
今日から「注文建築を建てる前に知っておきたい基礎知識」を「シリーズ」としてやっていきたいと思います。
今日はその第1段として「資金計画と見積もり」についてです。
家づくりに必要な費用には、どんなものがあるののかをまずは見ていきたいと思います。
必要になる金額やタイミングの目安を知り、家が建った後も上手にやりくりできるよう計画しましょう。
家を建てようと考えた時に、一番大切なことは資金計画です。
でも実際には工事に必要な金額とその内訳、支払い時期に関しても分からないことばかりかと
思います。
住宅ローンや自己資金の額に関しても、ご説明いたします。

家づくりに必要な費用
1. 建物本体工事費(建物本体を表します)
2. 付帯設備工事費(外構工事や床暖房設備・エアコンやカーテンと言った建物本体以外)
3. 諸経費(印紙代・水道局加入金・登記・保険・地鎮祭・上棟式費用・近隣挨拶費用)
例えば総予算4000万円で家を建てようと考えた場合、大まかな比率で分けてみると次のようになります。
1. 建物本体工事費 = 3000万円×70% = 2800万円
2. 付帯設備工事費 = 3000万円×20% = 800万円
3. 諸経費 = 3000万円×10% = 400万円
(実際には内訳が分からないので、あくまでも目安ですが。)
この金額のどこに何が含まれているのかは、非常に分かりづらいです。
そこで各項目に含まれる内容や意味をご説明しながら、具体的な金額の目安にも
触れてみましょう。
建物本体工事費とは
建物本体工事とは、基礎工事から始まり建物の骨組み、屋根や外装・内装や、
流し台や浴室・洗面台などを含んだ金額のことをいいます。
ハウスメーカー(以下HMと記載します)の中には、ここまでの工事費用を「坪単価〇〇円」と、
表記している会社もあります。
その際、「部屋にコンセントは二か所まで含む」とか、「窓の網戸はオプション」と
言った具合に、様々な条件があるようなので、そのことを正しく理解しておくことが大切です。
例えば「トイレの鍵はオプション」とか「部屋の照明器具はオプション」と、
後から知って慌てない注意が必要です。

付帯設備工事費用:建物の外部に必要な付帯設備の項目
o 地盤補強工事
地盤調査の結果、地盤補強工事が必要と判断された場合には、その費用は付帯設備工事として
計上される場合が多いです。
地盤補強費用は敷地形状や地盤の状態、敷地までの道路状況や施工の難易度によって
大きく変わってきます。
例えば30坪総二階の木造住宅の場合でも、地盤補強費用は50万円から200万円ぐらいの幅で、変わる可能性もあります。
o 外構工事
建物本体が出来上がっただけでは、家が完成したとは言えません。
フェンスを設けたり、駐車場を整えたりする必要もあるでしょう。
カーポートを設け、駐車場の門扉を設置するかもしれません。
建物の周囲に砂利を敷き、コンクリートで舗装する方も居るでしょう。
庭木や花を植える造園工事も必要ですね。
表札や郵便ポスト・宅配ポストの設置などもあります。
これらすべても付帯設備工事です。
建物内部に必要な付帯設備
o カーテン
家を新築すると、どうしても増えてしまうのが窓。
それらの窓に必要な物がカーテンです。
レースのカーテンと遮光カーテンの二重に設ける場合には、かなりの金額が必要となります。
目安とすれば建物の坪数×1万円~3万円ぐらいでしょう。
カーテンの布地によっては、もっと高額になるかもしれませんので、
しっかりと予算を見ておく必要があります。
o エアコン
エアコンは各部屋に必要な時代だと思いますが、本体工事費には含まれていません。
部屋数分のエアコン費用と取付工事費用が必要になります。
その際、室内機を室外機へ繋ぐ冷媒管やドレン管を隠蔽配管
(いんぺいはいかん/壁の中に隠す配管方法)とするのか、
露出配管(壁に這わせる配管方法)とするのかによっても費用が変わるので、
事前の確認が必要です。
また値段を安く抑えるために、建物完成後に家電量販店でエアコンを購入する方法も
ありますが、取付工事の際に不適切な位置に穴を開けてしまい、
せっかく苦労して考えた建物の美観を損ねてしまう場合や、気密性を損なう可能性もあるので、
建築会社と相談しておくほうがいいでしょう。
o 床暖房
床暖房は電気式や温水式といった熱源方法の違いによっても、金額に大きな差が生まれます。
床暖房は床材の種類にも影響を与えるため、本体工事費にまで追加費用が発生することも
あるので注意しましょう。
例えば、無垢のフローリングの中には、床暖房との相性が良いとはいえないものもあります。
柔らかい樹種の場合には、床暖房の熱によって反りや隙間が生じる可能性もあります。
建築会社とよく相談した上で、床暖房に適した床材を選びましょう。
o 薪ストーブ
薪ストーブも素材や形によって、値段に大きな幅が生まれます。
本体価格だけならば5万円程で買える製品から、100万円を超える高価な物まであります。
工事には本体の他に煙突をはじめとした周辺機器や、設置費用も必要になります。
薪ストーブの周囲の壁や床には、耐熱処理が必要となる場合もあり、
これらは建物本体価格に追加費用が発生します。本体価格だけを見て判断すると、
大幅に予算が変わってくるので注意しましょう。

