函館2歳Sでは、「ハクタイセイに乗っていた調教師」に注目です | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

こんにちは。

元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

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6月5日(日)の東京6Rに組まれていた芝1400mの新馬戦を勝ち上がった、中舘英二厩舎のクラックオブドーン(牡2歳・父サトノクラウン)は、次走の予定が8月6日(土)のダリア賞(新潟・芝1400m)です。

皆さんもよく知っている通りで、中舘君は、1984年の3月に、加藤修甫厩舎(1990年のダービーを勝ったアイネスフウジンや、1998年の天皇賞・秋を勝ったオフサイドトラップなどを管理)から乗り役としてデビューしています。

ブランドアートに乗った1992年のフラワーCで初めて重賞を勝った中舘君は、その後も、ツインターボに乗った1993年のオールカマー、ヒシアマゾンに乗った1993年の阪神3歳牝馬S(今の阪神ジュベナイルF)と1994年のエリザベス女王杯、アストンマーチャンに乗った2007年のスプリンターズSなどを勝っていますし、他も入れたら、2014年の12月に調教師の試験に受かって、2015年の2月に引退するまでに、重賞を30勝、通算で1823勝という素晴らしい実績を残していました。

ちなみに私は、ベルエアーなど、自分の管理馬に彼を乗せたことがあるんですよ。

2015年の3月に自分の厩舎を開業した中舘君は、最初の年こそ、使った回数が少なかったので「7勝・獲得賞金1億1511万円」という成績でしたけど、2年目はビービーバーレルを使ったフェアリーSで初めての重賞勝ちを飾るなど、「17勝・獲得賞金2億4531万円」と、一気に数字を伸ばしていました。

そして、開業3年目だった2017年は、コウソクストレートを使ったファルコンSを勝つなど、全部で19勝を上げて、「3億0412万円」の賞金を稼いでいましたし、一昨年までの3年間も、

2018年→21勝・獲得賞金2億5765万円
2019年→21勝・獲得賞金2億5196万円
2020年→31勝・獲得賞金4億2113万円

と、順調に勝ち星と賞金を積み重ねていて、特に一昨年は、勝ち星と賞金のどっちも今までで一番だったんですよ。

でも去年は、オールアットワンスを使ったアイビスSDで4年振りに重賞を勝っていますけど、他の馬があまり活躍できなかったため、「25勝・獲得賞金3億7504万円」と、一昨年の数字を下回ってしまいましたし、今年も、先週までが「14勝・獲得賞金2億1029万円」と、去年の同じ時期(7月11日【日】まで)の「16勝・獲得賞金2億3116万円」を下回っていますから、今の中舘君は、「早く巻き返したい」と考えているのでしょう。

という訳で、1着賞金が1600万円のダリア賞に向けて、彼がクラックオブドーンをどう仕上げてくるのか、注目したいと思っています。

そしてここからは、栗東の須貝尚介厩舎が函館2歳Sに登録しているクリダームについて、私の頼もしい仲間の一人、「元調教師のHさん」から届いた報告を紹介しておきますね。

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須貝尚介君は、今も現役の柴田善臣君とか、もう調教師になっとる、石橋守君とか、岩戸孝樹君とか、武藤善則君とかと同じで、1982年に「第1期生」として競馬学校の騎手課程に入って、1985年に親父さんの須貝彦三厩舎からデビューしとりましたな。

乗り役時代の尚介君は、1990年のきさらぎ賞をハクタイセイで、1999年の小倉記念をアンブラスモアで勝つなど、重賞を4勝、通算で302勝を上げとったんや。

でもって、調教師の試験に受かった2008年の2月に乗り役を引退しとって、次の年に自分の厩舎を開業しとります。

ちなみに彦三さんは、1982年の有馬記念をヒカリデユールで勝つなど、重賞を18勝、通算506勝っちゅうエエ成績を残しとったんやから、尚介君は親父さんと比べられることが多かったんやけど、そのプレッシャーにも負けんで、初めの内から、

2009年→10勝・獲得賞金1億5675万円
2010年→25勝・獲得賞金3億2643万円
2011年→29勝・獲得賞金5億3376万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったし、2012年は、ゴールドシップを使った皐月賞と菊花賞と有馬記念や、ローブティサージュを使った阪神ジュベナイルFとか、重賞を9勝もして、「46勝・獲得賞金13億8516万円」っちゅう成績を残したんやから、彼が調教師に向いとるんは誰でもよう分かるやろう。

そんで2013年は、「重賞6勝を含む31勝・獲得賞金11億4842万円」と、キッチリ10億円の大台に乗せとって、2014年は、JRAだけで、「重賞6勝を含む41勝・獲得賞金11億8267万円」っちゅう成績を残しとったし、ジャスタウェイを使ったドバイデューティフリー(現在のドバイターフ)を勝って、その賞金300万ドル(当時のレートで約3億0555万円)を足したら、全部で「約14億8822万円」っちゅう、開業してから一番多い賞金を稼いどったんですわ。

その後の6年間は、

2015年→34勝・獲得賞金9億2356万円
2016年→33勝・獲得賞金8億5820万円
2017年→38勝・獲得賞金8億4011万円
2018年→42勝・獲得賞金10億4186万円
2019年→35勝・獲得賞金8億4034万円
2020年→36勝・獲得賞金9億0833万円

っちゅう形で賞金が伸び悩んどったんやけど、去年は、ソダシを使った桜花賞を勝つなど、42勝を上げて、今までで3番目に多い、「11億7357万円」の賞金を稼いどりました。

そんで今年も、ソダシを使ったヴィクトリアマイルを勝つなど、先週までに21勝を上げて、稼いだ賞金は「6億2087万円」と、去年の同じ時期(7月11日【日】まで)の「6億1807万円」を少しやけど上回っとります。

もちろん、今の尚介君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんでしょうな。

そんな中、今週は、1着賞金が3100万円の函館2歳Sにクリダームを登録してきましたんで、尚介君がメイチに仕上げてくると見とったし、実際、函館からワシのところに届いとる最終追い切りについての報告が、

「昨日、レースでも乗る予定の武豊君が芝コースに入れて、5Fが68秒7、終いの1Fが11秒8っちゅう時計を出しとりました。マジカルステージ(古馬2勝クラス)をコンマ8秒追い掛ける形の調教で、ゴール前で仕掛けられると、エエ伸びを見せて、最後はキッチリ同入しとりましたわ。追い切った後も元気一杯やったし、これなら力を出し切れるやろ」

っちゅうもんでしたから、エエ走りを見せてくれそうですな。

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須貝尚介厩舎が函館2歳Sに登録しているクリダームについて、「元調教師のHさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、万馬券を取りたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

「パーフェクトホースマンズ」のホームページ
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【 こ ち ら 】

元JRA馬主で、一口馬主クラブの代表も務めていた小栗範恭さんのブログ
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【 こ ち ら 】

今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。