春の養生について 『素問』から
お久しぶりです 真明です1月から 体調を崩しており なかなか更新できませんでした微熱が続いており 最初はコロナにかかってしまったかなと思いましたが鉄欠乏性貧血と医者に言われ それから大学病院を紹介され色々 検査をしているところです。まぁ そういう状態の自分が養生についてご紹介するのも恥ずかしいかぎりなのではありますが前回の冬の養生に続き 春の養生についてご紹介したいと思います2月3日が立春になりますので、今回は鍼灸師の聖典である『素問(そもん)』(およそ2000年前の医書)における春の養生についてのご紹介です。 立春からは大分 時が経ってしまいましたが・・・春の季節、すなわち立春から立夏までの3カ月を発陳(はっちん)と称します。この季節はまるで種から芽が出るように、気が徐々に発生し始める季節であります。私たちの感覚としては、冬の寒気が緩み、物事が始まる予感を感じさせ、何かしら自然と悦びを感じる時期です。自然界の天地の気の交流も次第に活発になり始め、動植物をはじめ、すべてのものが息を吹き返したかのように動き始める季節でもあります。少し遅く寝て早く起き、庭に出て歩幅を広くしてゆったりと歩くのが良いのです。身体的には、髪の毛を解きほぐし、服装もゆったりとして身体を緩めるようにするのが自然に適っています。精神的には、今年はこれをやろう・あれもやろうと、やる気を起こし、何事も生まれよう・伸ばそうとするのがよろしいのです。しかしながら、どうせ無理だから、無駄だからやめておこうなどと制限を加えるような心持は、春の気にそぐわないのであります。またやる気を育てようとするのは良いのですが、考えすぎてやる気が失せるようなことは避けるべきです。人に対しても、褒めたり励ましたりするのはよろしいのですが、虐げたり罰したりすることのないように心掛けるのがよろしいのであります。春の気というものは、「生まれる」「始まる」という気が自然界に満ち溢れますから、自然の氣に応じて人もまた、「伸ばそう」「育てよう」とする春の気に応じた心持と所作が道に法った過ごし方なのであります。もしこのような自然界の気の法則に逆らう生活を送っていますと、肝の臓を傷ることになります。そうしますと、夏は炎暑の季節であるのにもかかわらず、身体が冷えっぽくなり、やる気の起きないなんともつらい状態になってしまいます。それはまるで、若葉を十分に出せない樹木が、夏になって枝を伸ばすことが出来ない姿の様です。春の過ごし方の誤りは、ひと季節遅れて夏に現れてくるので、この事を良く理解しておくのがよろしいのです。ですから、春にしっかりと若葉を生じていなければ、せっかく成長させ、盛んにしようとする夏季の気を受けることが出来ないのであります。残念なことに、夏の伸ばそう、伸ばそうとする気を受け取れる人は少ないのです。冬に縮こまったカラダと心を開放するのが春の上手な過ごし方です。春を上手に過ごすと夏にはさらに伸びるというのが自然の道理。春は新しいことにチャレンジするのにいいですね!