2023年4月14日(金)、ついに新宿歌舞伎町に開業する複合高層ビル「東急歌舞伎町タワー」。地下にライブ・シアターホール、地上階には映画館「109シネマズ」、そしてホテル(5月19日開業予定)。1~5階の低層階には飲食やエンターテインメントの施設が入りますが、4階には「THE TOKYO MATRIX(トーキョー マトリクス)」というアトラクション施設がオープンしました。
 

公式サイトを見ると「あなた自身が挑む、巨大なリアルダンジョン」と、何やら面白そうな事が書いてあるではありませんか!? 興味は当然あったのですが、1人ではプレイできないため4月のオープン時には体験出来なかったのですが、オープンから約1ヶ月の5月に入り、友達が少ない私の、数少ない友達の1人が去年10月の怨霊フェスに続いて誘いに乗ってくれ、プレイしに行くことができました。ありがとうございます。

 

〇プレイ体験レポ&攻略情報

アトラクション内容をざっくり言いますと、中で実際に体を動かしていくつかのミッションをクリアするリアル体感アトラクションです。本当にRPGのプレイヤーになったような、自分以外の何かになれるってことだと思います。

 

このアトラクションは専用サイトで事前に料金の支払いやパーティ編成、そしてエントリーの手続きをしてから、現地にてスタッフがいるカウンターでチェックインをする必要があります。

 
通貨である「トポロ」はまとまった金額でしか売っていませんが、初回なら上記の1000トポロ(2500円)のセットが1回分+コンティニュー2回分以上になるから、これを購入するのが無難かな?
 

身軽な方がプレイしやすいので、手荷物や上着はロッカーに預けた方がベター。なんですがロッカーは有料で400円くらいします。私にはもうロッカー代を支払う余裕もなかったのですが、プレイに支障をきたすのも損なので、何とか工面しました。

 

カウンターでチェックイン後すぐに、事前に登録しておいたパーティ名が表示されました。

 

オープン当初は人気作品「ソードアート・オンライン」バージョンでの運用となっています。設定も、同作品のようにVR(仮想現実)の世界に飛び込むという内容です。

 

なお、オープン当初は本アトラクション(及び「ソードアート・オンライン」シリーズの)主題歌を歌う「ReoNa」さんの祝花もありました。この人確か「魂の色は何色ですか」って歌った、絶望系とかって人ですよね?

 

施設の全体図はこんな感じ。難易度は高くクエスト3をクリアできるのは10%、最後までクリアできるのは1%程度の設定とのこと。実際はクリア者は全体の1%以下になっていますが・・・。

 

最初のクエスト1は画面に向かってデバイスを振ってモンスターを倒していきます。

 

適当にデバイスを振っているだけでもクリアできちゃうと思いますが、それだけだと2〜3回当てないと敵は倒れず得点も低くなるため、効率良く倒すためには”溜めて素早く振る”事で出るソードスキルが必要。

 

正直これをしないと、このクエストはつまらない雑用になってしまいますが、勘の良い人なら分かるよう、ここの経験やスキルが後々重要になってくる・・・。

 

 

クエスト2は記号(暗号)で指定された数字を、ダンジョン内の壁に表示されている中から探すというもの。制限時間15分以内に3つ探せばクリア。

 

コの字型になった通路が捜索範囲となり、いくつかあるターミナルをタッチした時からクエスト(制限時間)がスタート。

 

実は最初の数字があるのは通路奥側、2つ目は手前側、3つ目はその間とある程度決まっているので、クエスト1を出た直後のターミナルではなく奥へ進んで、そこのターミナルをタッチしてミッションをスタートさせる事で制限時間と移動による体力の消費を温存できます

遊園地攻略団体「アミュサー」さんが言ってました。

 

なお、ただの通路ではなく一応”ダンジョン”という事で、障害物のバーや床がクッションになっている等の仕掛けがあります。

というかクエスト1から気になってはいたけど、「リアルダンジョン」と謳う割には造形がショボす

 

