独眼竜”臨床頭痛学” その11 情報公開のあり方 | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 以前、OCNでブログで、現在のような考え方で述べてきたことに対して、ある頭痛専門医の方から、以下のように指摘されご批判をお受け致しました。
 それは、ブログの性質上、一般の方々がご覧になられるものであるため、”学会で容認されていること”だけを記載し、もし、異論があれば、学会の場で議論した上で、学会で容認されてから掲載すべきとされました。
 果たして、このようなことが正しい情報公開のあり方なのでしょうか?
 私は、極めて遺憾・疑問に思っております。


 学会の実態は、これまで述べてきましたように「慢性頭痛診療ガイドライン」の作成に参画された慶応系の先生方と「これからはずれた国立系の先生方」の対立の構図です。
 ガイドラインが”公に(おおやけ)”に出て以来、慶応系の先生方は学会の場において、あたかも「優位の立場」を得たかのように、国立系の先生方の”学会発表”を無視される現実があります。これが20年以上継続している学会のあり方です。こうした状況は、果たして学問の場として評価できるのでしょうか? こうしたあり方は片頭痛診療の第一人者の述懐としてあります。まさに嘆かわしい学会でしかないようです。
学会を主導される方々が、「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛診療および研究の絶対的な基準とされる集団であることを忘れてはなりません。国際頭痛学会が作成したものであると宣われ”謂わば水戸黄門の印籠”のように、「この紋所が目に入らないか」と提示され、ガイドラインにそぐわない、国際基準に一致しない考え方は、「頭(ず)が高い」と全て排除され、これらに従わなければ、学会から”村八分”にされることを恐れ、頭痛研究をされる方々は盲従される現実があります。このように盲信することを”常”とする学会で、このような”国際基準に従って頭痛研究を行うこと自体に問題がある”という主張はまさに”四面楚歌”の対応しか待ち受けていないことは当然のことです。現に実際このような発表を過去にされた先生方もおられましたが、悉く排除されてきました。
 このような過去を目の当たりにすれば、学会発表自体”無意味”なことは理解されるはずです。そうなれば、直接、一般の方々に真実がどこにあるのかを判断してもらうのが最も適切なあり方と思われ、これまでブログ「頭医者のつぶやき」で訴え続けて参りました。


 現在の頭痛学会を主導される方々は、当初からトリプタン製薬会社と二人三脚で、頭痛診療と研究を行ってきました。「慢性頭痛診療のガイドライン」は、日本の業績よりも欧米の論文を無条件で評価する考え方から、それまでに欧米のトリプタン製薬会社とトリプタン御用学者が作成していた「国際頭痛分類 第2版」を無条件に踏襲した形で作成され、こうしたことから、片頭痛治療においては、トリプタン製剤を”第一選択薬”とし、これに付随した予防薬を中心とした「薬物療法」が全てとなりました。そして、これ以外のものは、すべてエビデンスなしとされてしまいました。これはトリプタン製薬会社が関与していた経緯からは、至極、当然のことです。
 先程、私に忠告された”ノーテンキな頭痛専門医”は、学会のあり方自体を理解しておらず、自分の頭痛診療の誇りも何もないようです。この点を恥じるべきです。
 私に忠告された”ノーテンキな頭痛専門医”の忠告通りのことを述べて、何の意義があるのでしょうか? 学会の考え方がすべて正しいとでも申されるのでしょうか?

 それ以前の問題として、”国際基準に従って頭痛研究を行うこと自体に問題がある”という主張が、学会の場で容認されるとでも思っておられるのでしょうか?
 馬鹿じゃないかと、開いた口が塞がりません。
 このため、ありとあらゆる角度から、学会の考え方の問題点を述べてきました。

 学会および学会を主導される団体のHPは、こうした方々の”一方的な考え方”しか明らかにされることはありません。
 結局、学会もトリプタン製薬メーカーと全く同じような論理で述べられており、こうした情報だけしか一般の方々には伝わってこないということです。
 このようなことは、絶対にあってはならないことです。


 このような”ノーテンキな頭痛専門医”は、「国際頭痛分類 第3版β版」の問題点が全く理解されておらず、学会を主導される方々に盲従しているだけのことであり、自分の頭痛医療への考え方も何もない”操り人形”とまったく変わらないことを反省すべきです。


