片頭痛は予防するのが原則です | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 今回のシリーズでは、以下の記事を掲載しました。


  子供の片頭痛を理解するために・・
    
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12287675910.html


  片頭痛の生涯経過
    
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12287947262.html


  片頭痛は”遺伝的疾患”
   
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12287979779.html

 

 そして、これまで以下のような文献では、機能性頭痛一元論といって、緊張型頭痛も片頭痛も一連の頭痛であると述べられています。


 竹島多賀夫:緊張型頭痛と片頭痛の関係– 合併vs 一元論頭痛診療のコツと落とし穴,坂井文彦編中山書店,東京, p 45、2003
 竹島多賀夫,中島健二.血管性頭痛と緊張型頭痛の一元論.臨床医22: 2624-2627,1996
 Cady R. et al : Primary headaches : a convergence hypothesis . Headache 42 : 204-216, 2002.


  さらに、緊張型頭痛と片頭痛の関係については、以下のように報告されています。
 
 
片頭痛の”緊張型頭痛”はsmall migraine


      片頭痛
    big(true)migraine
   連続体
 緊張型頭痛         
緊張型頭痛

 small migraine     (脳内セロトニンの関与)
 
                                                
 ということは、片頭痛での緊張型頭痛はsmall migraine で、本格的な片頭痛はbig(true ) migraine で、これが連続しているということです。
 緊張型頭痛はこれとは別に、独立して、存在するということです。
 この差異は、「片頭痛素因」の有無で決まるとされています。


  ・片頭痛66 % : 48 % P < .001
  ・片頭痛様71 % : 39 % P< .01
  ・緊張型頭痛78 % : 50 % P < .001
   (早期服用のために有効率が高い?)


 片頭痛患者さんは片頭痛、片頭痛様、緊張型頭痛を経験します。各頭痛に対するスマトリプタンの効果を249 患者に対して1,576 回の中~高度頭痛について分析した結果、投与後4時間目に、すべてのタイプの頭痛においてトリプタンはプラセボに勝りました。つまり、片頭痛の前の緊張型頭痛(仮面片頭痛)にもトリプタンが有効ということになります。症候的には緊張型頭痛でも、本態的には片頭痛small migraine ということです。

 このような結果からは、起こり始めの緊張型頭痛の段階でもトリプタン製剤が有効ということのようです。
 このことは、本来、「緊張型頭痛も片頭痛も一連のものである」ということを明らかにしているものと思われます。


 こういったことから、緊張型頭痛と片頭痛の基本的な相違点は、片頭痛の遺伝素因を持っているかどうかの相違でしかありません。そのイメージを上の図にしたものです。


 Lipton RB et al. Sumatriptan for the Range of Headaches in Migraine Sufferers: Results of the Spectrum Study. Headache 2000;40(10):783-791
 Spierings ELH: Migraine, Big and Small. Headache 2001;41:918-9

 

片頭痛は15億年前の因縁?
 

 1996年に間中信也先生が開設されたネット上に「頭痛」の老舗ともいうべきHP「頭痛大学」があり、ここに、この当時から、以下のような記載があります。


 ミトコンドリアは、細胞のエネルギーを産生する「発電所」のはたらきをしています。
 それは約15億年前のことでした。当時酸素が嫌いなノンビリやの単細胞生物”A”がおりました。
 当時増えつつあった酸素を利用してエネルギッシュな好気性生物”B”もいました。”A”が”B”に提案しました。
「Bさん僕と結婚しよう。僕のウチに住んでいいよ。そのかわり君のエネルギーを僕にわけて頂戴」。
 プロポーズが成功して、”A”と”B”の同棲生活が始まったのでした。


 片頭痛には、このミトコンドリアが関係しています。
 片頭痛では、ミトコンドリアの”酸化燐酸化の障害”があり、これによる代謝の異常が、神経機能障害を引き起こし、それが”脳過敏”を強めて片頭痛発作を発現させます。
 ミトコンドリアの代謝機能を是正すれば、片頭痛にならないということになります。
 ミトコンドリアの働きを助ける物質にビタミンB2があります。実際ビタミンB2をとると片頭痛になりにくいのです。
 とすれば、15億年前に細胞AとBが同棲しなければ、片頭痛という病気は生まれなかったかもしれません。


