片頭痛の”適切な”治療とは? その12 片頭痛医療と”ジゴロ” | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 片頭痛医療界での”カリスマ性”とはどのようなものなのでしょうか?


 まず、片頭痛でお悩みの方々は自分の頭痛をこれまで理解してもらえなかった方々が多く、自分の頭痛の苦悩をすべて理解して・受け入れてくれる先生でなくてはなりません。これが、第一条件です。
 そして、片頭痛がどのような頭痛であるかを断言できなくてはなりません。
 片頭痛が、原因不明であり、神秘的な・不思議な頭痛だとは言ってはなりません。
 さらに、片頭痛の大半は”多因子遺伝”であり、これを遺伝素因として、これに”環境因子”が加わって初めて発症し、この”環境因子”を是正すれば、改善されます、と断言することが大切になります。
 そして、患者さんの訴えに、優しい眼差しで話を聞いてくれて、ゆっくりと深く頷いて「大丈夫ですよ」と保証すること大切です。
 さらに、片頭痛がどのようにして発症してくるのかを、分かりやすく説明してくれる先生でなくてはなりません。
 そして、学会が片頭痛は単一遺伝による遺伝性疾患であると主張しようとも、動じない姿勢で、肝が据わっていることが見てとれるような態度で人に安心感を与えることが大切です。片頭痛は単一遺伝による遺伝性疾患であるといった伝統的な考え方に真っ向から立ち向かい、自ら理論的に考え方を構築し、突き進む姿勢をアピールすることです。
 そして、いつも患者さんの横にいることが実感できる医師でなくてはなりません。
決して、自分の考え方を押しつけるのではなく、患者さん個人・個人の状況を見極めて、それ相応の対処の仕方を、お互いが相談の上、決めていける先生でなくてはなりません。

 
 私の臨床医としての師匠の岡田啓成先生は当時”カリスマ性”を備えた先生でしたが、常々、外来患者さんには”おだてあげる”ことが大切であることを言われ続けました。特に女性の患者さんには「今日は”おきれいですね”とか”服がお似合いですね」とか一言”褒め言葉”が重要と言われましたが、私には、ホストクラブのホストではあるまいしと、どうしても馴染めませんでしたが・・・。まさに「ジゴロ」の世界でしかなかったようです。こういった要素も”カリスマ性”を植え付ける上で大切とされるようです。


 一方「片頭痛患者さんは、生まれつき”脳過敏”があり、脳の興奮性が高いということは、すなわち”聡明で知能も高いということ”を意味しています。ですから、凡人とは異なる非凡な才能を持っているのです。」といって患者さんを”おだてあげる”先生もおられるようですが、これも”ジゴロ”そのものの感覚でしかありません。また別の観点からは”トリセツ”といった論理を展開されるようです。こうした表現をされるにもかかわらず、こういった”カリスマ医師”のもとに群がる現実があります。”トリセツ”とは、私は当初何を意味するのか理解できませんでしたが、その後、このような表現は”取扱説明書”のことを意味していたようです。現実に、片頭痛でお悩みの方々をこういった表現で公然と書籍にまでされる感覚は”傲慢そのもの”としか言えないはずでありながら(まさに、片頭痛患者さんを、人間として接することなく)、まさに物品扱いとされておられるようです。トリプタン製薬メーカーの間では”片頭痛医療界では「カリスマ医師」としてもて囃されているようです。要するところ、こうしたカリスマ医師として崇め奉った医師のもとに”いわば信者(信徒)として患者が群がって受診させることができれば言うことはないはずです。こうしたお互いが持ちつ持たれつの世界が当然のごとく行われ、さらに患者団体ですらこれに加担されます。こうしたことは言語道断です。このように片頭痛患者をまさに馬鹿にしており、これがどれだけ患者さんを傷つける言動であるかを反省すべきです。


 ”適切な治療”を行う上で、こうした「ジゴロの世界」も許容されるのでしょうか?