黙らっしゃい行進曲 | 君を殺しても

君を殺しても

THE NOSTRADAMNZ Lucci

こんばんは。

ルシファーアピールも虚しく、ルシファーとは言うほどあまり呼ばれずに、顎えぐれマンと化した人が生意気にも文才を発揮するコーナーです。

その文才を、THE NOSTRADAMNZのニューアルバム「SHUT YOUR MOUTH MARCH」の紹介に活かしたみが深いので、筆をとった次第です。

しかしながら三流大学の文学部哲学科美学コースを4年半かけて卒業したわたくしめの文章は、あまりにも長いと読みづらいなあと思ったので、基本1〜2曲ずつに分割してお送りしたいと思います。

まずは装丁ですね。

ジャケをどうするか体感値15年間くらいで揉めに揉めた結果、帯じゃなくてスリーブにすれば両方使えるじゃん、ということで稟議書を提出して決裁が降りたのです。

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これは絶賛製作中の画面ですが、こうやってパソコンで作ったんですね。すごいだろ。

何度やっても、こういう平面のイメージが立体で出来上がってくるときの感慨は、たまらないものがありますな。

そして完成品がこうなると。
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これは何かを彷彿とさせる感じにしたんですが、それはもう怒られるのでお察し頂きつつ自分で考えてください。

あと無駄にペアレンタルアドバイザリーマークを入れました。
中高生くらいの頃、カッコいい洋楽は大体スリーブケース入りかダブルジャケットで、このペアレンタルアドバイザリーマークが入ってた気がするんだ。
これとか
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これとか
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これとか
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我々のアルバムも誰かの何かの着火剤になれたらいいなと。
ぼくが着火されて火だるまになったように。

で、スッと中身を出すとこういう柄です。
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前作が黒ベースだったので、今回は白ベースにしたくて、それでいて並べたときにシリーズ性が見出せる感じにしたいなと。

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並べて飾りたくなるんじゃないでしょうか。
なったらうれしい。

そして裏。
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ピエロネズミがボンちゃんに狙われていますね。
でも、相手は窓の向こう。
だから大丈夫なんだけど、黙ってはいられないし、まだ黙ってない。
だからここではまだMOUSEがSHUTされてるだけなんです。

中を開けます。

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盤面も基本的には前作と同じレイアウトにして連続性を意識しています。
盤面をもう少し薄く塗ってもらって盤面色を生かす感じにしようかなとも悩んだんですが、ここは前回とのコントラストで、敢えてベタッとした感じにさせて頂きました。

CDを外すと、いよいよ安全圏ではなくなって、双方のMOUTHがSHUTされるのです。

それは実際に手にして見て頂きたい。

ここでとある哲学者の名言を引用してるんだけど、意味はよく言われてる意味とちょっと距離があるかも。

抗いようのない巨大な暴力のようなもの、というのが、案外にも作詞上は一貫したテーマとしてあるなあと思いまして。
例えば食う食われるってそういうものの一つだと思うんだけど、我々ヒトが捕食される側に回るとすると、それはもう閉口するほかないんだよね。
進撃の巨人とか読んでても、うおーて思うけど実際あったとしたらどうしようもない。
でも、我々人類は、この平成という時代だけを思い返しても、それに匹敵するような、閉口するしかない出来事をたくさん経験してきたと思う。
ヒトは世界を言語で理解しようとしてきた。
でも言語で説明できないようなことって、まだまだまだまだ際限なくあって。
それはヒトの理解を超えたものなんだけど、でも見えるし、聞こえるし、経験するじゃないか。
つまりインプットは否応なく発生するんだけど、アウトプットはどうするんだっていう。

言葉にできたらまだいいのだけど、言語はこの世界を掬うには網の目が荒すぎて。

それはもう、表現するには描いたり歌ったり踊ったり奏でたりするしかないと思うんだ。

それが、嫌いな言葉だけど、アートとかって呼ばれるものの根源なんじゃなかろうかと思います。

でも少なくともぼくは、アーティスト とか呼ばれると虫唾が走るので、ただのロック少年として、ただ見えてる世界をメチャクチャに弾いて歌って、ただそれを楽しんでくれる方がいる、ただそれだけで幸せモノだなと思います。

それでもまだ歌を口ずさむ
キミが聴いてくれるから

です。

曲にまいります。

一曲目「SHUT YOUR MOUTH MARCH」。
全編打ち込みのオープニングトラックですね。

某アレのメロディーラインをモチーフに、なんか堪らなくワクワクすることが始まりそうな、でもどことなく不穏なファンファーレがほしくてつくりました。

イメージソースは小学校のときの鼓笛隊のマーチング。
運動会とかわりかし嫌いだったけど、上級生がやってたあれを見るのは好きだったな。
小学生でもまとまってやると結構迫力を感じた記憶があって。
小学生の頃のぼくは、しっぽがついた音符はついてないやつの半分の長さで、モジャッとしたやつはウン、て待つやつ、くらいのレベルの、非常に中途半端な感じで楽譜を理解していた為か、自分らがやるときにぼくはシンバル担当になってしまって。
ピアノ習ってたりで音符読める子は小太鼓や中太鼓、背の高い子は大太鼓、ルックスがイケてる女子が指揮みたいなやつ、音符読めない子はみんなピアニカ、みたいな割り振りだったんだ。
シンバルは重いしつまんないしオモチャのサルみたいで嫌だったなあ。

あと、スターウォーズのファントムメナスのラストシーン。
グンガンの軍隊が演奏してるマーチングがかっこいいよね。
あれとても好き。

で、メロはモチーフをそのままにするわけにはいかないので、かみむらくんがふと言ってた「お店の閉店のときにながれるアノ曲は実は蛍の光じゃないらしいよ」というひとことがヒントになって、2拍子のマーチングリズムなんだけど譜面上は6/8拍子にしてあります。
多分グリーンデイのマイノリティーとか、ヘーゼルナッツチョコレートのハローとかも同じ構造だと思う。

そう、グリーンデイは有名中の有名だからいいとして、ヘナチョコのこれもとても好きな曲だから聴いてほしい。


まさしく、シャットユアマウスマーチを皆様に贈るぼくの心情そのままの歌だなあと思う。

自分の気持ちを伝えるのに自分の曲じゃない曲で伝えようとするあたりの不器用さがまたぼくの可愛らしいところですよね。そうですよね。もうそれなりにおじさんですけどね。

仕方がないので今日はこれぐらいにしといて差し上げますね。
まいったかー!

つづく