 すなわち、片頭痛は、”ミトコンドリアのエネルギー代謝異常あるいはマグネシウム低下によって引き起こされる脳の代謝機能異常疾患”であると考えられています。 


  このようなことは、以下の文献で明らかにされていました。


 Welch KMA, Ramadan NM Review article; Mitochondria, magnesium and migraine. J Neurol Sciences 134 (1995) 9-14
 下村登規夫、小谷和彦、村上文代:片頭痛とミトコンドリア。神経研究の進歩、46(3)391-396,2002
 間中信也:マグネシウムMagnesium、頭痛大学、インターネットホームページ
 後藤日出夫:お医者さんにも読ませたい片頭痛の治し方.健康ジャーナル社


 このような文献的なエビデンスを基に、下村登規夫先生はMBT療法を提唱されていました。


 下村登規夫:頭痛患者の生活指導の基本と応用ーDASCH diet を中心に頭痛診療のコツと落とし穴,坂井文彦編中山書店,東京, p 164、2003
 下村登規夫、村上文代、小谷和彦、猪川嗣朗:片頭痛治療のトピックス。医薬ジャーナル35(11):2876-2880, 1999
 下村登規夫, 村上文代, 小谷和彦ほか:新しい治療概念「分子治療学(Molecule-basedtherapy)」に基づいた片頭痛の治療. 治療81:1861 ‐ 1865、1999


 このMBT療法を実践された方々の9割は、片頭痛を根治させていました。
 しかし、日本にトリプタン製剤が2000年に片頭痛治療の世界に導入され、2005年に「慢性頭痛診療のガイドライン」が作成された段階では、こうしたMBT療法という素晴らしい治療手段が既に存在していながら一切記載されることなく無視されてきた事実を私達は冷静に見つめ直さなくてはなりません。なぜ、無視されたのでしょうか?


片頭痛は”未病”の領域にある


 このような事実から、片頭痛は”未病”の領域にあり、ミトコンドリアの活性低下という”遺伝素因”を基にして、日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛を起点として、さまざまな生活習慣の問題点が重なることによって「いろいろな段階の片頭痛」へと進行し最終的に「慢性片頭痛」という難治な段階に至ることになります。このように進行性疾患です。
 すなわち、片頭痛とは、遺伝素因である「ミトコンドリアの働きの悪さ」に、生活環境および生活習慣(とくに食生活)が原因で、エネルギーを生み出す際に生する活性酸素によって自分のミトコンドリアを傷つけることによって「さらに、ミトコンドリアの働きを悪く」させて「酸化ストレス・炎症体質」を形成することにより引き起こされる疾患と考えられます。
 このミトコンドリアの働きの悪さは、ミトコンドリアDNAによって先祖代々受け継がれます。そして、ミトコンドリアDNAは生活習慣および外部の生活環境によって変化・悪化することになります。
 ミトコンドリアの機能(ミトコンドリアDNA)は、生活環境によって生み出された活性酸素および有害物質などの外部の生活環境要因に、食生活上の問題点、マグネシウム不足・必須脂肪酸(オメガ3とオメガ6)の摂取のアンバランス・鉄不足・抗酸化食品の摂取不足・過食に、睡眠不足や運動不足や不規則な生活などの生活習慣が加わることによって、低下してきます。
 ミトコンドリアの機能が低下すれば、ミトコンドリアが「ホメオスターシスを制御」していることから、「自然治癒力」が低下することになります。
 このようにして、片頭痛は発症してきます。

 

 

 このため、片頭痛は日常的に感じる極く軽度の頭痛の段階から適切に対処して、以下のように予防・片頭痛への移行を阻止しなくてはなりません。


緊張型頭痛の段階で


 片頭痛は、緊張型頭痛から移行して起きてくるものです。このため、まず、片頭痛の出発点ともなる”緊張型頭痛の段階”で予防しなくてはなりません。
  この段階では、片頭痛の遺伝素因の有無は、現代が核家族が多いことから、明らかではなく、どこに隠れ片頭痛の方がおられるかは定かでないことに注意すべきです。


  日常生活を送る上で、私達は前屈みの姿勢をとる生活環境に置かれています。特に、女性の場合は、炊事・洗濯・掃除を行う際に”前屈みの姿勢”を日常的にとっています。
 さらに職場では、事務系の仕事が多いためパソコンの操作を終日行うことになります。
 仕事が終われば四六時中スマホ・携帯を覗き込む姿勢をとっています。
 こうした前傾姿勢は知らず知らずのうちに後頸部の筋肉に負担をかけることになります。


