阪急杯では、「中舘英二君の同期が使う馬」から目が離せません | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

こんにちは。

元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

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前走、1月9日(土)のニューイヤーSで勝ち馬ミッキーブリランテとタイム差なしの2着に入るなど、今までに「1億4099万円」の賞金を稼いでいる、藤沢和雄厩舎のアルーシャ(牝6歳・父ディープインパクト)は、次走の予定が3月13日(土)の中山牝馬Sになっています。

前にも何度かこのブログで紹介している通りで、藤沢君の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイと、2010年の共同通信杯を勝ったハンソデバンドで有名な、苫小牧市の樽前にある「藤沢武雄牧場」で、藤沢君は大学を出てから、お父さんの武雄さんの友達だった田中良熊さんがやっていた、登別にある「青藍牧場」の手伝いをしていた時に、「自分も競馬の仕事をする」と決めたそうです。

それから、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、4年くらい厩務員をやって、日本に戻って来た後は、1977年から、菊池一雄厩舎(皐月賞とダービーを勝ったカツトップエースなどを管理)で調教助手をやって、1982年から、佐藤勝美厩舎(札幌記念を勝ったサンエイサンキューなどを管理)で調教助手をやっていました。

そして、1983年からは、3冠馬のシンボリルドルフなどを育てた野平祐二厩舎で調教助手をやって、1987年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。

調教師になってからの藤沢君は、競馬ファンなら誰でもよく知っていると思いますけど、タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCS、シンボリクリスエスを使った2002年と2003年の有馬記念、ダンスインザムードを使った2006年のヴィクトリアマイル、ソウルスターリングを使った2017年のオークス、レイデオロを使った2017年のダービーなど、今までにJRAで、GIの32勝を含めて重賞を123勝もしていますね。

それに、勝ち星そのものも多くて、開業してから先週までに、現役で1番多い「JRA通算1527勝」という素晴らしい実績を残していて、2番目に勝ち星が多いのは、国枝栄君の「942勝」ですから、どれだけたくさん勝っているのかがよく分かるでしょう。

藤沢君の厩舎は、去年までの3年間、

2018年→52勝・獲得賞金13億6944万円
2019年→46勝・獲得賞金13億1871万円
2020年→46勝・獲得賞金12億2636万円

というかなりいい成績を残していました。

でも、今年は先週までが「2勝・獲得賞金7189万円」と、去年のペースを大きく下回っていて、「スタートダッシュに失敗した」と言わざるを得ない状況ですから、きっと、今の藤沢君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えている筈です。

それに、アルーシャは中山牝馬Sを最後に引退して繁殖入りする予定ですから、きっと藤沢君は、「花道を飾らせてあげたい」とも考えているのでしょうね。

という訳で、1着賞金が3600万円の中山牝馬Sに向けて、アルーシャをどう仕上げてくるのか、キッチリ確認して、馬券に活かしたいと思っています。

そしてここからは、鹿戸雄一厩舎が阪急杯に登録しているベストアクターについて、私の頼もしい仲間の一人、「元調教師のOさん」から届いた報告を紹介しておきますね。

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鹿戸雄一君は、天皇賞・秋などを勝ったニッポーテイオーでお馴染みの久保田金造厩舎から、1984年に乗り役としてデビューしていて、同期には、調教師になっている中舘英二君や、調教助手になっている木幡初広君と出津孝一君や、調教師を辞めて、今は競馬学校の教官をやっている坂本勝美君などがいますね。

マイネルプラチナムに乗った1998年の札幌3歳S(現在の札幌2歳S)や、ビーマイナカヤマに乗った2000年と2001年のガーネットS(今のカペラS)など、重賞を4勝、全部で346勝を上げていた鹿戸君は、調教師の試験に受かった2007年の3月に乗り役を引退しました。

それから鹿戸君は、乗り役の頃から調教を手伝っていた藤沢和雄厩舎で技術調教師になって、馬のことはもちろん、厩舎の色々なことを教わった後、増沢末夫さんと矢野進さんの厩舎を引き継ぐ形で、2008年の3月に自分の厩舎を開業しています。

そして、幸先良く、開業1年目には、矢野進厩舎から引き継いだスクリーンヒーローでアルゼンチン共和国杯とジャパンCを勝つなど、全部で15勝を上げて、「6億8738万円」の賞金を稼いでいましたし、2016年には、ビッシュを使った紫苑Sを勝つなど、今までで一番多い33勝を上げて、「5億7348万円」の賞金を稼いでいました。

でも、その後は、

2017年→26勝・獲得賞金3億8832万円
2018年→26勝・獲得賞金5億0124万円
2019年→25勝・獲得賞金4億6221万円

と、3年続けて2016年の成績を下回っていましたから、去年の鹿戸君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょう。

実際、去年は、ベストアクターを使った阪急杯で2016年以来の重賞勝ちを飾っていましたし、全部で25勝を上げて、一昨年を大きく上回る「5億1638万円」の賞金を稼いでいました。

そして、今年に入ってからも勢いは続いていて、エフフォーリアで共同通信杯を勝つなど、5勝を上げて、稼いだ賞金は「1億0537万円」と、去年の同じ時期(2月23日【日】まで)の「3勝・獲得賞金6779万円」を大きく上回っているんですよ。

もちろん、今の鹿戸君は、「この勢いを止めたくない」と考えている筈です。

そういった中、今週は、1着賞金が4100万円の阪急杯にベストアクターを登録してきましたので、私が鹿戸君でしたら全力で仕上げますね。

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鹿戸雄一厩舎が阪急杯に登録しているベストアクターについて、「元調教師のOさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、馬券に活かしたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

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今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。