2013年 4月中旬~ イレッサ治療開始 | 雨奇晴好(うきせいこう) のんびり日記

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2013年3月、夫に突然の「肺がん宣告(ステージⅣ)」、あらーそっかーじゃあのんびり楽しく過ごそうね!と誓った夫婦の日記です。
のんびりぐうたら夫婦の日記です。それでもいいよー!という方のみご覧下さい。※拙ブログの画像・文章の無断転載はご遠慮下さい。

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※2013/4/21 23時追記・編集しました。


* * *

夫は検査の結果、「EGFRの遺伝子変異が陽性」と判明しました。

4/16(火)に入院、4/17(水)の朝よりイレッサの投薬治療が始まりました。


前回の入院当日の面談で、「EGFRとALKの遺伝子検査をしているから」、ぽつりと先生が仰いました。

聞いたことのない単語だったので咄嗟にメモにして、帰宅してすぐにネットでググりました。そこには「EGFR遺伝子」に変異があれば、「イレッサ」という薬が良く効くらしい、という記事が幾つも表示されていました。

私は「もしかしたら」と興奮して、夜中まで幾つものサイトを巡りました。

一縷の望みを託しつつ、でもそちらに全てを注がない様に思考にブレーキをかけて検査結果を待ちました。気取った書き方ですね。でも本当にそんなイメージでした。

ですので、「EGFR遺伝子変異が見られました」と先生から訊いた瞬間、全身から力が抜けたのを覚えています。


再入院初日の先生との面談で、夫の抗がん剤は「イレッサ」を服用する、という方針に決まりました。

方針というよりも、イレッサしかない、というニュアンスです。

その後、イレッサの副作用について長い時間をかけて説明を受けました。

夫と私は疑問に思うことは素直に質問しました。


副作用の「間質性肺炎」については、「イレッサ訴訟」のニュースを見聞きしていたので、こちらに一番時間を割いていたと思います。

副作用は怖いけれど、夫にイレッサが使用できる!自分は喜びの方が勝っていました。

またもや興奮状態のまま家に帰り、お風呂上りにぼーっとしていた時、胸の奥に潜む重さ=現実に気付きました。


「果たしてイレッサは夫に効くのか」

「効いた場合、イレッサはいつまで効くのか」

「『効くまで』飲み続けなければいけない。ではいつまで?」

「イレッサの耐性は、平均で約10ヶ月。ということは?」

「イレッサが効かなくなった時は違う薬を使用する事になる。しかし果たしてそれがいつまで効くのか」


私と夫は、いわゆる「余命」を訊いていません。

夫はもしかしたら、既に訊いているのかもしれません。でもそれを夫に聞く勇気がありません。



実は、私は夫の肺がんがステージⅣである、というのを夫より先に知っていました。

地元の病院 → 紹介状で市立病院、胸水の検査・がん細胞発見 → 紹介状で現在の病院、という経緯を辿っている夫ですが、「肺がんの可能性が高く、ステージで言うとⅣです」という診断は、市立病院で既に出ていました。そして、それは私ひとりの時に聞いていました。


市立病院での初診時、肺のCTから「胸水が溜まっている」と診断を受け、胸水の細胞検査に加え、痰を持って来る様にと言われました。

仕事の夫に代わり、彼の痰を(痰が出ず、実際は唾液でしたが)二回目に運んだ翌々日、受付で「先生からお話があります」と言われました。

この時点で「ああ、そうなのか」と納得したのを覚えています。

胸水が溜まっていると聞いた段階で、自分なりにネットで調べて「夫は癌かもしれない」とおぼろげに思っていたので、不思議と動揺はしませんでした。


左肺が真っ白に映るレントゲン写真を、私と先生のふたりで見ていました。

「〇〇(夫)さんの胸水からがん細胞が見つかりました」と、先生の言葉を聞いた瞬間とその後ですが、「ドラマや映画だと息を呑んだり泣いたりするけれど、実際は違うんだなあ」と、レントゲン写真をぼんやりと見つめるのみでした。

驚いたり、泣いたり、という感情は不思議と湧きませんでした。


胸水が溜まる=肺がんの可能性が濃い、胸水にがん細胞が出た場合はステージⅣ。肺がんの余命。ステージⅣの生存率……。

この数日、夫に内緒で調べた内容が脳内をぐるぐると巡り、「余命」という言葉だけが濃く浮かびました。

私は「夫の余命はどれくらいですか?」と尋ねました。自分でも驚くほど普通に訊いていました。

市立病院の先生ですね、この時ね、顔をくしゃ、と歪めたんです。

ででね、「いやそれは今は何とも言えない、検査してからでないと」と仰ったの。

この時にね、「ああ、夫はかなり悪いんだな。余命も嘘でも〇年です、って言えない程進行してるんだな」、と悟ったんです。

あ、きちんと検査していない段階で不確かな事は言えない、というのは充分理解しています。


なので、という訳ではありませんが、治療をしているこの病院の先生には敢えて訊いていません。

理由にはなっていないけれど、「イレッサの耐性の平均は約10ヶ月」というのがひとつの目安なんだろうな、とぼんやりと思う反面、いや、平均というのはあくまでも数値だけであるから、と、余命に関しては霞のかかった状況です。

知っておいた方がいいのか、いや、それを知ってどうなるのだ、「人事を尽くして天命を待つ」という言葉があるじゃないか、いや、それは余命を知るからこそ「人事を尽くせる」のであって、と、時々ぐしゃぐしゃになります。



ばかもーーーーん!!ごらーーー!!!あほかーー!!

お前がぐしゃぐしゃになってどうする!!怒!!

一番辛いのは、一番大変なのは夫なんだ!!!

さあ笑え!!声を出して笑え!!!!


えーと。イラッとしたらすみません。

はっはっは!!笑ってます。笑ってますよー!!どうだ!

笑う門には福来る!!^^



イレッサは効きます。

がん細胞は小さくなります。

夫は元気です。笑顔です。みんなも笑顔です。


言霊。



* * *



干し野菜ですね、干物専用?の三段タイプの網を購入しました。

ファスナー式で虫もシャットダウン!w 虫こなーずテクノ~♪です。笑

いやこれがものごっそ便利で!!野菜を干しまくってます。

画像、時間があったら貼付してみます。自分でも出来るかなあ??