しまなみライドの記録 その9 向島から尾道の巻き | atx840な日々~ ver cycling

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お晩でございます~

北海道は苫小牧のATX840 でございます!

 

 さて、1回お休みしていたしまなみライド、今回は因島から渡船で尾道に戻り、坂を登って山上の広島空港に到着するまで。

 

 前回のログ

 

 しまなみライド最後の橋になる因島大橋を走る。ここは、最初に書いたように2段構造になっているので、クルマに突っ込まれる心配もない。ただ、その分橋の全容が見えないのと、眺望がイマイチというところである。

 


因島大橋 名残惜しい・・・

 

 名残惜しいが、橋を渡り切り曲がりくねった坂を下る。ちょうど前にいいスピードで下っている方を発見、フォームがカッコよかったので、ちょっと真似しながら僕もいいスピードで下る。

 以前何かで読んだのだが、コーナーではイン側の膝を少し出す(開く)と、コーナーリングが安定するという。前の人はそれを実践していた。クリートでシューズがペダルに固定されているのでやりにくいが、そのフォームを取ると、本当に安定するから不思議だ。

 調子に乗って下っていると、ブラインドコーナーで突然原付がイン側ギリギリでコーナーリングしてくる。ヤバい!と思って、リアブレーキを少し強くかけすぎ軽くロックしてしまった・・・

 しかし、タイヤのグリップが良かったのか、スリップダウンは免れた。とっさに、フロントブレーキに力が入らなかったのも幸い、体が覚えていてくれた。

 


因島大橋出口

 

 やれやれ、あそこでやっていたら、擦り傷だらけで唸っていたことだろう。大山神社、大山祇神社の御利益か。はたまた、生口島の黄色いポストの御利益か・・・
 向島に上陸して少し走ると、因島大橋の下をくぐることができるので、橋の構造がよくわかる。二重構造は安全だけど、コストがかかるのではないかなぁ、なんて余計な心配をしたりする。



鋼製桁の構造がよくみえる


 定時の休憩時間になり、ちょうど来るときに寄った自販機があるスペースで給水と休憩。橋を見ていたら、海上保安庁のヘリコプター搭載型巡視船が通過していた。あとで調べてみると、この船にはなかなか興味深い経歴があった。

 

海上保安庁巡視船 PLH-06 「おきなわ」


 このPLH-06は福岡海上保安部(第7管区)の船で、以前の艦名を「ちくぜん」といい、1999年の能登沖北朝鮮不審船事件に出動、1953年以来の威嚇射撃(20㎜機関砲)を行っている。その後、尖閣諸島の領海警備の強化のため、沖縄海上保安部(第11管区)に配置換えされ艦名も「おきなわ」になった。なぜ、ここを航行しているかはわからないけど、凄い船を見たんだなぁ・・・と今更ながら思う。


 休憩後、また走り出すがレンタサイクルやツアーのサイクリングをよく見るようになった。今日は天気もいいし、風もない。安全に走ってほしいものだ。
 向島は人もクルマも多い感じがする。しまなみ島走MAPでも、渋滞でクルマ多いとか、道が狭いなどの注意書きがあったのを思い出した。島が本州(尾道)にごく近いからなのだろうか、他の島とは少し雰囲気が違うように感じた。

 

渡船のりば


 街中をしばらく走行すると、渡船の乗り場が見えてきた。昨日の朝に尾道から乗ってきた渡船を、今度は逆に渡ることになる。待っている人は少なく、船の接岸が良く見える一番前に立つことができた。

 



 10分くらいで渡船が来て、尾道から来た乗客が降りてから乗船。これまた、眺めが良い?一番前に立つ。

 


 ゆっくりと進む渡船が尾道の桟橋に到着、ここでしまなみ海道の終点となった。


尾道へ上陸直前


 しまなみ海道の終点に到着、感慨にふけるわけでもなく次の目的地を目指す。お昼を先に食べようか、とも思ったが間食ばかりしていたので、たいしてお腹がすかない。なので、先に買い物に行くことにした。
 一昨日泊まった尾道ロイヤルホテルを通過、目的地は少し先の商店街の中にあるお酢屋さんである。1泊目で飲んだ酢ワーが気に入り、そこでお酢を買っておこうという魂胆だ。

 

尾道造酢の販売所


 グーグルマップの案内で目的の「尾道造酢」に到着するのだが、シャッターが閉まっている・・・ また定休日か?と思ったが、ネットでは営業しているとの表示。おかしいなぁと思いながら、周りをキョロキョロしてみると、閉まっているお店の角の路地の先に販売所がある旨の看板を発見! 

