脅威的ロマンス | 君を殺しても

君を殺しても

THE NOSTRADAMNZ Lucifer K nemoto

前回のP!P!P!の記事、猛烈な眠気の中でほぼ指が勝手に書いた文章なのでやや前後が繋がってないとこがあったり誤字がいつもより目立つのがちょっとショック。

続きまして、Thrasherの2曲目、脅威的ロマンスです。

{34E70867-5E66-46AA-9C71-ABA695843602}


ひとりで趣味でちまちま作った曲をサウンドクラウドに上げていた時期があって、
かみむらくんがバンドやろうぜって誘ってくれたときは彼はあのサンクラを聴いててくれてたっぽいんだけど、そのサンクラにたしか1番最初にウプったのがこの曲だったよね。

更に遡って、世に初めて出たのはおはぎというセッション的なバンドをやってたときに披露したことがございました。
おはぎバージョンはキーがFなんですが、サンクラ以降はGに一音上がっています。

実は最初にこの曲の片鱗を作ったのは、もっともっと前で、何年前か正確に覚えてないけど、Windows Meのノートパソコンに、MSSくんからもらったFL studioの古いやつをぶち込んで遊んでいた頃なので、ひょっとすると10年くらい前かも。 
 
元々Fだったので、ファミファソソレソラ、という非常にベーシスト的な発想の指の動きからリフが出来ました。
多分今思うと、イメージにあったのはJAPANのコミュニストチャイナという曲だと思う。


でもDTMでビートとベースを作ってたので、元々はシンセポップ的な音像の曲にしたかったんだと思うんだけど、おはぎのときにバンドサウンドを前提にメロを足していって出来上がった曲なんですね。

なので、DTM→バンド→バンド経由のDTM→バンド+同期というふうに、生バンドのイメージとシンセのイメージがだんだん混ざりあがりつつリニューアルされてって、最新形が今回のバージョンというわけです。

同期はえんどうさんなんですが、そのあたりの混ぜ具合の塩梅は絶妙にやってくれたなと。
あとはBメロでスネアが16で刻む感じとか、サビを頭打ちにするとかは俺は思いつかないパターンなので、かみむらくんのが只のパワー系暴走ドラマーじゃなくて、何気に繊細なアレンジセンスがあるよねってとこが光ってて非常によいと思います。

なんだかんだ今のV系シーンには同期が主流になっているけれど、同期が目的化せずにバンドとのバランスをとった上でどういう効果を出したいかがちゃんと狙われてるらへんが我々のブレないかっこよさを醸し出しているよね。

歌詞は、大学の留年が確定したときの絶望的な感情から生まれ出た内容でした。

でも今回レコーディングの段階でコミュニケーションが不足していて、えんどうさんが作った同期に対してかみむらくんの解釈が違ってて、さらにそれで出来たオケに対する俺の解釈もさらに違ってしまい、結局3人のだれの想定通りにもなってないという状態になりゃんした。それもすごいよね。
なので俺には尺が変わってしまったように聴こえてて、なんだよ〜と思いながら歌詞を一部変えました。
だから内容が変わってしまたので、タイトルは驚異的ロマンスではなくて脅威的ロマンスになりました。

あの頃、俺は本当にナメクジの如くぐうたらしていて、見落としていたほんの少しの単位でとんでもない時間とお金を無駄にすることになってしまって。
誰のせいにもできないからそれはそれは深〜い自己嫌悪に陥りました。

きっとそんなことでは大好きなあのこにも嫌われてしまうだろうけど、だからもう待つのはやめて前向いて生きていきたいんだけど、それでもだるいし眠いし、やっぱり無理だから、嫌われてもいいや、という状態でした。
自分でもすごいショックを受けている筈なのに、今やらねばならないのに、驚異的なまでに行動するのが億劫だった。

そんなぼくだけど大丈夫ですか?
ということをしっかり伝えていたつもりだったけど、やっぱり大人になったらもう少しマシになるだろうと思われていたんだけど、一向に俺は大人になりませんでした。

それは、どんどん誰かの自由を奪っていきました。

それでも、そこまで解っていても、今も実はさして変わっていなくて、あのときの驚異は更に人生を浪費する脅威と化しているんです。

長いこと同じ曲をリメイクし続けていると、そういう過去の自分との対話から今が見えてくるという体験が度々あるのでおもしろい。

誰もが人生に大なり小なりボタンのかけ違いは抱えているはずだと思います。
でも、かけ違えてもねじれても、そのときかけ違ったことは絶対に消えないわけです。

それも込みで、人生はロマンスに満ち満ちていると思えたら、きっと幸せに死ねると思う。

おやすみなさい。