雑学日記 その496(素朴な疑問編21)
みなさま、お疲れ様です。
2月も終盤となってきている今日このごろですが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今日も前回の続編です。
『ガス漏れ警報機はどうやってガス漏れを察知するのか?』
私たち人間がガス漏れに気がつくのは、人工的につけられたガスのにおいを嗅ぎ分けることができるからです。
では、ガス漏れ警報機の場合はどうなのでしょうか。人間の鼻の役割をする“においセンサー”のようなものがついていて、これでガス漏れを検知するのでしょうか。
答えはノーです。正解は、ガス漏れ警報機は、漏れたガスを燃やすことでガス漏れを検知するのです。これは一体どういうことなのでしょうか。
漏れたガスを燃やすとは、なんとも危険な方法のように思ってしまいますが、もちろんガス爆発などは絶対に起こらないようなシステムになっています。以下、家庭で使われているガス漏れ警報機の仕組みを簡単に説明しておきます。
家庭用のガス漏れ警報機には、つぎの2つのタイプがあります。
ひとつは、半導体式センサーを利用したものです。
これは、酸素と金属の化合した金属化合物の結晶体からつくった半導体感温素子というものを、ヒーターで常時200℃~400℃に熱しておきます。そして、万が一ガス漏れがあると、ガスはヒーターによって燃焼。すると、半導体感温素子の電気抵抗が変化し、それによってガス漏れを検知するという仕組みです。
もうひとつは、接触燃焼式センサーを利用したものです。
これは、白金線でつくったフィラメントに電流を流し、常時300~400℃に加熱しておきます。そして、ガスが漏れて燃焼すると、白金線の温度が上昇するため、その電気抵抗が変化します。それによってガス漏れを検知するという仕組みになっています。
いすれの方式も、漏れたガスを燃やすことでガス漏れを検知するわけですが、なぜ、漏れたガスが引火しないのでしょうか。
これは、センサーの部分が400℃の高熱でも、センサーの体積が非常に小さく、その熱エネルギーも極めて小さいからです。つまり、燃えるのは、小さなセンサーに直接接触したガスだけで、センサーには漏れたガスに引火させるようなエネルギーがないのです。
さて、いかがでしたでしょうか。
それでは、次回までごきげんよ~!