徒然なるヨッシ~の雑学日記 -4ページ目

雑学日記 その499(素朴な疑問編24)

みなさま、お疲れ様です。

 

5月も最終日となり、梅雨の足音が近づいてきている今日このごろですが、いかがおすごしでしょうか。

 

それでは、前回の続編と参ります。

 

 

『圧力鍋はなぜ短時間で調理ができるのか?』

 

圧力鍋を一度でも使ったことのある人は、そのあまりの便利さに二度と手放せなくなることが多いそうです。

たとえば、圧力鍋でごはんを炊けば、所要時間は5分ほどです(蒸らし時間はのぞく)。このほか、シチューやカレーなどの煮込み料理も、通常の3分の1から4分の1の時間でできてしまいます。

圧力鍋のパワーの秘密は、鍋のなかの気圧を高く保ちながら加熱するところにあります。

では、なぜ気圧を高くするのかといえば、水の沸点(沸騰する温度)を高くするためです。

3000m級の山に登り、そこでごはんを炊いたことのある人ならご存じのとおり、気圧の低い高所でごはんを炊くと、芯が残りやすいです。これは、気圧が低いために水の沸点が低くなったからです。そのため、ごはんが生炊きのような状態になり、芯が残ります。

圧力鍋は、その逆です。頑丈なフタで鍋を密閉することで、中の気圧を高くして沸点を上げています。鍋の中の気圧はメーカーによって違いますが、だいたい2~4気圧といったところです。すると沸点は120~150℃にもなります。

実は、水は完全に密閉した状態だと218気圧、沸点は374℃まで上昇しますが、これでは高温すぎて調理には逆に危険です。そのため、圧力鍋はわざと蒸気を逃がすことで気圧を4気圧以下にして、沸点が150℃以上にならないように調節しています。

そんな高温状態で調理すれば、当然、材料に速く火が通り、調理時間が短くなるというわけです。

炊飯や煮込みなど、水を使う料理なら、どんな料理でも短時間でできてしまう圧力鍋ですが、高温で調理すると栄養分が失われるのではないかという心配が発生しそうです。

しかし、ご安心ください。確かに、高温で調理すると栄養分が失われそうに思いますが、調理時間が短いため、栄養分の損失割合はふつうの鍋での調理とほぼ一緒です。

ただ、ふつうの鍋より蒸気を逃がさないので、ミネラル分は圧力鍋で調理したほうが、たくさん残ることが分かっています。

さらに、加熱時間が短くなれば、ガス代の節約になることはいうまでもありません。

圧力鍋は、体に優しいだけでなく、地球にも家計にも優しい鍋とも言えます。

 

 

 

さて、いかがでしたでしょうか。

 

それでは、次回までごきげんよ~!