待望のGW、今年も新潟・南魚沼エリアに滞在していました。真ん中休んで、奇跡の10連休!休み明けの社会復帰が相当シンドイことは覚悟のうえ(苦笑)、後半は家族が合流するので前半中心に、早朝から夕方まで、鳥見に明け暮れていました。
芽吹いたばかりのブナ林に渡来したばかりの夏鳥を見聞きするのが楽しみなのですが、
今回は到着早々、プチ遠征しましたので、まずはそちらからご紹介。
4/28、上越市の朝日池・鵜ノ池周辺を散策します。
昨秋に当地訪問した後、日本海に面した新潟県の都市部にある砂防林の公園にて、定期的に探鳥されているバーダーの記録をネットで見つけたのですが、その内容に衝撃を受けました・・・
定番の夏鳥はもちろん、ノゴマ、ムギマキ、マミジロはほぼ毎春記録あり、加えて1シーズンに1、2種程度ながら、シマゴマ、カラアカハラ、マミジロキビタキ、カラフトムシクイ、コホオアカ、シロハラホオジロ、チョウセンメジロにヒメイソヒヨ・・・?!粟島かっ!と突っ込みたくなる、驚くべき珍鳥の数々。日本海から1km程度の朝日池・鵜ノ池、もう昨秋から期待が膨らみまくり、この日が来るのを心待ちにしていました。
早朝に出発、鉄道駅に向かう駅前の街角に、ふとみるとコムクドリがいます。
コムクドリ、当地ではムクドリと共に人家があるエリアで比較的よく見かけます。
電車に揺られること約2時間、現地に到着。早速、池に隣接する公園を歩きます。至る所から
センダイムシクイのさえずり、そこにキビタキやエゾムシクイも混じります。
数羽で群れるセンダイムシクイ、かろうじて葉陰に姿をとらえます。群れで渡るのか、
それとも当地でたまたま集合したのか・・・興味が湧きます。
しかしその後は・・・コマドリやコルリすら聞こえてこず。かろうじて
小鳥がわらわらと現れた時、すぐ目の前の散策路の杭にキビタキがヒラリ。
まだ褐色の幼羽を残した若オスのようですが、なかなか凛々しい顔つきのイケメン。
シメも目立ちます。すっかり繁殖モード。
散々公園内から池周辺まで歩いて、夕方にはもうヘトヘト。
それでも最後の力を振り絞り(苦笑)、海岸の砂防林もチェック。
日本海夕日の森・・・なんとも旅情を誘うネーミング。
雰囲気のよい海岸の松林ですが、いるのはムクドリやホオジロくらい、撤収間際にいかにも渡り途中であろうベニマシコ♀が登場したくらい。
結局、1日中歩き回ってもレア系は一切出会えず・・・よくよく考えれば、当地の周りにもいくらでも豊かな緑地帯が続いているエリア、鳥も分散するでしょうし、当然タイミングもあるかと、そう簡単に珍鳥には会えないはず。
でも大陸に近く、渡りの最前線というか、ワクワク感はあり、是非この秋また再訪したいです。
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さて、本命の山の夏鳥たち。地元の方によると、南魚沼一帯、この冬も積雪量が少なく、完全に雪も消えていて、森はすっかり葉が茂り初夏の装い。当然、鳥も見づらく観察に苦戦しました。
そんな中でも、到着したばかりの夏鳥たち、突然低い所にヒラリと舞い降りてきて、思わず息を飲むような瞬間が何度かありました。無理に追いかけず、そうした出会いを気長に待ち、チャンスが来た時になんとかパシャリとします。
警戒心も低いのでありがたい、そしてとにかく可愛い!
メスもよくみかけました。
夏のヒタキ定番トリオの最後、オオルリは、今回とにかく数が少なく感じました。
いるにはいても、あまりさえずらなかったり。
ヒラリと間近に来た時のドキドキ感は、キビタキ以上かもしれません。
何度か低い所に来たサンショウクイのつがい、なかなか撮影できなくてあきらめていたら、
スーッと後ろから目の前にとまる小鳥。一瞬、こんな山奥の森の中にハクセキレイ?
と思ったらオスのサンショウクイ。
よく見ると、嘴にクモの糸のようなものをつけています。
ヒラヒラと低いところに来ていたのは巣材集めだったよう。
さらに近くに、よい光の具合で写真も撮れる!と思ったら、後ろから2時間に1回くらいしか通らない車がこのタイミングでやってきます・・・狭い道を譲ったら、すでにサンショウクイの姿は無し・・・トホホ。
クロツグミの声が近くからしたので、捜索していると、小さな小鳥の小群がパーッと木の梢にとまります。この時期、久々に当地で見るマヒワの群れです。
マヒワを見ていたら、さえずるライバルをチェックしに来たのか、別のクロツグミのオス個体がスーッと真上にとまります。マヒワもしっかり見たいし、なんでわざわざ同時に現れんのよ・・・
雪国らしい鳥、ニュウナイスズメはスキー場ポイントの
毎年同じ桜の木につがいでいました。
写真は撮れませんでしたが、他にヤブサメ、サシバ、ツツドリといった当地の夏鳥レギュラー陣も無事到着で一安心。
そして今回の滞在中、当地ではお初となる出会いもありました。
4/29、夕方に見晴らしいのよい、スキー場上のポイントでボンヤリ山々を眺めていると、突然どこからともなくツバメの群れのシルエット。10羽ほどのイワツバメ、そこに鎌のようなシルエットのアマツバメが数羽混じります。双眼鏡で飛び交う群れを見ていると、視野に流線形のぽってりとしたアマツバメが左から右に流れていきます・・・遠目ながら喉の白いのもバッチリ確認、ハリオアマツバメです。
写真は撮れず、でも想定外の嬉しい出会い、繁殖期に魚沼市あたりのブナ林で目撃例があるようで、少数が繁殖しているのかもしれません。
5/1、この日は朝から小雨もよう、すでに4日連続の早起きで疲れも溜まっていたものの、せっかくの山での滞在なので、またも最寄りのスキー場上のポイントで定点観測。
朝9時過ぎ、天気も良くないしまったく期待していなかったのですが、ポイントにつくと、目の前の林の樹冠あたりから「ズピピピピピ〇※▲♪□」とナゾの大きな声。実は前日、近辺でやかましくさえずるまさかのガビチョウ1羽を確認しており、それかな、と思ったら、すぐに「ジュウイチリィ!ジュウイチリィ!」の大声。
懸命に探すものの、葉が茂っていて姿はまったく見えず。あきらめてしばらくしたら、さーっとハトのようなシルエットの鳥が少し離れた樹冠に入ります。双眼鏡を覗くと・・・なんとか姿を確認、ジュウイチ!
辛うじて葉陰から垣間見える顔、コチドリのような黄色いアイリングが目立ちます。ハイタカ
このあと、目の前をスーッと飛び去る姿を見ましたが、その姿も小型のハイタカ属そのもの。
どうやってここまで外見が似るように進化していったのか・・・とにかく不思議。
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夢のような10日間は、あっという間に過ぎ去りました・・・。鳥の種類も個体数も減っている中でも、大きな減少も無く今年も当地に夏鳥はやってきてくれたようで、ひとまずホッとしました。昨年以上に芽吹きも早く、渡来したばかりの夏鳥も戸惑っているかも、何とか無事に繁殖を成功させて欲しいです。
東京の喧騒の中に戻っても、まだ心は新緑の山の中、それでも心ゆくまで山の夏鳥たちに会うことができたので、春の渡りの後半、地元・東京湾界隈のシギ・チドリの渡りを中心に見届けていきたいです!