 具体的には、ネット上で公然と記載されていることは、緊張型頭痛と片頭痛は明確に区別されるものであり(これに対して、この両者は一連の連続したものであるはずです)、片頭痛が遺伝的疾患であり(これに対して、片頭痛の大半は”多因子遺伝”のはずです)、片頭痛の適切な治療とは、頭痛発作の都度、トリプタン製剤を服用すべきとされ、(これに対して、トリプタン製剤が最も薬剤乱用頭痛を引き起こしやすい薬剤であり、一旦このように至れば、脱却が極めて困難でありながら、こうした情報は明らかにすることもなく、生活習慣の改善の必要性を述べることもありません)、さらにこのような対処をしていないと将来”脳過敏症候群”に至るとか”脳梗塞”になると脅迫されます(これに対して、「脳過敏」を来す原因は、別にあるはずです。
  http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12001284444.html
 ”脳過敏症候群”が学会で容認された論説なのでしょうか。”脳過敏症候群”に関しては学会独自の見解が学会HP上に掲載されましたが、これは患者団体の抗議により、削除されてしまい、結果的にはネット上では、正当論と現在されます。
 こうした”トリプタン製薬メーカー・サイドの一方的な情報”が、あたかも正当論であるかのように述べられています。学会を主導される方々の論理であれば、何を述べてもよいとでも言われるのでしょうか?
 こうした将来”脳過敏症候群”に至るとか”脳梗塞”になるとの脅迫、こそ糾弾されて然るべきであるはずでありながら、何ら反論もなく追従されます。
 冒頭で忠告される専門医の頭がどうなっているのか、甚だ疑問に思えてなりません。
 自分の無知を晒しているに過ぎず、恥を知るべきです。


 最も、問題視すべきことは、現実に「慢性頭痛で苦しまれる」患者団体のHPです。ここでは、一般の方々にも公開されていますが、このなかには「頭痛の質問」の項目があります。ここでは、頭痛専門医が顧問となって、患者相談を受け付けられておられます。
 ここでは、まさに学会を主導される方々の考え方により、「トリプタン製剤を”第一選択薬”とし、これに付随した予防薬を中心とした「薬物療法」が全てです。そして、これ以外のものは、すべてエビデンスなしとされています。この応答でも明らかなように「すべて、くすり、くすり、くすり」です。こうしたもので皆さんを納得させようとされます。
 このように”一方的な考え方”しか、現実の患者さんには知らされていません。
 また、患者会が定期的に発行される機関誌があります。これには、患者会が開催される勉強会での専門医が発表された内容がすべて掲載されています。しかし、こうした機関誌の内容は会員の方々だけにしか公開されず、一般の方々には公開されることはありません。
 ここには、学会を主導される方々の”生の声”が記載されているはずでありながら、一般の方々には公開されないところをみますと、何か秘密の事項でもあるのでしょうか?
 余程、一般の方々には知られてはならないことでも、あるのではと勘ぐらざるを得ません。ここが、私には最大の疑問とするところです。
 このような患者団体の顧問をされる方々も学会を主導される方々であり、先程も述べましたようにトリプタン製薬メーカーの考え方に従っています。


 こうしたことは、DR.RATH HEALTH FOUNDATION の「製薬業界は一般大衆を欺いている」http://www4.dr-rath-foundation.org/japan/chemnitzprogramme/chemnitz08.html
が、まさに現実味を帯びてくることになります。

 私は、患者団体こそは、こうしたことがあってはならないと思うからです。
 私が、片頭痛で苦しんできた者として、最も問題視している点です。


 もっと、”一方的”な情報でなく、広い見地から「慢性頭痛にお悩みの方々」に対して情報の公開を行うべきであると考えております。


 また、全国各地で、頭痛専門医が研究会を定期的に開催されていますが、このなかで
「頭痛外来 北見クリニック」の北見公一先生が「北海道頭痛勉強会」を一般に公開されているのが、日本唯一のものであり、これ以外では公開されることはありません。
 このように頭痛専門医の会は”秘密結社”なのでしょうか?
 このようなことは、あってはならないはずです。一般開業医に向けて公開すべきです。


 こういった考え方で、私のブログ「頭医者のつぶやき」を公開しています。


 私の主張は、”片頭痛治療のすべて”は、「薬物療法」だけではなく、同時に並行して、「生活習慣の見直し」を「薬物療法」と共に行うべきであるという提言です。謂わば、”車の両輪”とすべきである、ということです。至極、当然のことのはずです。
 現在の学会では容認されていない考え方であるがために公開しています。
 これらは、「国際頭痛分類第3版 β版」には全く記載されておらず、ましてや「慢性頭痛診療のガイドライン」にも記載されていないことです。
 学会が容認されていることを、なぜ敢えて述べる必要があるのでしょうか?
 学会が容認されていないがために、敢えて掲載していることと理解すべきです。

 これらは、細胞学、神経生理学、遺伝学、神経解剖、分子化学、栄養学、スポーツ医学などの幅広い知識・エビデンスに基づいた、”一般常識”とされるものから述べてものであり、単なる”思いつき”から述べたものではないはずです。