 これにさらに、イスに座るとつい脚を組んでしまう、ヒールの高いクツを長時間履いている、立っている時はたいていどちらかの足に体重を乗せている、横座りをする、立ち仕事や中腰の姿勢でいることが多い、いつもどちらかを下にして横向きに寝ている、または、うつ伏せになって寝ている、長時間座りっぱなしの仕事、イスやソファーに浅く座ってしまう、バックなどはいつも同じ方の肩にかける、重たいモノを持つ仕事をしている、赤ちゃんをダッコしていることが多い、などの”おかしな体の使い方”をしていると、知らず知らずのうちに仙腸関節がズレ、骨盤の歪みから脊椎( 背骨)の歪みが生じてきます。
 仙腸関節のズレは、脊柱に影響が及びひいては頸椎にまで及んで、「体の歪み(ストレートネック)」を最終的に引き起こしてきます。
 このようにして「体の歪み(ストレートネック)」が作られてくることになります。
 ですから、まず、「体の歪み(ストレートネック)」を予防することが極めて重要です。
 このため、日常的に前屈みの姿勢を取らざるを得ない生活環境に置かれていることを念頭に置いて、おかしな体の使い方をしていないかどうかをチェックしなくてはなりません。
 長時間に渡る前傾姿勢は厳禁であると心得、30分に1回は前傾姿勢を解き、首を労る配慮を常に行っていく必要があります。そして、”前屈みの姿勢”を強いられる作業環境におかれておれば、毎日の”背骨伸ばし”のストレッチを生活習慣としなくてはなりません。

  
 そして、「頭痛・肩こり」を自覚すれば、極力早めに医療機関を受診の上、頭部CTおよび頸椎X線検査を受け、頭部CTで異常のないことを確認の上、頸椎X線検査で「体の歪み(ストレートネック)」を確認しなくてはなりません。もし、この段階でストレートネックが確認された場合、その原因として”前屈みの姿勢”と”ミトコンドリアの関与””脳内セロトニンの関与”の3つの要因を念頭において対策を考えていかなくてはなりません。


 こうした場合、市販の鎮痛薬には絶対に手を出さないことが原則です。市販の鎮痛薬に頼らず、頭痛・肩こりを改善させる方法を考えなくてはなりません。そのために、「首」の555体操、指さし体操、頭痛体操、肩首のスットン体操、両手振り運動など適当に組み合わせて行い、頭痛・肩こりを改善しなくてはなりません。 
 ストレートネックに至っておれば、”体の使い方のおかしなクセ”がないか確認をした上で、「背骨伸ばしのストレッチ」、「仙腸関節のストレッチ」、「あご引きエクササイズ」、「簡易版・首の関節包内矯正」、「簡易版・腰の関節包内矯正」を組み合わせて行うことによって、徹底してストレートネックの是正に努めなくてはなりません。そうしませんと、この「体の歪み(ストレートネック)」は、今後の片頭痛の出発点ともなるものだからです。
 ここを疎かにすれば、片頭痛へ移行させていくことになります。
 この「体の歪み(ストレートネック)」を無視すれば、頭痛は次第に増強してきます。


  これを無視すれば、これに諸々の要因が追加されることになってきます。


片頭痛体質(酸化ストレス・炎症体質)を作らないために


 ここに、「ホメオスターシスの三角形」を乱す要因が追加されてくることになります。
 自律神経系の調節には、”セロトニン神経系”が関与し、内分泌系はホルモンと”生理活性物質”が関与し、免疫系には”腸内環境”が重要な位置を占めております。


