浜学園・公開学力テスト(新小3・3月)の難易度」からの続きです。⇒

 

浜学園は小学2年生から小学3年生に上がっても、3月時点では難度や演習量は大きく変わりません。小2の時点でアクセルベタ踏みでしたからね。とんでもない授業スピードで、かっ飛ばしていきます。それは小3になっても変わりません。

小2で「規則性を見つける」という単元を習うのは、四谷大塚と浜学園で同じです。数字の変化を表に書き出していって、「2ずつ増える」といった規則性を見つけることで、「10回くり返すと、20増えることになる!」といった予測を立てる練習ですね。
ところが同じ単元でも、浜学園では小2時点で早くも鶴亀算が登場します。四谷大塚では習いません。もちろん浜学園でも、鶴亀算を方式で教えるのは高学年になってからです。小2の時点では、足の数の変化を表に書き出していく解き方となります。

別の事例としては、「数列」という単元を習うのも、四谷大塚と浜学園で同じです。しかし、小2で群数列まで扱うのは浜学園だけでした。このような感じで、同じ単元であっても、浜学園の方がスパイラルの回し方が前倒しになっています。

ペースの早い浜学園の授業は、どんな速度で進むのでしょうか。鶴亀算の例で紹介します。塾での解説は何秒あると思いますか?

正解は2分(120秒)です。

問題文を板書して読み上げるのに20秒。1匹を亀(足4本)から鶴(足2本)に置き換えるごとに、足の合計が2本ずつ減っていくという規則性の解説に50秒。板書しながら演習問題を解くのに50秒。以上、おしまいです。
小2時点での鶴亀算は、「規則性を見つける」という単元の1問という扱いです。同単元では、むずかしい問題とチャレンジ問題で、併せて13問が並びます。1時間でそれだけ消化しないといけないため、鶴亀算の解説に2分以上は費やせないのです。

さらに言えば、基礎クラスではチャレンジ問題自体を扱いません。解説ゼロです。それでも月テストでは、クラス関係なくナチュラルに出題されます。
浜学園は復習主義。予習厳禁とされています。初見の鶴亀算を、わずか2分の授業解説で理解する(もしくは家庭学習に持ち帰って、次回テストまでに仕上げる)ことが求められます。「できる子」なら、2分で理解できます。逆に、そんな子でないと、本来なら「応用クラス」を受講してはいけないのです。

うちはパパ塾100%で半強制的に下駄を履かせて受講資格を得ましたが、本人の自走による自然体で得た資格でないため、授業スピードには付いていけません。たった2分の解説なんて、ぼーっとしているうちに聞き流して終わりです。困った! 本格的な中学受験勉強が始まる小4まで、あと1年しかないのに本当に困った!!


それでは、浜学園に比べるとスロースタートだった四谷大塚はどうでしょうか。

ちらっ。

ちらっ、ちらっ。

あーーーー、ほらほらほら! チラ見せしてきましたよ、その本性が!!!!

四谷大塚に代表される関東勢の特長として挙げられのが、難度の上昇カーブが、学年と共に急加速していくという噂です。スパイラルを前倒しする関西勢よりも、スタート時点こそ緩やかですが、結局のところゴール地点は同じですから。最初から同じペースを保つのか、後半一気に追い上げるか、その違いでしかありません。

もうね、小2と小3で、雲泥の差ですよ。浜学園と併塾していなかったら、あまりの難度急上昇にビビったと思います。
あと演習量が増えすぎ。2倍です、2倍。小2の時点では基礎問題しかなかったのですが、チャレンジ問題が登場してきました。レベル名まで浜学園と同じです。難度も、その名を名乗るのにふさわしいレベルになっています。

ただ、授業における解説の丁寧さは、まだまだ四谷大塚の方が手厚いですね。浜学園みたいに、テンポよく解説をかっ飛ばしていくことはしません。

あれ? でも授業時間は同じだよ?

むちゃくちゃ早口になってるーーーーーーーーッッッッ!?!?!?

息つく間もなく解説の連打です。時間当たりの情報量がヤバい。限られた授業時間内で、何が何でも丁寧な解説を盛り込んでやろうという涙ぐましい気概を感じます。
四谷大塚は、板書主義ではありません。ノートに書き写す手間を省いて、書き込み式のテキストを使います。考えること、聞くことに集中させるスタイルですね。予習主義のため、思考時間も解説時間とは別枠です。解説の途中、途中では「次に何する?」「どんなやり方だと思う?」「OK?」と問い掛けが挟まれます。だだし、そのペースは小2の頃と比べて、倍速ぐらいに速くなっています。

ちなみに浜学園は板書主義、復習主義です。先生が問題文を板書した後に「はい、答え分かる人~?」と聞いて、「できる子」が即答して終わりです。「できる子」は別枠で思考時間がなくても、先生の板書を書き写しながら思考して答えを出せる訳です。
このスタイルは、「聞く」「書く」「考える」を同時に訓練し、答案作成の記述スピードと正確さを養うためと説明されています。入試本番では、初見の問題に対し、のんびり考える時間など与えられませんからね。塾の基本方針として、「常在戦場」を掲げるだけのことはあります。

 

 

あと四谷大塚では理科と社会も始まりました。関西勢は入試科目に社会が存在しないケースもあるらしく、この辺りも関東勢とは違いがありそうです。

が、薄っぺらーーい!!

「(理科)草を食べる動物はどれかな?」とか「(社会)お家のお手伝いをしよう!」とか、まさに導入編といった感じです。これも小4になった途端に、一気に暗記ものをぶっ込んでくるんでしょうね。
暗記していて当たり前、その上で深いところまで理解しよう!的な要求がされるんだろうなと、今から戦々恐々としてしまいます。算数・国語で精いっぱいで、「中学受験向け勉強」としては理科・社会まで手を伸ばす余力ないのが現状です。

理科は(特定分野限定で)好きっぽいので、とりあえず「桃鉄」で社会にも興味を持たせたいんですが、興味ないことには本当に動いてくれない、我が家のゆうくんです。


⇒「目指す中学と、目指す理由の振り返り(前編)」に続きます。

 

最初から読む◆ 「中学受験」に療育っ子がチャレンジ!
◆ 「家庭学習」で四谷大塚の授業に追いつきたい!
◆ 「療育」(発達グレー)のあれこれ!