 早速行ってみると、お酢の匂いがプンプン漂う、工場の受付のような販売所があった。ここで目的のお酢を購入、無理やりバックパックに入れるとさらにパンパン、また重くなった(笑)。

 まあ、あとは空港まで行けば良いし、残り30㎞くらいなので大したことはないだろう、と軽く考える。

 


尾道ラーメン「しょうや」


 さて、お昼ご飯はどうしようか? そういえば、こっちで名物のラーメンを食べていないなぁ、と思っていたところ路地でラーメン屋さんを発見!ネットでの評判も良かったので入ってみた。これが、あとでヨメに怒られる原因にもなるのだが・・・

 

背脂たっぷりの醤油ラーメン


 尾道のラーメンは、魚の出汁を使う。また、麺はちょっと太めのストレート、北海道のように縮れていない。ここで、よせば良いのに、チャーハン付きのランチセットを頼んでしまった。ほどなくして、背脂が沢山浮いた醤油ラーメンとチャーハンが目の前に置かれる。

 

チャーハンも美味しい♪


 味の方は、汗をかいたせいもあって、スープが美味しい。ダシの味もいいので、調子に乗って半分以上すすってしまってから、ヨメの顔を思い出して飲むのをやめた(笑)。お腹いっぱいになり、空港までのエネルギーは注入できた。

 空港まで一昨日来た道を折り返す予定だったが、来るときは暗い道を走ったのでイマイチ周りの風景の記憶が残っていない。なので、地図を見ながら走るのだが、昼間は交通量も多く、走るのに気を遣う。 

 三原市までいったところで、最後の激坂を思い出し、同じルートを行くか、別のルートにするかコンビニの駐車場でしばし考える。本当なら、前日に宿でゆっくり考えれば良かったのだが、日記を書いて飲んで寝てしまった僕が悪い・・・自業自得と思い、少ない時間でスマホを操作してルートを検討する。
 その結果、細い県道だけど来た時とは違う道で、どのくらい勾配がキツイかわからないけど、知らないから心配のしようもないし、来た道と違う道を走りたいので決断した。そうと決まれば、あとは進むだけである。

 

 

渋滞・・・ 向こう車線はスイスイ


 三原市を過ぎたところで、尾道方面へ向かうR2バイパスの入り口があるのだが、ここでスカニアのトレーラーが故障して道の真ん中で止まっている。なので、R2バイパスの入り口は大渋滞だ。反対に、広島方向に走るほうの車線は渋滞が解消して、皆スピードを出したくてイライラしているはずだ。車道を走るか、自転車通行可になっている歩道を走るか迷ったが、路側帯も狭いし渋滞が終わったのに邪魔な自転車がいるのは嫌だろう、と思ってゆっくり歩道を走ることにした。歩行者もほとんどいないのが幸いだった。

 来た時と同じルートだと、沼田川沿いにR2を走り、途中県道33に入って82の登りを迎えるはずだった。しかし、帰りはR2をもう少し広島方面まで走り、ローソンが見えたところで県道59に入り広島空港へ到着するルートに変更した。ローソンの分岐に着いた時にはボトルが空になったので、ポカリスエットを購入した。少し休憩してから空港の山に向かって走る。

 

実際のログ 青が帰り、緑が行きのルート


 最初は細い道だけど、交通量も少ないし坂も緩いので気持ちよく走っていた。しかし、山陽新幹線をくぐり、高速道路(山陽道)をくぐったあたりから様子が怪しくなってきた。

 

 激坂だ・・・ 少なくとも、その時の僕にはそう思えた。実際の勾配は最大で8%くらいだろうか? 昨日の疲労もあまり取れていないこともあり、ペダルを踏む脚に力が無くなってきた。地図で検討した際、ヘアピンカーブがあるので怪しいなぁ、とは思っていたが・・・

 


 ここで無理をしてフラついて、転倒でもしたら目も当てられない。ナビを見ると、ここから空港まですべて歩いても2時間くらいなので、遅くても19時には着くだろうと計算、キツイ坂が終わるまで自転車を押して歩くことにした。大した距離では無かったと思うが、勾配が緩くなって交差点が見えたところで休憩と給水。

 

歩いていて見つけた野生のラン


 乗る前に、ふとリアタイヤを見てみると、エアが抜けてスカスカになっている。このときは何も考えず、携帯用ポンプで空気を入れて走り出したのだが、今思えばおかしい。こんなに早く空気圧が下がるはずがないのだ。

 ここからは数キロだったので、その後走っても気が付かなかったのだと思うが、北海道に帰ってからタイヤをよく見てみたらパンクしていた・・・ 

 


 ガラスか何かの破片を踏んだのだろう。そんなことにも気が及ばないくらい疲労していたのか? 

 しっかり見たはずなのだが・・・あぶない、あぶない。

 

ガラスなんかでは無かった・・・タイヤ交換で発覚(笑)


 坂を登り切り、滑走路の下にあるトンネルをくぐって、やっと広島空港の敷地に入ることができた。

 

 

 しかし、ここからがまた難題で、自動車専用道路の標識があったり、2車線で歩道が無かったりと、どこを走って良いのか迷ってしまう。また、空港内の道路は一方通行があるし、歩道に入ると横断するところが少ないうえ、生け垣があるので容易に車道と行き来できないのだ。

 


 スマホを確認しながらやっとの思いでホテルに到着、入り口のサイクルラックにドマーネを駐輪して、やれやれとベンチに腰掛ける。

 明るいうちに到着して良かった、と改めて思った。


 このツアー一番のヤマは今日だったようだ。無事故でたどり着くことができたのは、大山神社と大山祇神社の御利益だろう。感謝である!

 

次回は最終回! 空港で晩御飯のあとホテルで一泊、苫小牧に帰宅するまで。

 

冗談で言っていた通り、その10まで来た(笑)