バラナシのことを書こう | 知財業界で仕事スル

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知財業界の片隅で特許事務所経営を担当する弁理士のブログ。

最近は、仕事に直結することをあまり書かなくなってしまいました。

本人は、関連していると思って書いている場合がほとんどなんですが…

インド出張が終了を迎え、日本から合流していた弊所メンバーとも別れて、デリーの空港で米国行きの便を待ちながらこのblogを書き始めた…



日本からの合流メンバーが「ゴールデンウイークの後半は、どうしても私用があるんですよ」と言うので、予定を少し早めにずらせた結果できたインドでのウイークエンドを“バラナシ1泊旅行”に費やした。

バラナシの名所についての一般向け情報は、膨大な量がインターネット上にあふれているので、ここでは省略する。
以下、きわめて個人的な経験について書いておこうと思う。

土曜日(4月28日)に到着して最初に行ったのは、日本寺を含む寺院めぐり。デリーの旅行会社で段取りをしてくれた運転手が勝手に連れて行ってくれた。
その寺院のひとつ、チベット仏教の寺院で撮った写真がこれ。

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この煙をみて、「すごいな~、死体を焼く煙って」と私が深く感動しているところを、同行者が撮ってくれたのが、この写真。

バラナシに住んでいると、これが毎日みえるのか。バラナシに住む人たちは、これをみて生死の無常を自然に感じ取っているんだなあ。…というようなことを同行者と話しながら、大納得しているところである。

ちなみに、私が着ているのは、半袖シャツを持っていかなかった前回の出張(バリ島)の際に現地で買ったインドネシア柄のアロハシャツみたいなシャツ。このシャツを着た私はインドでは相当に浮いていたと思う。インドとインドネシアは国の名前は似ているけれど、服の柄については、まったく類似点がないと言ってよい。



翌日の日曜(29日)の早朝に、ガンジス川の日の出を観にいった時に撮ったもののひとつが次の写真。火葬場を遠くから撮ったもの。火葬場は写真に収めてはいけないと言われているのだが、ボート漕ぎにそういわれる前に遠くからこれは撮った。

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これからわかるように、遠くの寺院からみた煙とはだいぶちがう煙が出ている。寺院からみた煙のような“重さ”はなく、軽い感じの煙があがっている。しかしそのときには、その違いを、そのように分析できなかった。




煙の質の違いにハッと気づいたのが、下の写真のところに遭遇したときだ。

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早朝のガンジス川ボートツアーを終え、混沌の極みと言ってよいようなマーケットを歩いていたら、煙がでている店がある。よくみたら、火事になった店だった。それも、まだ煙が出ているくらいのフレッシュな火事現場。

昨日(土曜日)にチベット寺院からみた黒煙は、実はここから出たものだった!あの黒煙は死体を焼いて出たものではなく、商店の火事から出たものだった。たくさん居た野次馬のインド人の一人に聞いたところによると、プラスチックが燃えたらしい。なるほど、それならドス黒い煙になって当然だ。

この商店に偶然に遭遇しなかったなら、私はこれからずっと一生、あのチベット寺院でみた黒煙にまつわる分析をもとにインド人の死生観を語り続けたにちがいない。私は、こんなのを種にテキトーにお話をつくるのは得意なのだ(笑)。しかし、その話は、いかに巧妙に作られたとしても、実は間違っているのだ。偶然にもその間違いに気づくことができたのは幸いだった。
ちなみに、この商店は、次の写真にあるような、こんな雰囲気の通りに面している。

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この写真を10年前に撮ったものだとしても、まったく違和感はあるまい。画質などの技術的な面を除けば、この風景は50年前のものだと言っても違和感はないだろう。


次の写真は、商店街の複雑に入り組んだ裏路地(そこにも所狭しと小さな商店がひしめきあっている)の少し広いところで遊んでいた少年たち。遊びは、当然、クリケットだ。

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今回のバラナシツアーの目玉のひとつは、下の写真にあるイーバ・カフェを経営されている杉本さんに会うことだった。

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杉本さんは、「インドで暮らす、働く、結婚する」という本の著者でもある。この本を読んで感動した私は、杉本さんに連絡して会ってもらったのだ。この本については、ここで以前に書いた(http://ameblo.jp/yoshikunpat/entry-10755683196.html)。

杉本さんのカフェは、バラナシの喧騒から少し外れた、(バラナシ基準で)かなり静かで落ち着いた場所にある。
杉本さんは、このカフェの建物の上の階で、インド人の奥さんと娘さんと共に暮らしておられる。ミーティングの途中で、奥さんも娘さんと共に2階から降りてこられ、杉本さんからだけでなく奥さんからもいろいろと面白くも有意義な話を聞かせてもらった。

おどろいたのは、それから2日後に二人目のお子さん(男の子)が生まれたこと。妊娠されているとのことだったが、お会いしたときには出産がそんなに近いとは想像だにできなかった。
いずれにせよ、元気な赤ちゃんがまれたとのこと。おめでとうございます!

ちなみに、写真の左の方でインドネシア柄のシャツを着ているのが私で、寝そべっている牛をビデオに収めているところ。



最後に、やはり少しは沐浴場で撮った写真を紹介しておこう。
次の写真でもわかるように、ガンジス川は、ゴミ溜めみたいになったところもあるような“汚い”川だ。そこで、インド人の皆さんは沐浴をする。

一番下の写真は、ガンジス川のほとりで洗濯をしているところ。我々がみたときには、どうみてもホテルのシーツを洗っているらしかった。うーん、私が昨晩使ったシーツもひょっとしてここで洗われたのだろうか?もしそうだったなら、アリガタヤと思うべきなのか、汚ねーと思うべきなのか。

下の3枚の写真の並びは、下流から上流へという流れになっている。ということは、洗濯に使われた水を使ってその下流で沐浴をし、さらにその下流に船乗り場がある(その船乗り場周辺でも、さらにそれより下流でも沐浴している)。そしてそれらよりさらに下流に火葬場がある。火葬場から出る灰はsそこからガンジス川に流される。人が生まれ、人が死に、その灰がガンジス川の水とともに流れ去っていく。諸行無常...

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さぁーて。さぁさぁ仕事モードに入ろう!