終演!【第33回オペラ大好き】 | Tenore・新堂由暁のブログ
2月7日に催された「オペラ大好き」は、平日の15:30の公演にも関わらず、盛況の中終演いたしました。
お運びいただいた皆さま、応援くださった方々、いつもありがとうございます!




さて、毎年恒例のこのシリーズ。この季節のものはいつも自分にとって挑戦的なものが多く、昨年はグノー《ロメオとジュリエット》、もう少し昔は、初めてテノールとして舞台に乗れた心持ちがした、ベッリーニ《カプレーティ家とモンテッキ家》テバルドなど、印象に残っている演目が多いのです。


今年は、マスネ《マノン》デ・グリュー。しかも神学校のシーンでしたので、大学卒業以前の無謀な選曲を除けば、これまでで1番重量のある役だったかもしれません。
十分に音圧の必要な中低音、そして高音。たった10分のシーンにも関わらず、通して歌い演技をした日は、いつもヘトヘトでした。

自分で歌えるかどうかは置いておいて、趣味は完全にヴェリズモ(プッチーニなど)に寄っている私にとっては、とても刺激的で且つ嬉しい時間でした。
またやってみたい役の1つです。


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…神父?
どうして胡散臭いのか






そして、アリアは
ヴェルディ《椿姫》アルフレードのアリアを。


このアリア、最高音がさほど高くないことから、大学入学後しばらくたった若いテノールが手にすることの多い曲で、例に漏れずわたしもその1人でした。

確かに、音域としては手ごろでとっつきやすいことは間違いないのですが、そこはやはりヴェルディ。実際にその様式に則って取り組むとなると、上記のマノンよりもさらに我慢の時間が長く、なんとも体力の必要なプログラミングとなったのでした。
私にとって、学部の4年の前期試験や院試にも使った、そして書いていて思い出したけれど、初めてオーケストラとソロで歌った曲も、このアリアでした。

だとすると、恐らくそこから3年ほど人前では演奏してこなかったこの作品。ようやく、ほんの少し自分のレパートリーに近付いてきた気がします。



思えばだいたい22歳頃から、重量をワケあって逆行するような形で勉強してきて、ここにきてようやくまた反転するところまで来れたのかもしれない。今年は、そんな一年になるような…したいような…!





由暁