ザ・ムーン/デヴィッド・シントン



ヒツジは夜眠る



良いドキュメンタリーとはなんだろう。

リアリティ?

しかしフィルムを通してしまえば

そこに映し出されるのは虚像でしかない。

だからこそドキュメンタリーで最も重要なのは

フィクション以上に物語ではないだろうか。

この映画は人類が初めて月に降り立った月に宇宙飛行士たちの証言や

当時のNASAの映像などを織り交ぜながら撮られている。

題材としても、映像としても興味深いことは確かだ。

だが何処か入り込めない。

それは私が月面着陸後の世界でしか生きた事がないからだろうか。

ロッキー/ジョン・G・アヴィルドセン






ちゃんと観たのは初めて。
でも何も言う事はない。

ロッキーはロッキーだった!

それ以上でもなくそれ以下でもなく。
スターウォーズも
インディー・ジョーンズも
ETも
大ヒット映画って観ても何も感じない映画が多い。
バックトゥザフューチャーは大好きだけど。


現金に体を張れ/スタンリー・キューブリック






脚本ジム・トンプスン
(通称:安物雑貨店のドストエフスキー)
監督スタンリー・キューブリック

なんて面白いに決まってるじゃないか!
時制と視点が交錯し絡まって
『現金強奪』へと突き進んでいく。
それはまるで主人公の台詞にある「パズルのピース」のように
一つ一つが連鎖して一つの絵になるようだ。
クライマックスも素晴らしい!
ラストシーンに痺れろ!!
85分という長さだけでも肯定したくなる。




パンチドランク・ラブ/ポール・トーマス・アンダーソン






いやあ、いい。
プリンを買い占める様はまるで『恋する惑星』の金城武、
そして決闘に臨むシーンは西武劇のような迫力。
ドキドキしてしまった。
買い占める理由と目的が齟齬したプリン、
彼が身につけている青いスーツ、
セックスダイヤル、
捨てられたハーモニウムが
独特のユーモアと孤独の具現化として機能している。
今までマグノリアもブギーナイツも観ないで
生きててすみませんでした。
恥ずかしい。

ブロークン/ショーン・エリス



(ヒッチコック×デビット・リンチ)+クリストファー・ノーラン
と言えば分かりやすいか。
あと黒沢清もそこはかとなく。
バスルームでの殺人、螺旋階段を駆け上がるシーンに
ヒッチコックの幻影を観て痺れる。
(全ての殺人のシーンがバスルームへ繋がっているのもいい)
そしてまたもや【分身/ダブル】である。
やはり現代の映画を読み解く上で
このキーワードは外せないのか。

様々な形で出現する左右対称に撮られた映像もなかなか面白い。
オールドサスペンスのような音響も印象的。