、片頭痛が圧倒的に増えた」 と述懐されておられたのが、未だに忘れることができません。
   このように片頭痛患者さんは増加しているようですが、実際には、このような疫学調査がなされていませんので定かではありません。

 それも5年前の大和田先生のご指摘です。


 さらに、トリプタン製剤による「薬剤乱用頭痛」が増加してきていることも忘れてはなりません。


     トリプタン製剤による「薬剤乱用頭痛」がなぜ増加したのでしょうか
       
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12264045857.html

 

  このような現実をどのように打破していくのでしょうか?
 


  こういった意味で、専門家の責任は重大と考えなくてはなりません。
  決して、安閑としていてはならないはずです。にも関わらず、専門医を養成させることしか眼中にはないようです。

 私達、慢性頭痛で苦労する人間にとって、未来はあるのでしょうか?

 片頭痛という辛い頭痛をトリプタン製剤で緩和するだけの片頭痛医療そのものは、終焉させて、新たな方向性を求めていかなくてはならないはずです。いつになれば、専門家は重い腰をあげるというのでしょうか。