偏差値10ダウン! 底辺から1年も努力した結果」からの続きです。⇒

 

全国統一小学生テストのメリットは、中学受験業界において最大規模のビックデータに基づく予測データを頂戴できるということです。四谷大塚さん、太っ腹っ!!
その診断レポートの中に、「過去の得点推移」という項目があります。ここには、「あなたが目指す得点(=学力向上に成功した先輩の成績)の軌跡」というグラフが載っています。

つまり、ゆうくんと同時期に同成績だった先輩のうち、学力向上に成功したパターンでは、どんな成績の軌跡を描いたのか教えてくれるという訳です。


偏差値50台をキープした、国語のグラフがこちら。



どーん!!

すごい! 小6までにトップ層を目指せるって!? やったー、そんな訳あるかーい! でも夢いっぱいのグラフですね! 少なくとも偏差値50台から、60台に昇りつめた先輩方のデータが、四谷大塚さんのデータベースには蓄積されているということです。


さて、これが偏差値40台の算数だと、どんなグラフになるのでしょうか?



ずーん!!

横ばい! 横ばいです!! いや、辛うじて微増してる? 「学力向上に成功した」先輩の成績軌跡データが、これです。(本人比の)学力向上が、成績向上に結びつかないことが一目瞭然です。これは、偏差値40台から60台に昇りつめた前例が、統計上は「存在しない」ことを意味します。

 

(追記)
マスター先生からプロ目線で、データの読み方を教えていただきました! 2つのグラフの違いは、小2成績の違いではなく、科目の違いが要因ではないか? という観点です。
・ 算数は学年と共に難易度が変わるため、成長と成績が平行線になりやすい(成績が伸びにくい)。
・ できる子(センスが高い子)は楽しく算数できるが、苦手な子は好きになれない(嫌々なので勉強がはかどらない)。

つまり、算数好きに育てればOKってことですね! 好きこそ物の上手なれ!




こちらは、適当に作成したイメージ図です(実際のデータではありません)。全統小のデータによると、小2から小6で成績の大きく変わらない層が最多を占めるそうです。それはそうです。全員の成績が上がることは有り得ませんからね。
もう1つ分かっていることは、偏差値50前後の層は、上下のブレ幅が大きいことです。ボリュームゾーンであり、偏差値70に躍進する子がいる一方で、偏差値40以下に落ちてしまう子も混在しています。ところが、偏差値40以下や偏差値60以上は、そのブレ幅が収束する傾向があるようです。

つまりこんなイメージです。
「出来る子」→「出来る子」のままだよ!
「普通の子」→ すごくがんばれば「出来る子」になるよ! ふつうにがんばっただけだと「普通の子」のままだよ! サボってると「出来ない子」になるよ!
「出来ない子」→「出来ない子」のままだよ!


さて、ここで統計学のお話をさせて下さい。最もシンプルなデータ分析であれば、「説明変数(小2の成績)」と「目的変数(小6の成績)」のセットデータに基づき、数理モデル(予測するための数式)を生成します。
ここで2つの変数に、相関性(関係性)が認められないと予測モデルが成立しません。ところが、ある傾向が認められたデータ群からは、外れてしまった値が出てきます。統計学においては、「外れ値」と呼びます。「異常値」とも言いますね。データ分析には邪魔なので、通常はデータクレンジングという工程でお掃除(データ削除)します。

四谷大塚さんの予測値は、あくまでデータ分析に基づいていると推測されます。統計学上、レアケースは外れ値として捨てられているはずです。

もうね、「外れ値」を目指すしかない!!!!


前回の記事で、心温まるコメントやメッセージをくださった皆さま、本当にありがとうございます。その中で1つ、ゆうくんと同じ(※厳密には発達障害に「同じ」凸凹の子供は存在しませんけど)発達グレーっ子のお子様で、ゆうくんと同じくHクラス(標準クラス)からスタート。その後、Sクラス(応用クラス)、Vクラス(難関クラス)と成績を伸ばしている事例を教えていただきました。
決して易々と成績が伸びた訳ではないとのお話しですが、レアケースではあっても、可能性はゼロではないのです。光がっ、希望の光が見えたよ・・・っ!

全統小の結果を見て右往左往しているのはパパであるボクだけで、ゆうくん本人は「難しいテストは、出来なくてもいいの!」とケロリとしています。そこは反省してほしいところですが、精神的には凹むこともなくノーダメージな様子。

もうちょっと、ゆうくんと共にもがいていきたいと思います。統計データに打ち勝つぞー!!


⇒「全統小テスト(小2春)の結果:算数編」に続きます。

 

最初から読む◆ 「中学受験」に療育っ子がチャレンジ!
◆ 「家庭学習」で四谷大塚の授業に追いつきたい!
◆ 「療育」(発達グレー)のあれこれ!