マルコ様STAR(ARES) L1A1アナログハイレスポンスカスタム | サバゲチーム プラトーンブログ

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ベトナム戦時、オーストラリア軍で使用されたL1A1。
7.62mm弾の傑作ライフルでもあるこの銃は細く長いシルエットに軍用銃としての強さも兼ね備えた、研ぎ澄まされた「スーパーモデル」のようなウェポンです。


今回はそんなL1A1をメインの武器にする、ベトナム戦イベントオーストラリア軍隊長のマルコ氏から直接の依頼をいただきました。

というのもマルコさんでこのメカボを分解したところ、構造が複雑、目の前で部品が飛んだりしてもう面倒になってしまったとか、、、


ちなみにマルコさん、ご自身でもバリバリカスタムするガンスミスの方でGGW製FALやCARROT製L1A1なども組み上げゲームで使用しているツワモノの方です。

(ほぼワンオフのF1SMGなども作ってしまう方)


そんな方なので本気出せば組めることは間違いない(笑)のですが「金で解決ヨウスニクス!」ということでこちらに運ばれたのではないかと予測です(笑)


ただし、確かにSTAR(ARES)系メカボは癖があり、特にスリムなこのL1A1用メカボとなると専用設計の嵐で部品が飛びまくるのも事実です(汗


ヨウス本人がL1A1好きだったりして、専用カスタムメニューも確立していて得意だったりしますので、安心してカスタム受付させていただきました。




ということで、仮組みで持ってこられたL1A1。

実ストック、実ハンドガードにフレームは上下ともに造形を大きく見直し、見る人が見れば分かるすごい状況となっています。


バレルはSTAR製はガスブロックで繋ぎの入る2ピース構成でなんと!ガスブロック部とフラッシュハイダー部の2ケ所で曲がりが入っています(汗

これはガスブロック部の成型が平面が取れていないのが原因なのと、フラッシュハイダー内のねじ切りが曲がっているのです。

コレは完全にメーカー側の製造不良で、STARのものは基本的にすべてこの問題があるようです。

インナーバレルが鬼のように長くフラッシュハイダーまで伸びているのでセンターがずれていても弾道に影響は出ていませんが、アウターバレル自体は目視でも分かるくらい曲がって組まれています。


「いやあ、STAR製って大変ですねえ!」とヨウスの所有する一本ものアウター仕様ARES L1A1と比較すると、あれ???


ヨウス管理人が購入した昨年のVショーで購入したL1A1、てっきりARES製だったかと思いきやまさかのSTARと同じ分割アウターで曲がっている、、、


やられました。ヨウス所有のL1A1も問題の分割アウターでした(汗




マルコさんのL1A1はフレームの各部造形が加工変更されており、チャンバー部根元の絶妙なラインに刻印も当然のように打たれています。

コッキングハンドルはリアルタイプ!




フレーム後部は実物どおりストレートに変更。

ちなみにこちらは電動ガンメカボを入れるために太くなってしまったフレームとストック付け根の厚みバランスを取るためにSTARが苦肉の策でおこなった形状でした。


実はSTAR設計のこのL1A1、よく見れば見るほど可能な限り実銃を忠実にトレースしながら設計しており、時期やモデル自体の違いなどからくる造形などを直してあげると超優秀なベースガンとなります。

テイクダウンレバーも造形しなおしています。

ストックは実ストックなら少し太めなのでストレート形状のフレームでもそこまで違和感がないですね!




そして最大の形状の違い、フレーム中央のR造形と前方エジェクションポート前の彫り込み。

この加工をマルコさんは「ブラック&デッカーでコタツで作業しました」と簡単そうに話しますが、、、全然簡単じゃないですね、はい。

(これだから昔からのガンスミスは侮れないです)




ということで上がヨウスのノーマルL1A1、下がマルコ氏STAR製L1A1




全然違うフレーム造形でした!




フレームが違えばストックも違います。

実ストックにバットプレートも実!