このクエスト2もですね、指示された事をその通りにするだけの”雑用”ミッションです。オープン当初は事前情報が少なかったからか、暗号の表記方法を理解できず、ここでゲームオーバーになってしまうプレイヤーが結構いたそうですが、上記の「アミュサー」さんのページなど、攻略情報がたくさん出ている現在は、理解及びクリアしやすくなっています。私はまるで理解できませんでした。

 

このミッションは、本当に人によって得意・不得意が分かれると思います。友人は上記のサイトを鵜呑みにした私からの助言だけで法則性を理解し、3つとも答えを導き出せていましたが、その事前知識があるはずの私は完全に置いていかれていました。

 
友人がいなかったら、絶対このクエスト2で終わっていたと思います。

 
 
一気に難易度が上がるのがクエスト3。8つあるミッションの中から指定された3つのミッションをクリアするというもの。各ミッション自体も2段構え(2種類の内容)で構成されています。はて、この仕様はどこかで聞いたような…?

上記のアミュサーさんのサイトに各ミッションの詳しい紹介があります。
 
私達が選ばれたのは、

・エギル「ロープを引っ張る」ミッション

引っ張るだけ?なので簡単。ただ、その後のマインスイーパー的なミッションが難しい。ルールは理解できても、悔しいができる気がしない。

 
と言う訳で早速ゲームオーバーになってしまったのですが、ここで1回目のコンティニュー。
せっかくならいろいろなミッションを体験しようと、別の部屋へ。友人も私も「このアトラクションを最初から(クエスト1から)もう1度やるのはだりぃ。」と思いが一致しました。
 
・シノン「画面にダーツを投げて敵を倒す」ミッション

 

シノンが弓使いだからダーツなんだろうけどそれにしてはダーツがショボ
似たミッションである「シリカ ボール投げ」は外すとタイムが減るので凶悪ですが、こちらはある程度外しても大丈夫なので簡単。その後のイライラ棒的なやつも何とかクリア。

 

・クライン「ダルマさんが転んだ」ミッション

段差や網でできた床等の障害物があるコースを、画面の石像が見ていない時に進む(見ている時は止まる)という、そのまんま「ダルマさんが転んだ」のミッション。能動的で一番楽しかった。一度も引っかからずにクリアできたが、タイム減少量が大きいため一度のミスが命取りになるらしい。

タイムを多く残したお陰で、次の聞き耳立てて暗証番号を聞き出すミッションも余裕でクリア。

 

クエスト3のミッションを2つクリアするなど、初めてのプレイにして思わぬ快進撃で、なんかいけそうな気がしたので、

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※2008年頃に、この「エロ詩吟でブレイクした天津「木村卓寛」さんですが、この人本当に"詩吟の師範代"を持っている方で、お父さんとお爺さんが師範という経歴なんですよね。しかし、詩吟界からの批判で所属していた流派を除名されたそうです。

 

エギルのミッションに再び挑戦。

→またしてもマインスイーパーが全然ダメで諦めようとしたら、別のプレイヤーから「スタート側とゴール側、両側から進められる」と有力なヒントを貰えたので、2回目のコンティニューをし、3度目の挑戦。

→あと5マスのところまで進めましたが、惜しくもクリアできませんでした。コンティニューは2回までなので、ここで挑戦終了。

 

なお、どうしてもミッションによってクリアしやすい・しにくいはあるようで、前者のミッションはプレイ待ちの行列ができてたりしていました。

この、ユイ「セーフティーゾーン進みと笑顔認証」ミッションは、クリアしやすくて人気らしい。

→2023年11月、前半のミッションがリニューアルされてパズル要素がある物になりました。後半の笑顔認証はそのまま。

 

 

私達の最終結果はこんな感じでした。うーむ、これでランクCか・・・

 

GW以降は、プレイヤーの皆さんにポストカードが配布されていました。

 

なお、その次にあるクエスト4は4方の壁に大量のモンスターが投影され、それをデバイスでタッチして倒していくというもの。

 

倒せないと体力ゲージが減り時間前に0になると失敗。これが本当にモンスターの数が多く、無理ゲーレベルで難しいようです。動き回るのでリアルに体力を消耗、翌日に筋肉痛になる人も。