その他
他にもオール電化住宅を考え、太陽光パネルの設置を希望される方が増えていますが、これらも付帯設備となるので、全体予算を考えた上での判断が必要です。
上記の他に既存建物を解体する必要がある場合には、その解体工事費が発生します。
解体費用は、木造住宅で坪単価5~8万円程。RC住宅ならば坪単価7万円~10万円程の
費用が目安となります。
敷地が傾斜地だった場合や、のり面がある場合には安全性を確保するための造成工事が必要となり、その費用もこの項目で見込んでおく必要があります。
簡単にご説明した付帯設備工事の項目ですが、例であげた総予算3000万円の住宅の中に、
全てを盛り込むとしたら、総予算20%の600万円で納めることは少し難しい場合もありえます。
諸経費とは
工事の初めから必要な諸経費の項目
o 地盤調査費用 5万円(スウェーデン式サウンディング調査)
o 建築確認申請費用 確認申請・中間・完了検査 約50万円
o 建築請負契約締結時の印紙代 2万円(1000万円~5000万円まで)
o 地鎮祭 神主さんへの御祈祷料 3万円~5万円
o 着工前の近隣挨拶手土産 1軒500円~1000円
o 上棟時の職人さんへの心付けとお赤飯代 1人5千円~1万円+1人1000円~1500円
o 建物完成時 保存登記・表示登記費用 保存・表示登記併せて30万円~50万
o 火災保険費用 10年間で10万円
他にも住宅ローンを組む際には、ローン保証料や事務手数料あるいは団体信用生命保険料など
への加入契約が必要となります。
つなぎ融資を利用する場合には、その費用も必要です。
他には水道局への加入金なども必要ですし、引っ越し費用や新居に合わせた新しい家具や
家電製品の購入も必要になるかもしれません。
大まかな費用の割合と内訳などをご説明しましたが、建築家に設計業務を依頼する場合は、
上記の他に設計監理報酬が必要となります。
その金額の目安は建築家ごとに違いますが、目安とすれば総工事費の8%~15%くらいかと思います。

自己資金の必要性
最近は自己資金なしのフルローンで、家を買われる方も少なくないと聞きます。
なかには「アパートの家賃と同じ額のローンの返済額で家が買えます」と、
記載した広告もよくポストに入っていたりしますが。。。
結論から言えば、全くのフルローンで家を買うのは厳しいと言わざるを得ません。
例えば本当に自己資金がゼロだと、地盤調査費用や印紙代、地鎮祭の祝詞代もローンで
支払うことになってしまいますが、はたしてそこまで住宅ローンで見てくれる金融機関は
あるでしょうか?
私の知る限りでは今のところありません。
つまり最低限の自己資金は持っていないと、家を建てることは難しいと思います。
では最低限とはいくらぐらい必要なのでしょうか?
一昔前には、家を建てる際の自己資金額は、総額の2割は必要と言われた時代がありました。
家を建てる際には、どうしても現金で支払いが必要なときが出てきます。
自己資金が無くても家を購入することは出来るかもしれませんが、
やはり安心して家を建てるには建設費用の1割から2割程度の自己資金は、
用意しておいた方が良いと思います。
住宅ローンは借りられる額ではなく返せる額で申し込む
たくさんの融資額を受けられると、大きな家を建てることも出来れば、
豪華な設備を設けることも出来て夢が膨らみます。
しかし、融資してもらう額は「貸して貰える最高額」ではなく「無理なく返済できる額」と
することが大切です。
家を建てることが目標ではなく、その家で快適な生活を送ることが目的なのですから、
返済に追われるようでは意味がありません。
また「家は建ててしまえばそれで終わり」ではなく、住んでいくことで
「定期的なメンテナンスが必要」となります。
その費用を用意しておく必要もありますし、アパート暮らしの時には必要なかった
固定資産税の支払いだったあります。
家を建てると電気代やガス代も、以前の生活時よりも高くなるかもしれません。
家の予算は、建てる前と建てた後のことを考えて、計画することが大切です。
PS
家とは全く関係のない話で大変恐縮ですが、先日老齢の両親が住む実家に帰っていたのですが、
母親の方が「皮膚ボーエン病」という病気が発覚しました。
調べてますとどうも皮膚癌の一種らいいのですが、詳しい方がおられましたら、
ご教示いただければ幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
hasegawa