エアソフトガンとしてのグリスガンは元々、ハドソンがガスガンで出してましたがオール樹脂製で接着が弱く、持ってるだけで部品が外れると言うかなり厳しい作りでした。
そして現代、電動ガンではまずSTARがマガジンバッテリー仕様と言う設計で販売しましたが、実はスチールプレスボディと言う、すごい完成度を誇っていました。
さすがにマガジンバッテリータイプはありえない、と言う事でS&TとSNOWWOLF AIRSOFT がグリップ内蔵バッテリー仕様としてバージョンアップ、ほぼ同じタイプで販売開始。
※現在はSNOWWOLF製のみ流通在庫あり、こちらはコッキングハンドルが付いたM3タイプ(他の仕様はすべてM3A1なのであくまでタイプ、です)となります。
S&Tとの差はコッキングハンドル有無の他、メカボケース形状も少し違いますがほぼ一緒となります。
個人的にはマルイMAC10マガジンがかなり酷似した寸法なので流用できそうですが、マガジンキャッチ部の強度確保が難しくハードに使うのはほぼ無理そうです。
と言う事で今回は外装の前やり直しがあるので完全分解。
メカボはシリンダーとギアボックスが2ピース化されていてよくこの中に入れたなあ、、、と言う設計ですがこちらでカスタム試験しているハードリコイルカスタムは10年弱バリバリ使用して故障無しなので耐久性は高いと思われます。
※こちらがグリスガンハードリコイルカスタム試験機。10年弱サバゲで酷使してますがオーバーホールなしで好調!
そんなグリスガンですが、、、とは言っても、、、
インナーバレルは窓が新品状態で傷つき、、、
構成パーツは中華電動ガンとしてピストンOリングが割れ、、、
、、、、ええ!!!!
実はこのグリスガン、箱出し新品なのですが初速が50以下で何かがおかしかったのです。
原因はグリスで、ゴム、プラスティックに対して浸透性の高い使っちゃダメなものをメーカーが使ってしまっているのでその手のパーツが破壊されてしまっていました(汗
なのでパッキンという箇所全てがパキパキに硬化。
S&Tグリスガンは過去に数丁、同じ状態でしたので購入された方は新品で買って1年くらいで時間をかけて侵されメカボがダメになっているものと思われます。
これってリコールレベルの大問題ですが海外製なのでどうにもならないですよね(汗
今回はメカボ基本チューンも行うのでパッキン関連の交換にグリスの入れ直し。
ギアはスチール切削ギアをベースに組み直し。
ベベルギアの精度まで上げるとなるとこちらのギア。
こちらのベベルギアはモジュール寸法がおかしいのでギアノイズが盛大ですがベベルのみノーマルを使用するならこちらでもOK。最高の精度、シルキーな動作を狙うならこちらのギア!
実銃はフルオートサイクルが遅いのでサイクル(ROF)調整も可能なFETと言う事で、プログラマブルFETとなるGATE社のMERF3.2も搭載します。シリンダー側はピストン、ピストンヘッドがグリスに侵されているので全交換。
ピストンは国産、海外製があり、海外製は相性もあるので癖の少ないこのあたりでいけそうです。
ピストンヘッドはメカボへの負荷低減を考え、樹脂製がベスト。
こちらは側面吸気型のタイプ。
ピストンヘッドは初速を司るパーツなので良いものを入れたいところ、、、その他、長さの合ったエアシールノズルも用意すると幸せになります(笑
上下組んだ状態でのメカボックスアセンブリー。
モーターが斜めにオフセットされると言うかなりの変態設計ですがよくできています。
惜しいのはこのメカボ、単品販売されていないところ、、、
純正の中華ノーブランドモーターが約20000rpm(個体差あり)としてこちらのEG1000Sは25000rpmあたりの性能となります。
組み込み前には慣らしもしっかりと、、、
社外カスタムパーツで組み直したのでスムーズな動作になりました。
やはり一度手を入れれば中華電動ガンもしっかりしますね!
内部メカの作業をしているのとは別に、外装は全パーツブラスト処理が完了。
梨地の状態が素敵ですがこのままでは錆びてしまうのですぐに黒染めに入ります。
と言う事で塗装ではなく黒染めにて処理。
ここから研磨に入りビンテージフィニッシュ!
アウターバレルは染まらないのでそちらはパーカーシールにて塗装。
この塗料は昔から定番で、乾燥速度も早くさすがのロングセラーです。ちょうど良い研磨で合わせ完成!
鉄感バリバリのグリスガン、、、国産トイガンでは成し得なかった仕上がりとなりました。
第二次世界大戦で米軍が使用した45口径のサブマシンガンですが、製造メーカーは自動車メーカーのGM(ゼネラルモーターズ)となります。
車メーカーが作るとこうなるのか、、、
今回はメインフレーム→スチールプレス+溶接、ロアフレーム→アルミダイキャスト、アウターバレル→亜鉛ダイキャスト、と言うものですが黒染めはやはり素晴らしい仕上がりです。
今回は来たるべくハードリコイルカスタムに向けての下準備にもなるパーツ選定とカスタムで、近日バージョンアップも計画される一丁。
長く使えるカスタムとしてまだまだ第一線で活躍できる仕様となりました。