なお、私は上記のクエスト3「ロープを引っ張っるミッション」をコンティニュー含めて3回やったので腰を痛めました。

 

その次のクエスト5は、いよいよキリトとアスナと対決になります。

この人いつも「通行止め」って言っている気がするな。
 

 

クエスト5は開業1ヶ月でたった数組ですがクリアできたプレイヤーが存在します。この日も到達者がいました。

 

当初はクエスト5までが公表されてましたが、勿論まだ終わりではなく、さらにクエスト6があります。今度は敵の攻撃(飛んでくる床の光)に当たらないよう、とにかく90秒間避け続けるというもの。

このクエスト6は、当初クリアさせる気が微塵も感じられない程の難易度だったらしい。初の突破プレイヤーが現れたのはオープンから約1ヶ月経過した5月16日でした。 

 

そして、クエスト6の次が本当に最後の難関となるファイナルクエスト。真のラスボスを、クエスト1と同じ要領で対戦するという内容。勿論、めちゃくちゃ強いらしい。

 

 

オープン以来数々のプレイヤーがこのアトラクション攻略に挑戦し、中には1ヶ月で既に50回以上もプレイした方もいます。

50回ってそんなに驚く回数か? 絶望要塞(初代)なんて300回やってクリアした人もいたぞ?  

って思うかもしれませんが、1人1500円(オープン特別価格 平日)でコンティニューを1回(500円)したとして計算すると1回のプレイ代は2000円として、

2000円×50回=100,000円 

10万円!

ものお金がかかっていますからね。

 

 

そしてオープンから4ヶ月半経った2023年9月6日、ついに完全攻略したプレイヤーが現れました! その後もちらほらクリア者は出ており、オープンから1年経過した2024年4月14日現在で90組程のクリア者が出ています。

 

 

アトラクションの内容でピンと来た人も多いかもしれませんが、この施設のゲーム内容やコンセプトは富士急ハイランドにかつてあった「絶望要塞3」(2023年1月営業終了)に大変よく似ています。この施設を運営しているのは「ソニー・ミュージック」なのですが、実は絶望要塞3のハードシステムを開発したもの同社であり、恐らくですがクレジットはないものの、実態としてはゲームの中身も同じ製作チームが作っているのだと思われます。

「絶望要塞3」が今年1月で終了したのも、こちらの開発や管理にリソースを割くため? かもしれません。

 

なお、絶望要塞はこの年2023年7月29日に「絶望要塞 -impossible games-」としてリニューアルオープンしています。内容的に、恐らくこれもソニー・ミュージック製?

 

私個人の感想ですが、各ミッションは確かに面白いです。ただ、リアル・ダンジョンと言う割には中身はショボく、アトラクション全体として見ると微妙。値段の高さもあって、結局一部のマニアにしか受け入れられないような気がします。

 

最後までクリアするのは本当に難しくて生半可な気持ち(とお金)じゃ達成できないと思うので、下手に深入りしない方が賢明のような気も。

 

前述のよう、私達は初回プレイで割と良いところまでいけたので、今度こそクリアを目指して近日中に再チャレン

恐らくこの日以降、一度もやらないと思います。

 

 -本当にRPGのプレイヤーになったような、自分以外の何かになれるってことだと思います。-

いや、それリアル体感アトラクションの記事で言っちゃダメじゃ⁉︎

 

 

併設の売店では「ソードアート・オンライン」の本アトラクション仕様オリジナルグッズも発売中です(アトラクションをプレイしなくても購入できます)。

 

せっかくなので何か1つくらい買おうと思ったのですが、買ったところでそのグッズは前回と同じ末路になりそうなので、今回は教訓を活かして止めておきます。

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なお、「ソードアート・オンライン」バージョンは今年2023年冬まで(を予定)と公式にアナウンスされていますが、一説によるとソードアート・オンラインが終わったら次のコラボ or 通常版で営業するかの以前に、この「TOKYO MATRIX」自体がどうなるかを含めて未定とのことです。つまり次のコラボが見つからない、運営状況が思わしくないとかなら営業終了の選択肢もあり得ると言う事なのかも・・・?

