住宅ローンを申し込む際には、奨学金の返済状況も審査の対象となります。
奨学金の返済が滞納していると、住宅ローンの審査に不利になる可能性があります。
本記事では、奨学金の滞納が住宅ローン審査に与える影響と、滞納してしまった場合の対処方法を解説します。
奨学金を滞納したら住宅ローン審査に通らない?
住宅ローンの審査時には、そのほかのローンと同様に奨学金の返済状況も
チェックの対象となります。
返済の滞納は、住宅ローン審査において、返済能力が低いと見なされ一般的には
大きなマイナス要素です。
そのため、奨学金の滞納がある人が、住宅ローンの審査に通らない可能性は高いでしょう。
住宅ローンの審査に影響する滞納期間の目安は「3ヶ月」です。
金融機関は、申込者のローンの返済状況などを確認するために、必ず信用情報機関に
照会をかけます。
奨学金の滞納が信用情報機関に登録されるのは、返還開始後6ヶ月が経過した時点で3ヶ月以上
延滞しているときです。
返還開始後6ヶ月が経過したあとは、毎月登録の判定が行われます。
一度滞納の情報が信用情報機関に登録されると、返還が完了しても、5年間は情報が残るため、
過去に滞納を起こしていた場合も住宅ローン審査に悪影響を与える可能性があります。
言い方を変えると、2ヶ月までの滞納であれば、住宅ローンの審査に影響しないということ
です。
しかし万が一滞納してしまった場合は、できるだけ早く解消しましょう。
奨学金を滞納しそうなときは猶予や減額を申請できる
奨学金には、災害や傷病、失業、経済困難などの理由で返還が困難になった際に利用できる
「返還期限猶予」「減額返還制度」という2つの制度があります。
このうち減額返還制度は、滞納したあとでは審査を受けられません。
信用情報に傷をつけないためにも、滞納する前に制度の申請を検討するとよいでしょう。
それぞれの制度の利用条件は、以下のとおりです。
■返還期限猶予
月々の支払いを先にのばし、期間を延長して返還できる制度です。
●猶予される期間:最長10年または事由が継続している期間
(経済困難事由の収入基準)
●給与所得の人⇒年間収入300万円以下
●給与所得以外の所得がある人⇒年間所得200万円以下
■減額返還制度
月々の返還金額を2分の1または3分の1に減額し、期間を2倍または3倍に繰り延べて
返還できる制度です。
●減額される期間:最長15年
(経済困難事由の収入基準)
●給与所得の人⇒年間収入325万円以下
●給与所得以外の所得がある人⇒年間所得225万円以下
「返還期限猶予」「減額返還制度」は、奨学金の返済が困難な場合に利用できる制度です。
返還期限猶予は、一定期間返還期限を先送りする制度です。返還すべき元金や利子は
免除されません。
減額返還制度は、月々の返還額を減額して返還する制度です。
返還期間が延長されます。
どちらの制度も、返還困難な事情の証明書が必要です。
返還期限猶予の対象となる返還困難な事情は、以下のとおりです。
· 病気、けが、障害
· 失業、収入の減少
· 災害
· その他、返還が困難な事情
減額返還制度の対象となる返還困難な事情は、以下のとおりです。
· 病気、けが、障害
· 失業、収入の減少
· 災害
· その他、返還が困難な事情
返還期限猶予と減額返還制度の違いは、以下のとおりです。
|
制度 |
特徴 |
|
返還期限猶予 |
返還期限を先送りする |
|
減額返還制度 |
月々の返還額を減額する |
|
適用期間 |
最長10年 |
|
返還期間 |
延長される |
|
返還総額 |
変わらない |
|
返還困難な事情 |
同じ |
奨学金の返済が困難な場合は、これらの制度を活用することで、返済負担を軽減することが
できます。
奨学金の返済が住宅ローンの審査に与える影響は?
3ヶ月以上の滞納がなくても、奨学金を返済中であることが、住宅ローンの借入額の判断に
影響する可能性があります。
住宅ローンの審査では「返済負担率」もチェックされます。
返済負担率とは、年収に占める借り入れ中のローン全ての年間返済額の割合です。
住宅ローンを融資する金融機関はそれぞれ、住宅ローン以外の返済額を含めた返済負担率の
上限を定めています。
返済負担率の計算には、当然奨学金の年間返済額も含まれます。
例えば、年収380万円の人が返済負担率の上限を30%と定める住宅ローンを借りる場合を
みてみましょう。
住宅ローン以外の借り入れがない場合は、年間返済額114万円までの範囲で、
住宅ローンの借入額が決まります。
380万円×30%=114万円
しかし、奨学金の返済が年間に18万円ある場合、借りられる住宅ローンの上限額は、
奨学金の返済額18万円を引いた96万円です。
(380万円×30%)-18万円=96万円
1年間では18万円の差でしかありませんが、総借入金額では数百万円の差がつくことになります。
住宅ローンを考えているなら奨学金の滞納はNG!
奨学金の返還状況や借入残額は、住宅ローンの審査にマイナスの影響を与える可能性が
あります。
特に3ヶ月以上の滞納をすると信用情報に傷が付くため、審査に通るのが難しくなる
でしょう。
一度延滞情報が信用情報に登録されると、完済後も5年間情報が残ります。
住宅ローンの借り入れを考えているなら、絶対に滞納はしないことが重要です。
滞納する前に、返還期限猶予や減額返還制度を利用するなどの対策をとりましょう。
最後に
奨学金の返済が滞納している場合は、早めに返済を完了するようにしましょう。
また、奨学金の返還方法を検討したり、金融機関に相談したりすることも大切です。
奨学金の返済が滞納すると、信用情報に傷がつくため、住宅ローンなどの審査に不利に
なる可能性があります。
また、奨学金の返済額も、住宅ローンの返済負担率に影響を与えます。
奨学金の滞納をしてしまった場合は、まずは返済を完了することが大切です。
返済が困難な場合は、返還期限猶予や減額返還制度などの制度を活用することも
検討してみてください。
また、住宅ローンの審査に不安がある場合は、事前に金融機関に相談することを
おすすめします。
最後に、奨学金の返済は、自分自身の将来のためにも大切です。
返済計画を立てて、無理のない返済を心がけましょう。
きょうは以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。



