  ”セロトニン神経系”の機能低下により「脳内セロトニンの低下」が引き起こされ、これは生活習慣の不規則・ストレス・生理周期により低下・変動し、“小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続け、“運動不足”が重なると低下してくることになります。
  ”生理活性物質”は、必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6の摂取バランスがよくないと、 局所ホルモン(エイコサノイド)(プロスタグランジン)のバランスを乱すことになります。結果的に、細胞機能のバランスを欠くことになります。
  ”腸内環境”は、欧米型の食事に偏り、肉や脂肪・砂糖などを大量に摂取すると、間違いなく腸内環境は悪化します。高タンパク・高脂肪・低食物繊維の欧米型食事は、腸内環境にとって最大の敵と言えます。
 また「ストレス」や「過労」も腸内環境に深刻な影響を与えます。「運動不足」も問題です。さらには「抗生物質」などの化学薬剤も、腸内細菌に決定的なダメージを与えます。 抗生物質は病原菌をやっつけるだけでなく、よい腸内細菌まで殺し、腸内フローラを悪化させます。家畜に投与された抗生物質が肉を摂ることで体内に取り入れられ、有益菌を弱らせるようなこともあります。
  ”腸内環境”が「片頭痛体質形成」には極めて重要な位置を占めております。
  これらの点を怠れば、片頭痛体質(酸化ストレス・炎症体質)を形成してくることに至ってくるということです。


「脳過敏」の要因を摘む


 そして、「ミトコンドリアとの関与」を想定した上で、ミトコンドリアを弱らせない対策を考えなくてはなりません。そのためには、マグネシウムを十分に補給することによってマグネシウム不足にならないようにする配慮が必要とされます。
 安易にアスピリンを含む鎮痛薬、意味のない抗生物質の服用を止めることです。
 そして、有害物質の摂取を極力控えることです。有害物質のデトックスをかねて水分補給に心がけ、食物繊維を十分に摂取することです。腸内環境の悪化を考慮して、便秘への配慮を行うことです。このためには肉食は控えめにすることです。
 さらに、「脳内セロトニン低下」を想定した上で、早寝・早起きを原則として、運動不足にならないように、こまめに体を動かし、”小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続けない配慮をしていくことです。
 そして、規則正しい生活を心がけるようにします。
 さらに、「ストレス対策」として、「セロトニン生活」を心がけるようにします。


 このようにして、徹底した「体の歪み(ストレートネック)」の改善に平行して、ミトコンドリア・セロトニン対策を行っていかなくてはなりません。
  結局、このような知識が最低限必要とされ、日常生活を送る際に念頭において注意していくことが大切になってきます。


片頭痛予備軍として考える


 家族および親戚のなかに”片頭痛持ち”の方がいらっしゃれば、将来の”片頭痛予備軍”と心得て対処しなくてはなりません。


  先程述べたことを厳重に実行しなくてはなりません。


       ”脳過敏”を引き起こす要因として


     1.ミトコンドリアの機能低下にマグネシウム不足
     2.脳内セロトニンの低下
     3.体の歪み(ストレートネック)の長期間の持続


  の3つがあります。片頭痛の基本的な病態は「脳過敏」(脳がちょっとしたことで反応しやすくなることです)にあるとされます。このように少なくともこうした3つの「脳過敏」を引き起こす要因が次々に追加されることによって、”緊張型頭痛”から”片頭痛”にまで進展していくことになります。
 こうしたことから、常々、マグネシウム不足に陥らない配慮が必要とされ、少しでも油断すれば、マグネシウム不足になってくることを意識することが大切です。
 “小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続け、“運動不足”が重なれば「脳内セロトニンが低下」することになり、さらに生活習慣の不規則・ストレスによって、さらに低下することになります。先程の市販の鎮痛薬(アスピリン含有)や抗生物質の乱用、有害物質の摂取、カルシウムとマグネシウムの摂取バランスが悪ければマグネシウム不足が引き起こされミトコンドリアの働きを悪化させることになります。
 このような配慮を行う限りは、”緊張型頭痛”から”片頭痛”への移行は阻止できます。


  このようにして、片頭痛は予防は可能となります。特に、身内の方に片頭痛の方がおられれば、当然のこととして、自分が”片頭痛予備軍”であることを自覚して、上記のような配慮を早期から行わなくてはなりません。
 決して、血筋とか遺伝するものと考えないことです。このように考えれば、予防などは”論外”ということになりかねません。


