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大阪なおみ選手と受験生の診断書
大阪なおみさんの公式ブログより
東京オリンピックは、連日、熱戦が繰り広げられていますが、
多くの方が心配していた大坂なおみ選手は、今日の2回戦も、キレのあるショットを連発!
難なく勝って、3回戦進出を決めました。
聖火台への点灯も、感動的でしたね!
大坂なおみ選手がうつ病になったと報道されていたため、心配されていた方も多かったと思います。
でも、彼女のプレーを見る限り、うつ病=大うつ病性障害と解釈した報道自体、私は間違いだったと推測します。
おそらく、「うつっぽい気分」という意味で、「depression」と言ったのを、うつ病=大うつ病性障害と勝手に解釈したのが真相だろうと思います。
でも、同じようなことが、受験生でも起きていて、「うつ症状」と医者が書いた診断書を、大うつ病性障害と拡大解釈されることが、結構あるんです。
しかも、受験生の場合は、その誤解によって不合格にされてしまうことが多く、問題は深刻です。
たぶん、「大坂なおみ」で検索する人が増えたためだと思いますが、彼女のうつ病報道のときに受験生の診断書について書いた記事に関して、クリニックにお問い合わせを複数、いただきました。
ということで、今日は、以下を再掲載します。
【以前の記事】
毎週、水曜日は夕方5時25分頃から、「ニュースSAKIDORI」という番組で「SAKIDORIクリニック」という健康コーナーを担当させていただいていますが、今日は、うつ症状で休養することとなった、大坂なおみ選手の病状を解説させていただきました。
番組の前半では、うつ症状に苦しんでいる彼女に対し、心無い発言をする
海外メディアの問題などを指摘。
6月2日と6月4日にブログに書いたことを、番組でも喋らせていただきました。
番組の後半では、鬱病という診断書を出した結果、推薦入試で推薦が取れなくなった受験生が多いことを指摘させていただきました。
一部、ご紹介すると・・・
●ぜひ、ご提案したいのは、主治医と話し合い、鬱病以外の診断名を書いてもらうことなんです。
もちろん、医者は、嘘の診断書は書けないですよ。
でもね、鬱病と同時に併発している病名を書く、あるいは、現実に出ている症状の名前を書く。
鬱病とか、うつ症状とは、書かないということなんです。
●私が、最も多用している病名は、「起立性調節障害」という病気なんです。
これは、立ち上がるときに血圧が低下したり、心拍数が不安定になって、めまいがしたりするんですね。
でも。それだけじゃなくて、朝に心身の不調が一気に出て、学校に登校できなくなる。
思春期の年代で鬱病になると、起立性調節障害も併発する事が多いので、検査して見つかれば、診断書にはこれを書いているんです。
●あるいは、機能性ディスペプシアとか、心因性頭痛とか、徹底的に検査をしたら、何か鬱病以外の病気も見つかるもんです。
それを診断書にしてもらうという方法もあるということを頭に入れておいてほしいですね。
これについて、以前、ブログに書いたことを再掲載します。
以下も、読んでくださいね。
診断書を丸写しした内申書で大学受験に失敗!
【受験うつ、親のサポート講座】
今日も、先日、アップされた「受験うつ、親のサポート講座」のパート3、「学校との交渉編」の中から、内容をプラスアルファ解説。
今日は、内申書の怖いお話!
何気なく提出した診断書が、そっくりそのまま、内申書に化けてしまって、大学に合格できなくなってしまうことがあるんです。
その対策として、こちらのポイントが重要!
今日も、先日、アップされた「受験うつ、親のサポート講座」のパート3、「学校との交渉編」の中から、内容をプラスアルファ解説。
今日は、内申書の怖いお話!
何気なく提出した診断書が、そっくりそのまま、内申書に化けてしまって、大学に合格できなくなってしまうことがあるんです。
その対策として、こちらのポイントが重要!
うつ病などを発病して授業や定期テストを欠席すると、学校から「医者の診断書を出して下さい」といわれます。
もちろん、受診した医者に診断書の作成料さえ支払ったら、すぐに書いてくれますが、これが落とし穴。
安易に提出した診断書をもとに、そのまま、内申書の記載に化けてしまうことがよくあります。
長期の欠席があれば、内申書には、理由を書かないわけにいきません。
そこで、先生は、医者の診断書を丸写しするということになる場合が、現実にはとても多いのです。
でも、診断書を書く医者は、在籍する学校に出すということしか、頭にありません。
正直に言いますが、受験生を扱う私だって、5年くらい前までは、気づいていませんでした。
多くの医者は、虚偽ではない範囲で、患者のためになる診断書を書こうとします。
でも、内申書に化けてしまうというのは、念頭に入っていません。
大学受験に内申書は関係ないと、世間では言われています。
確かに、これは一面で真実。
内申書の点数は、合否に大きなウエイトを占めません。
でも、だから内申書はどうでもいいというと、これも間違い。
医学部受験は、面接がある場合が増えてきましたが、面接の前に担当の教官がかならず内申書に目を通します。
実際に担当した私の友人は、お酒の席で、酔った状態ではありましたが、「内申書を見ちゃうと、そういう気持ちで面接の点数もつけちゃった」と漏らしていました。
それから、海外へ留学するときも、高校の内申書がモノをいいます。
こちらも要注意!
続きは、こちら! ⇒ 「学校との交渉編」