 

→その後、2025年1月まで延長される事が発表されました。1年以上延長されるということは、マニアが想定より多

たくさんの方が遊ばれているコンテンツなのでしょうね。

 

 

〇「公式コンプリートガイド」発売

2024年4月14日にはオープン1周年を迎え、それを記念して新作グッズ発売等のキャンペーンが行われた他、攻略本(公式のコンプリートガイド)も発売されました。

 

クエスト4以降、ファイナルクエストの内容まで写真付きで載っており(※)、攻略情報も割と実用的なのでお勧めです。

※本稿の記事にもそれら情報を反映しました。ただし、クエスト6とファイナルクエストの詳細ページは掲載厳禁との事なので自重。まぁ・・・ 皆さんも買ってください。

 

私はRPGゲーム等は最初から攻略本を片手にプレイするスタンスなので、こういうミッションクリア型アトラクションも攻略本を出すべきだと常日頃から思っていたのですが、まさか本当に実現してくれる所があるとは思わなかったですね。是非、「絶望要塞」シリーズの攻略本もお願いします。

 

 

〇おまけ1「東急歌舞伎町タワー」

前述のよう、TOKYO MATRIXを実際に遊んだのは5月なのですが、「東急歌舞伎町タワー」自体にはひと足先に、しかも開業日の4月14日(金)に行ってきました。

 

屋外エスカレーターで2階に上がると、「新宿カブキhall ~歌舞伎横丁」という巨大なフードコートがあります。ちょうどイベントがやってた事もあって、鬼のような混雑でした。

 

その上3階にあるのが、バンダイナムコが運営するゲームセンター「ナムコトーキョー」

 

なんだよ、結局頼りはクレーンゲームとガシャポ

近未来的な雰囲気で、ゲームだけでなくカフェブースやイベントスペースもあり、次世代のゲームセンターって感じでした。

このナムコのキャラクター達が出てくるディスプレイの映像プログラムは、新型コロナの影響で僅か1年で閉園してしまった幻のテーマパーク「MAZARIA」(2019年7月〜2020年8月末)の入口にあったのを流用しているのかな?

 

あと、同じくMAZARIAにあったエヴァンゲリオンのVRソフトがあります。

 

こちらがカフェブース。

 

メニューにはパックマンをモチーフにしたフードも。ナムコフリークとして、これはいつか是非食べてみたいと思います。

 

いや、思うだけに留めます。

 

店内では、パックマン等のキャラクターによるDJの演出もあります。

 

あまりの人の多さに嫌気がしたのでざっと見るに留まったのですが、歌舞伎町タワーの所感としては「確かにエンタメ性は高いけど、落ち着かないというか寛げない印象」が強かったですね。ららぽーとやイオンみたいに色々なお店を見ながらゆっくり館内を回るみたいな感じではないと思います。そういうコンセプトなのでしょうか?

 

また、ここには大型商業施設としては初めて(?)「ジェンダーレス・トイレ」が設置されており、それに対する批判だけが一人歩きし、建物全体への批判に繋がっているような気もします。

→あまりの批判の多さに、後に廃止されています。

 

 

〇おまけ2「飲み会」

5月、友人とTOKYO MATRIXで遊んだ後は、新宿の夜の街へ繰り出

久しぶりの交流なので今回も飲みを。前回は金曜夜なのに店を予約してなかったから探すのにちょっと苦労したので、

 

今回はちゃんと予約しました。選んだのは新宿東口にある「京町恋しぐれ」というお店。

 

メニューが良さそうだったぐらいで適当に決めましたが、雰囲気抜群で料理も美味しいのお店でしたね。

 

飲みながら全国の遊園地における今後の動向について議

お互いの仕事やプライベートの近況や悩みなど。毎度毎度盛り上がって終電を逃しそうになるのですが、今回は割とギリギリの時間で本気で逃すところでした。

子供が産まれると、もうなかなか友達と外で飲みに行けないだろうから、今度は会う時は自分の家で宅飲みかな?

 -終-