特にL1A1は鉄の塊と言うイメージが強いですが実はバットプレートは軽量で硬度の高いアルミ製だったりします。

やはりその当時から強度が大丈夫なら可能な限り軽量で仕上げたいという流れはあったのですね。

(その後の設計となるストーナー設計AR-15がフレームにアルミを採用したのも時代の流れ上、自然な事なんですね)



そしてさっそくメカボカスタム!

今回はどうせならとカスタム依頼もされまして、、、


マルコさんからのカスタム内容「シンプル」「頑丈」「長く使える」を念頭に考えると最新のFCUではなく、前からあったプリコックFETで仕上げた方がしっくりくるのでは、と言う結論に達しまして、トリガースイッチ系はノーマルのままでトリガーストロークは長いままで運用し、単純にプリコックFETでキレを上げる方向とします。

プリコックなのでモーターも標準的なEG1000をベースにしても充分なレスポンスでの使用が可能です。




ガスブロックは実ハンドガードに合わせて外周を削り、1mm隙間の出来ていたハンドガードがほぼぴたりと入りました。

アウターバレルの曲り対策はガスブロック前面を削り平面を出し、センターが出るようにし、ビスロックで強固に固めます。

フラッシュハイダーも内部のネジを少し削り、ガタが出たところで半円ワッシャーなどで曲がり調整!




STAR系L1A1ではおなじみの設計不良なアッパーフレームロック。

このロック機構の寸法がおかしい為にフレームのガタが盛大に出てしまうというものです。

ロックレバー突き出し量アップ加工の他、根元のピン追加やロック後のネジ抑え込み加工やり直しなど、精度に関わる箇所なので充分に対策をおこないます。





同時に前部のピボットピン風固定スクリューも修正します。

ネジ山逃がしの為に細くなってしまっている箇所とフレーム間の隙間を埋めるのですが、これをしないとフレームが前後に動いてしまい、初速変動を起こしてしまうのです。

こんな感じなのでSTAR、ARES製L1A1は細かい問題が山積みでかなり癖がありますが、逆に言えばここまでカスタムすると強度が出た状態で高精度なライフルが完成するのです。




メカボ含めた機関部は完成!

プリコックFETはキットボーイの「スリムステップ3」です。

このFET、素晴らしい事にプリコック解除スイッチ接点が搭載されているのでリセットスイッチも追加しました。


ここで問題が、、、

なぜかここまで来てちょっとしたことで誤動作が起きてしまいます。

いろいろ調べてみたところ、どうもOMRON系マイクロスイッチが漏電しているらしく、それが原因でリセットスイッチなどの端子部やシールド部に触れるといきなり作動してしまうのです(汗

ここはリセットスイッチを完全に絶縁し、暴走しないよう対策をしました。





ということで完成!
ストックの取り付けはマルコさんが行うとのことで、はめただけとなっていますが、この造形といい細さといい、たまりません。
実物木製パーツは実はARES製木パーツより少し太めにできているような気がします。
それがさらに迫力を与えているような、、、

今回は最近カスタムなどで「かっこええ!」と思っていた合板ハンドガードの中期型ではなく、製造時期からナム戦イベントの設定年数ほぼ全て使えるというマルコさんオススメの初期型ハンドガード仕様で仕上がりました。

このタイプだと、いわゆるARES木パーツセットを組んだトイガンでリリースされている形状と同じになりますが、マルコさんの愛情で仕上げられたフレーム造形とパーツチョイスでトイガンとは一線を画した仕上がりとなってます。

ぶっちゃけ無可動L1A1と並べても遜色ないくらいです(笑)



実はリアサイトも実だったりします。

それにしてもフレーム含めて細く、くびれのようになっていますがフルメタルなので強度はかなりあったりします。




フレーム形状、刻印などもほぼすべて再現され内部メカ共にかなりカツカツに仕上がりました。


アホカリではコストコ氏のJefftron FCU搭載L1A1と今回のマルコ氏キットボーイプリコックFET搭載L1A1で撃ち比べなど、かなり楽しそうですね!