ところが、専門家は・・


 国際頭痛学会は、「国際頭痛分類」を作成して、慢性頭痛、とくに片頭痛の診断基準を作成し、片頭痛を厳格に定義することにより、片頭痛を見逃さないようにして、片頭痛を正確に診断して、トリプタン製剤を処方させるようにしています。
 ”片頭痛と明確に定義された”「国際頭痛分類 第3版β版」の基準に合致しないものが緊張型頭痛とされ、いわば緊張型頭痛は”ゴミダメ”的な性格の強い頭痛とされ、専門家の間では、極めて”取るに足らない頭痛”とされています。このように全く無視されることになっています。
 ということは、慢性頭痛の起点となる日常的に感じる極く軽度の頭痛・緊張型頭痛を無視することによって、当初から適切な対処がまったくできなくなります。
 さらに、「体の歪み(ストレートネック)」は頭痛とは無関係とされることから、慢性頭痛の基本骨格となるはずのものを論外とされることから、慢性頭痛そのものが骨抜きにされ、「体の歪み(ストレートネック)」への対策が行えないことになります。
 このように、本来の「国際頭痛分類 第3版β版」の目的とするところは、片頭痛を明確に定義することによって、間違いなく、片頭痛に対してトリプタン製剤を処方させるためのものです。
 そして、「国際頭痛分類第3版」に反するものはことごとく排除されることになっています。
 例えば、「人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していると謂われ、片頭痛がミトコンドリアの機能低下による頭痛(後天性ミトコンドリア病)である」とか、”「体の歪み(ストレートネック)」は頭痛と因果関係がある”、といったようなことです。
 このため、専門家は、片頭痛がミトコンドリアの機能の低下による頭痛とは、毛頭考えることはありません。このため、セロトニン神経系の機能の低下の存在も念頭にないことになります。ですから、ミトコンドリア、脳内セロトニンへの対策などは行われることはありません。
 さらに、市販の鎮痛薬の宣伝が、テレビで日常茶飯事に流れていることから、日常的に感じる極く軽度の頭痛に対して、何ら抵抗感なく市販の鎮痛薬を服用され、こうしたことへ専門家は警告すら発することはありません。
 このようにして、日常的に感じる極く軽度の頭痛から、フリーパスで片頭痛へと移行することになり、片頭痛予防など夢のまた夢になっています。
 このようにして、製薬メーカーの利益が第一になっています。


 以上のように、専門家は「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準(教義・教典)とすることによって、片頭痛は予防できず、さらに根治を考慮した生活習慣の改善を指導されることはありません。
 このようにして、個々の片頭痛患者さんに一生、トリプタン製剤を服用させることが可能となり、医師にとっては最大のドル箱になることになります。
 このようにして、製薬メーカーと医師の利益が守られることになっています。こうして両者の利害が一致することによって、「国際頭痛分類 第3版β版」は、両者の結束の証になっています。
 このように専門家は、慢性頭痛とくに片頭痛患者さんの利益を度外視して、頭痛診療を行っていることになります。
 私達は、こうした現実を直視する必要があります。


 以上のように諸悪の根源は、専門家がトリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者が作成した「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および頭痛研究の絶対的な基準(教義・教典)としたことにあります。トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者が作成したものであることから、製薬メーカーの利益が最優先されることになり、現実の慢性頭痛で苦しまれる方々の安寧は二の次になってしまうことは当然のことでしかありません。

 このような単純なことすら理解されていないのが専門家なのです。

 

 現代の「臨床頭痛学」がいかに時代にそぐわぬことを行っているというか、製薬企業最優先の考え方で行われているかが理解されたことと思われます。エビデンス云々以前の問題として、いかに自分の頭でものを考えることなく、トリプタン御用学者の文献的エビデンスに盲従してきたかが露呈されたというべきです。


 このため、冒頭で述べたような事実を基にして、私達自身で慢性頭痛を考えていかなくてはなりません。こうした考えから、以下のものを作成しております。

 

   「片頭痛は予防できるの?」 片頭痛は予防がすべてです
    
http://taku1902.jp/sub367.pdf

 
 文中で理解できない部分は以下を参照して下さい。


   「体の歪み(ストレートネック)」
       
http://taku1902.jp/sub441.pdf


    頭痛薬が頭痛を引き起こす
       
http://taku1902.jp/sub454.pdf


    慢性頭痛の発症経過
      
http://taku1902.jp/sub457.pdf


    脳過敏について
        
http://taku1902.jp/sub456.pdf

      
    酸化ストレス・炎症体質
         
http://taku1902.jp/sub455.pdf


       セロトニン神経系
        
http://taku1902.jp/sub450.pdf


       ホメオスターシス
        
http://taku1902.jp/sub451.pdf


    腸内環境
          
http://taku1902.jp/sub452.pdf


        生理活性物質
          
http://taku1902.jp/sub453.pdf