 そして、このような「生活習慣の見直し」は、決して”健康を損なう”ものではないはずです。これは、トリプタン製剤が導入される以前の時代から言われてきたはずです。
 ”規則正しい生活をして、バランスのよい食事をとり、ストレスを貯め込まない”ようにと指導されてきたはずです。これが、トリプタン製剤が導入されてから、こうした「生活習慣の見直し」は全く無視され、薬さえ飲んでおれば、すべてが解決されるといった”安易な考え方”への反論でもあります。ガイドラインにも明記されることもありません。
 こうした、単純なことを、理論的に構築して説明しなくてはならない時代を憂えております。いい加減に、トリプタン製薬メーカーに依存する姿勢だけは改めるべきです。

 片頭痛という頭痛が、本来、”規則正しい生活をして、バランスのよい食事をとり、ストレスを貯め込まない”といった生活から”逸脱”した方々に起きてくるといった、まさに基本中の基本が理解されていないようです。ただ、くすりを飲みましょう、です。

 こういったことからトリプタン御用学者からの”一方通行”の情報に毒されてはならないはずです。いい加減に眼を醒ますべきと考えます。


 ”一方通行の情報”こそが、慢性頭痛の患者さんをさらに苦しめているという現実を、知らなくてはならないはずです。

 私は、安易に”トリプタン製剤”の服用を勧めることを最も問題にしております。

 ”トリプタン製剤”の服用を咎める訳ではなく、服用上の注意事項として薬剤乱用頭痛に陥りやすい薬剤であると明記し、服用にあたって、必ず「生活習慣の改善」の指導を必ず、行うべきであると提言しているだけのことです。このような指導もなく、トリプタン製剤を乱発しておきながら、月10錠を超えることになれば、一方的に処方を打ち切られます。換言すれば、月10錠しか処方されません。これで薬剤乱用頭痛が予防できるのでしょうか?
 このような対処をされた患者さんがどのように思われているのかを考えたことがおありなのでしょうか。まさに無節操そのものとしか表現できません。
 トリプタン乱用頭痛に至れば極めて難治であることを念頭に置いて、絶対に作らないことを原則とし、このための対策を怠らないことが求められています。

 また、こういったことがないように、「生活習慣の改善」のあり方を「慢性頭痛診療のガイドライン」に明記すべきです。そして、日本糖尿病学会のように「糖尿病治療のてびき」「食品交換表」に類した「手引き書」を作成すべきです。
 こうした、ごく当たり前のことを記載していないがために誤解を生んでいます。
 片頭痛が”一生、お付き合いすべき頭痛”と宣われる以上は、こういった患者サービスは当然必要とされるはずです。なぜ、このようにされないのでしょうか?


 さらに、もっと重要なことがあるはずです。


 それは、緊張型頭痛も片頭痛も一連の連続したものであるはずです。そして、片頭痛の大半は”多因子遺伝”と考えられているはずです。そうであれば、その”環境因子”をまず、真っ先に特定すべきのはずです。(関連遺伝子の同定は後回しにすべきです。このような無駄な研究に研究費を費やすべきではありません。)このようにして、片頭痛の発症過程を推測すべきです。これは、個々の患者さんの発症過程を子細に調べれば、すぐに分かることです。こうした単純至極なことをどうしてされないのでしょうか。このような作業を頭痛専門医800人が一丸となって、1年間データを集積すれば簡単に判明することになるはずです。やり方が分からなければ、日本糖尿病学会の指導を仰ぐべきです。なぜ、このようなことをされないのでしょうか?
 このようにしさえすれば、緊張型頭痛から片頭痛へと移行させなくて済むはずです。
 このような単純作業を行いさえすれば、慢性頭痛の9割は解決されることになります。
 あとの1割は、次の段階として、残しておいても問題はないはずです。


 このような対処・対策をされないために、現実に片頭痛でお悩みの方々は、自分で工夫され、自分で片頭痛を次々に改善・克服されておられる事実を直視すべきです。

 私自身も、自分の片頭痛を直視し、工夫を凝らし現在の考え方に至っております。
 このような情報は明らかにすべきでないと申されるのでしょうか?
 もし、そうであれば、なぜなのでしょうか??


 この世から、片頭痛患者さんが消えてなくなってしまうことで、不都合なことがおありなのでしょうか?


 このように、これまでの頭痛医療の現状・実情をみれば、すべてトリプタン製薬メーカーの影響下に学会を主導される方々および患者団体がともに、”一方的な情報”を慢性頭痛でお悩みの方々に流してきたことを厳粛に反省すべきです。