マグネシウム摂取上の注意点 | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 人間の体はさまざまなミネラル酵素がバランスよく働くことで健康が保たれています。マグネシウムはそれらの働きを活性化し、むだなく利用するために必要なミネラルです。
 カルシウムとのバランスが大切で、マグネシウム1に対してカルシウム2~3がベストです。
 また、ビタミンB群とともに糖質や脂質からエネルギーを作り出して筋肉に供給し、疲労回復にも力を発揮します。カルシウムとともに、細胞の活性を高める働きもあります。日常の食事でも十分な量をとれるミネラルの一つですが、マグネシウムを多く含むのは野菜類や魚介類。これらをあまりとれないときには不足しがちなので注意が必要です。


 マグネシウム不足が持続すれば、ミトコンドリアの働きをさらに悪くさせることに繋がることになり、片頭痛を悪化させる”元凶”にもなってきます。


働き(と摂取量)


①エネルギーを作り出してくれます。
②タンパク質や脂質、尿素を作り出してくれます。
③筋肉の緊張を緩め、神経伝達を助けてくれます。
④虫歯を予防します。
⑤体のPHバランスを整えてくれます


1日の必要量


成人女性250mg、成人男性310mg、妊産婦285mg

  ●片頭痛では・・・200-400mg


摂取上の注意点


 マグネシウムはビタミンB6ともにはたらくことが多いため、マグネシウムが十分な量摂取されていてもビタミンB6が不足していることによってマグネシウムのはたらきが低下することがあります。1日あたりエレメントとして1,000mgを越えるマグネシウムを摂取した場合には腎臓の働きに影響を与えます。


マグネシウムの吸収を悪くするのは・・・


 ①カルシウムのとりすぎ。
 ②タンパク質、脂肪、糖分、アルコールのとりすぎ。
 ③経口避妊薬の使用。
 ④繊維質のとりすぎ


①エレメントとしてのマグネシウム量の多い順番に並べると、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩化マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳酸マグネシウムとなるが、 吸収効率はクエン酸マグネシウムが高い。
②マグネシウムはカルシウムと一緒に飲むことで相乗的に吸収効率が高まり、そのベスト な割合は、カルシウム:マグネシウム=2:1 です。
③吸収を促進させるためにビタミンCと一緒に摂る。ビタミンCが豊富なオレンジなどの 果物と一緒でもよいでしょう。
④入浴時にエプソムソルト(硫酸マグネシウム)として知られているマグネシウムを湯船 に入れて入浴することで皮膚からマグネシウムの吸収効果が期待できます。ただし、皮膚に炎症や蕁麻疹のある場合には避けるようにしましょう。
⑤リン酸はマグネシウムの尿中排泄を促すため、リン酸が含まれた食材や飲料水(炭酸飲料水にはリン酸が含まれていることが多い)を避けるようにしましょう。
⑥高脂肪食品はマグネシウムの吸収を抑制するので、高脂肪食品を食べた2-3時間後にマグネシウムを飲んでも効果はあまり期待できません。
⑦多量のビタミンDを摂取する際にはマグネシウムの排泄が促されるので注意しましょう。
⑧アルコールはマグネシウムの排泄を促すので、アルコール飲酒後にマグネシウムを飲んでも吸収量は期待できません。
⑨利尿剤、ギキタリス剤、テトラサイクリン系剤、およびコルチコイド剤を処方服用している場合にはマグネシウムの吸収が抑制、排泄促進されるので注意しましょう。
⑩シュウ酸はマグネシウムの吸収を抑制するためシュウ酸が含まれる食材には注意しましょう。(ホウレンソウ、ココア、アーモンド)
⑪動物性たんぱく質(酸性食材)の食べすぎはマグネシウムの尿中排泄を促すため、食べすぎには注意する。肉類が好きでマグネシウムの積極的な摂取をこころがけている場合には、食事直後にマグネシウムを飲むよりも、2-3時間後に飲みます。
⑫マグネシウムを摂取するときはビタミンB6(1日あたり50mgを越えないように注意)を併せて飲むようにすることで、細胞内へのマグネシウムの吸収が促進します。


○カルシウムとマグネシウムを飲むベストタイミング


カルシウムとマグネシウムは食後すぐに飲んでもその効果は余り期待できません。
カルシウムもマグネシウムもシュウ酸、リン酸、硫黄成分と非常に良く結合しますが、現代の日本人が毎日食べる食材(加工食品を含む)にはこれらの成分が必ず含まれています。したがって、食時中、食後すぐにカルシウム、マグネシウムを飲むことで、これらの成分とのコンプレックスを形成し、小腸からは十分に吸収されず、多くが便とともに排泄されてしまういます。カルシウム、マグネシウムのサプリメントを飲むベストタイミングは、これらの成分が小腸に入り通過するタイミングである食後2-3時間後といえます。
また、カルシウムとマグネシウムは数百種類の酵素の働きに関るミネラル(補酵素)なので、食後に集中して飲むよりも、1日を通して数回に分けて(ただし、食事後2-3時間は避ける)飲むほうが体内環境には都合がよいのです。
マグネシウムについては、既往症などがなく、ある程度健全な生活をしているのであれば、 1日のうちで早朝と午後3-5時ころにマグネシウム濃度が低下してきます。したがって、朝の食事前、午後3時、就寝前のタイミングがお勧めです。


サプリメントを飲んでもマグネシウム不足は解消されません

 マグネシウム不足を解消するのが目的ならば、市販のサプリメントでマグネシムを補えばよいのでは??と思われる方が多いかと思うのですが、残念ながらサプリメントではマグネシウム不足を解消するのは難しいです。
 なぜならばマグネシウムは大量の水で希釈しないと吸収されないからです。サプリメントでマグネシウム不足を解消しようと思ったら2ℓくらいの水と一緒に飲まないと効果はありません。サプリメントを2ℓの水で飲むなんてとても現実的ではありません。そこで確実&簡単にマグネシウムを摂取する手段として、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生によって「マグネシウム水溶液」が考案されました。