雑学日記 その500(素朴な疑問編25)
みなさま、お疲れ様です。
早いもので、6月ももう終わりの時期となってきた今日このごろですが、いかがおすごしでしょうか。
めでたいことに、今回で500回目に突入しますが、記念に特別なことは、なにもしません。(笑)
ただ、御覧になっている皆様のおかげで、500回も続けることができました。
改めて、お礼を申し上げます。
さて、今日も前回の続編です。
『コンセントの穴の大きさが微妙に左右で違う理由とは?』
コンセントの穴をじっと見つめてみると、あることに気づかされるはずです。
上下に穴のあるコンセントならば上のほうが、左右に穴のあるコンセントならば左のほうが、2ミリばかり長くつくられているのです。コンセントの穴など、豚の鼻のように、左右対称の穴だと思い込んでいた人にとって、この発見は、ちょっとした衝撃でしょう。はたして、この大小の違いは、何を意味しているのでしょうか。
長く作られているこの穴は、専門用語でいうと「アース」してある穴と言います。
アースとは、地球のことです。その言葉どおり、この穴は地球につながっているのです。そして、そのことは、地球上に電気が流れていることの証にほかならないのです。
かつて、漏電防止のブレーカーが設置されていなかった時代では、家庭でも地球に電気が流れていることを証明する実験を行うことができました。電球から伸びたコードの一方をコンセントの右側に差し入れ、もう一方を地面に打ち込んだ鉄杭につなぎます。すると、地球に流れる電気の力により、見事に電球に明かりが灯ったのです。
しかし、不思議なのは、人工的に大量の電気が生み出せる現代において、なぜ、わざわざ「アースする」必要があるのでしょうか。
実は、それには大きな理由があります。電力会社から送られてくる電気は、電信柱に届いた段階では、6600ボルトという高電圧で配線されています。その高電圧が、電柱の上に設置された変圧器によって100ボルトに下げられて家庭に供給されているわけですが、もし、この変圧器が故障してしまったら、どういうことになるのか?
6600ボルトの高電圧が、ストレートに家庭に流れ込めば、ブレーカーはいっぺんに壊れ、火災が発生する可能性が高くなります。しかし、コンセントの一方が地球につながっていれば、たとえ変圧器が故障して6600ボルトの高電圧が家庭に流れ込んでも、地面に流れていることによって、危険が回避できます。
コンセントの左側の穴が「アースしてある」のは、そのためなのです。
さて、いかがでしたでしょうか。
それでは、次回までごきげんよ~!